大げさなようだが、発作的に自害しようとしたほど、ショックな出来事に見舞われた。

おでにこ足の長いクモが貼り付いていたんですけど！

明日から夏のイベントが始まるため、今日は最後の仕上げを汗だくで行っていた。

農家の人しかかぶらないような、日焼け対策の麦藁帽子を着用し、おでこからはタマのような汗が滴っていた。

同僚のお姉さんに「きれいにできましたね～」なんて、労をねぎらっていたときのこと

「ちょっと、じっとして！えらいことになってるで！！」

人間、ほんとに動揺すると動けなくなるものだ。
言われるままに、そっと帽子を脱ぎ、おでこをサッと払ってもらった。

爆笑されるなか、マジで発作的に
「自決しそう…」
と呟き、
「おうち帰りたい」
としゃがみこんだ。

いくら「害の無いもんやから」とか「すぐ取れたから」などと言われても、そんなこと何の慰めにもならない。

「さっき温室に行ったとき、連れてきたン違う？」説が濃厚の中、私のテンションは急暴落。小豆相場も顔負けである。

ウエットティッシュでおでこをぬぐい、「は～」とため息をつく私を見て
「そんなにテンション下げんでも…」
と苦笑いされるなか、どうしてもおでこに付着していたというクモ何某の姿は、恐ろしくて確認できなかった私でした。