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CHINA QUEST*中国にはまったOL⇒女性社長の人生修行

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2015/03/09
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テーマ:中国&台湾(3303)
カテゴリ:中国駐在時代


いつか機会があればと置いていたネタですが、
時間ばかり経ってしまうので、ここらへんで・・・

10年前、まだ江蘇にいた頃、よく列車に乗って上海に遊びに行っていた。

当時は列車で30分、片道15元くらい
TAXIだと1時間半乗って200元
バスは2時間で20元くらい?

だから、列車が遅れは出るけれど一番お得で早かったのです。

ただし上海に着いた途端に帰りの切符を買わないと、
(全て列車を指定した切符です。切符があれば何でも乗れるのではない)
夕方に買おうと思うと、夜10時まで売り切れてるとか
上海発の切符を確保するのは難しかった。

時々、奇跡的に夕方購入で、すっと買えることもあった・・・
んだけど、あくまでレアケースでしたね・・・


その日は急いでいたので帰りの切符を買わずに上海街中へ向かいました。

そして夕方に上海駅に戻って切符を買おうとした時・・
案の定、夜の10時発まで待たなければ切符がない。


ちょっと6時間待ちって勘弁してよ・・・


そう思って、窓口から離れて駅前に出た。

TAXIで帰ろうかな・・・200元。
列車なら15元なんだけどな・・・

まあ時間はあるんだけど6時間も待てるかよ(疲)


「南京、蘇州、昆山、南京、蘇州、昆山・・・」


オジサンがブツブツ言いながら通り過ぎる。


ダフ屋だ。


南京や蘇州や昆山行きの切符を持っているぞ、という
宣伝をしながら人の間を歩き回っている。


ダフ屋か・・・
それも手かな・・・

しかし、あんまり気が進まないな。
前に南京でやられたしな(汗)
*南京発のバスでえらい目に遭った事がある。

う~ん・・・(ダフ屋の様子を横目で見る)

人相良くないな・・・
それと、こっちから話しかけると足元見られるから
向こうから言ってくるのを待とうか。


そう思って、ブツブツ地名を唱えているダフ屋が
行き来するあたりを、私も行き来していました。


宣伝しているダフ屋の中に、ちょっと若い青年が混じっていました。


あの子だったら悪どい事しなさそうかな。


青年が「南京、蘇州、昆山、南京、蘇州、昆山・・・」
と私の横をつぶやきながらすれ違った、その時


「昆山あるの?」と振り向きざま私。
「あるよ。」と振り返るダフ屋の兄ちゃん。



・・・ここから、ダフ屋の兄ちゃんと色々話をするんですね。

皆さんが中国のダフ屋と話をする事は、ほぼないと思うのですが
私はこの時、結構面白いやり取りをできたので
お楽しみいただければと(笑)


****


「(切符は)いくら?(--)」
(私の表情は仏頂面で目が据わってます、交渉なので)
「30元」

「高いわ!」
「高くないよ、相場だよ」

「何言ってるのよ、正規で15元、あんた30元って倍じゃないの!」
「でも相場だよ」

「・・・いいわ、バスにするわ」(目線を外して)
「バスはもうないよ」

「(兄ちゃんの顔を指さして)あんたは嘘言ってる!私はあんたを信じない」
「は、俺は本当の事を言ってるよ、バスの切符売り場見に行けばいいさ(笑)」

「見に行く」
「もうないってば」

「バスの切符売り場・・・」
どこだっけときょろきょろ探す私の前に

「こっち」と兄ちゃんが先導。

私は兄ちゃんの先に「切符売り場」という看板を見て
兄ちゃんに誘導される形で売り場へ向かった。


何故か列車のダフ屋兄ちゃんと一緒にバスの切符売り場へ行く。



電光掲示板に空席状況が出ている。
二人で見上げた。



兄ちゃんの目線が、素早く掲示板を滑る。

私 「・・・ない」
ダフ屋 「ほら、だからないって言ったじゃない(呆)」


私は、困ったな、という気持ちと
ダフ屋が案外本当の事を言ったという意外な気持ちで
黙って列車駅の方へ歩き出した。


「切符買った方がいいよ」ダフ屋の兄ちゃんが後ろから声かける。

私は反応せず、暫く歩く。

「買おうよ、切符」

これ以上無視すると兄ちゃんは諦めるな、と思ったので
この辺で振り返りざま言った。


「いくらって?」
「30元」

「高いってば、負けなさいよ」
「いや、それは無理」


「・・・・・・ちぇっ、仕方ないな。何時よ」
「8時7分」

「もうちょっと早いのないの?」
「・・・ちょっと待って、聞いてみる」


兄ちゃんは、どこかに電話をかけた。


「ないって。これが一番早い」

「・・・まあ、もうええわ(ため息)」


私は切符を確認してから30元を渡し、
兄ちゃんから切符を受け取った。


売買が成立して、緊張感が緩んだ。


「あんた、どこの人?」兄ちゃんが聞いた。

私は切符を鞄にしまいながら 「・・・どこの人だと思う?」


兄ちゃんは私をマジマジと見て「さあ、分からないよ。」

私はちょっと声を落として「・・・日本」


「・・・え?日本?」
「そう(小声で)」


「まさか!」
「・・・いや、ほんとだって(汗)」


兄ちゃんは斜に構えて私を上下に観察して
「・・・日本人?」
「そうだって(汗)」

兄ちゃんは、まだ半信半疑の様子で

「なんで中国語うまいの?」
「いや、勉強したからよ。学生の時からずっとさ」

「へぇ~・・・」兄ちゃんの顔がパンダかなにか見るように
嬉しそうな表情になった。


「ねえ、日本のお金持ってる?」
「え?日本のお金?持ってるけど・・・」

「俺、見た事ないから見たい。見せてよ」



怪しいお願い(汗)



「嫌だ。私はあんたを信用してないもの。見せたくないよ」

ここは、きっぱり言う。
まるで赤の他人、今、会ったばかり。
信用できるわけがない。

「大丈夫だって、信用してよ」
「信用できるわけないじゃないの」

「何もしないから」



う~ん・・・
環境としては、駅前の人混み。
周囲は普通に人通りがあって、
兄ちゃんの仲間が固まっているわけでもなさそうだし・・・
私が日本人というのも彼にとってはイレギュラー状況だろうし、
好奇心で見たいのは本当っぽい。
まあ日本円を手に入れた所で、価値も分からなそうだし、
威圧しながら見せれば、まあ、いいかな。



私は、傍らの植え込みの脇に腰をかけた。
兄ちゃんも隣に座った。


私はカバンから財布を取り出して、一万円札を一枚だした。


「こういうの(警戒)」

「へぇ~」兄ちゃんは物珍しげに見て、さっと自分の手に取った。

私の手から離れた(汗)

イチ、ニ(秒)・・・


「ちょっと(汗)」と私は兄ちゃんが持っている札を引っ張った。

兄ちゃんは私に引っ張られるまま、札を手放した。
気を悪くした表情はなく、嬉しそうな表情のままだった。



「へえ~・・・あんた日本人なんだ」
「そうだって、言ってるじゃない(苦笑)」


・・・なんやそれ(笑)
反応が予想外で面白いな、やっぱり。


まあ、兄ちゃんは悪い人じゃなさそうだし、
時間つぶしに(あと1時間あるし)ちょっと話するかな。



そう思って、ダフ屋の兄ちゃんにインタビューしてみる事にしました。



*長くなりそうなので、つづく。






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最終更新日  2015/03/09 03:46:42 PM
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