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先日、母が遭遇してしまった喫茶店の話。
友達と出掛けた帰り、電車に乗ろうとしたら間に合わず、田舎のほうだったので、次の電車まで30分も待たなくてはいけなくなった。 仕方なくお茶でもして時間を潰そうと駅前をブラついたところ軒並みシャッターが降りている。 やっと明かりがともった扉を見つけたところ、これが押しても引いても開かず、ガタガタとうるさい音をたてるだけ。 後になれば、それは神からの『やめておきなさい』の警告だったと思われるのだが、運悪く慌てた様子でドアを開けた店主らしきオッサンと目があってしまった。 『僕ドア閉めてました?』 と連発するオッサンに『そんなんお前しかわからんやろ!』と心の中でツッコんだ母は、エプロンひとつしていない明らかに不潔そうなオッサンの姿に一抹の不安を抱いたらしい。 引き返すなら今だ、と何度も心の警笛が聞こえたが、オッサンの気迫に押されて、つい店内(しかも一番奥の席)に誘導されてしまった。 『熱いのと冷たいのどっちですか?』 主語はなく、コーヒー決定が前提でメニューを聞かれた。 とりあえずホットを頼んだが、母は出されたオシボリを見て驚愕するのである。 …雑巾。 黒ずんで汚れた布は、テーブルを拭くダスター以下であったという。 これで拭いたテーブルは、キレイになるどころか汚れると思わせるほどの、正真正銘、れっきとした、ドストライクの雑巾。 『これ使う?』 と聞いた母に、優しい友達はウェットティッシュをくれたらしい。 ほどなく運ばれてきたコーヒーは意外にも美味しかったとのこと。 『コーヒーは美味しいでしょ』 と連発するオッサンが潜ってきた暖簾は、通るときに当たる辺りが黒く汚れており、なぜかオマケに小さなロールケーキの切れっぱしが添えられていたという。 お喋り好きなオッサンは、以前は一時間に一本だった電車が二本になってお客が激減したと嘆き、ジュースは開けたら早く使わないといけないから割が悪く、メニューにから外したと自慢し、さらにコーヒーには自信があると鼻息を荒くした。 そして母たちは気付く。 コーヒーの値段がどこにも表記されていない…。 ピラフと焼きそばが700円だとは壁に紙が貼られている。 しかしコーヒーに関する記載が一切ない。 はい400円でした。 ちなみに神戸でコーヒー400円は、ちょっと感じのよいカフェ価格です。 ちなみに母が行った竜野という地域では、250から300円が相場とのこと。 コーヒー時価。 オッサンのキモチひとつ、売り上げ如何で変動すると思われるコーヒー価格。 最初から最後まで、ずっと気持ち悪かったと語る母が、ちょっとだけうらやましかったのは、私がオカシナもん好きだから…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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