|
カテゴリ:ワタシ
隠しておくのもなんなので告白する。
我が家は神戸でも有名な御殿である。 タクシーの運転手なら、たいていの人が知っている。我が家に来たいときは、駅でタクシーを拾い 「ANCESTOR邸まで」 と言ってくだされば、ノープロブレムだ。 典型的なバロック建築様式で建てられているため、別名「神戸のヴェルサイユ」と呼ばれている。本場フランスのヴェルサイユを訪れたとき、私が思わず 「ただいま」 と言ってしまったことは、友達の間では、あまりにも有名な話である。 そういえば、美術館で鑑賞する、名画や骨董品も、我が家では普通にあるもの、ということがままある。 先日も、普段何気なく使っていた湯のみと同じものが、テレビの鑑定番組で500万の値がついていた。数日前、母が1つ割っていたのが、少々気に掛かるところだ。 ちなみに、我が家は週末、一般公開している。 立ち入りを許可しているのは、ヴェルサイユに倣った、舟遊びができる庭と、鏡の間を模したダンスホールだけだが、それでも最近は、1日に数百人の観光客が訪れることもある。 来年の「るるぶ神戸」に、我が家が掲載される話もあったが、さすがにお断りさせて頂いた。 そんな御殿であるが、住んでいるのは正真正銘、家族だけである。 お手伝いさんも、庭師も、執事も…もちろん公設秘書もいない。 これでは、毎日が掃除に明け暮れるというものだ。私たちは、いつも掃除ばかりしている。 そんな状況が、気の毒に思われたのだろうか…、市長が私あてに新年の挨拶に来たとき 「地元のボランティアを、派遣させてください」 と言ってきた。 もちろん、断った。 我が家の掃除のために、近所の婦人会の奥様たちや、向上心あふれる学生さんを動員するわけにはいかないのだ…。 このような戯言を、私は友達と、ときどき本当に話している。 働くのは社会見学のため でも通勤が大変だから、我が家から会社まで地下鉄を通す予定 来月あたり中東の石油を買い占めるから、アメリカはまもなく私に屈する…等 話が進めば進むほど、発言のバカさ加減も右肩上がりとなる。 この歳になっても、いまだに「ごっこ遊び」を楽しんでいる私は、いつになったら大人になれるのだろうか…。 ←シャンデリアっておいくら万円? と思った方はクリック♪ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|
|