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Kadomania

Kadomania

2010年03月11日
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カテゴリ:80's MUSIC
どうも決算時期と言うのは、ドタバタとしてよろしくありませんなあ(^^


今回は、ちょっとお久しぶりの80's Musicのカテゴリー。

ご紹介するのは、SURVIVOR の "VITAL SIGNS"です。

昨日、奥様と一緒にNHK総合の80年代の洋楽特集的番組を見ていて、

また火が付いちゃった感じです(笑)。番組内では、マドンナ、シカゴ、

ヴァン・ヘイレン、a-ha、カルチャー・クラブ、ヨーロッパなどなど、

まあ、これでもかっ!ッつー位、定番のオンパレードw。

ここまで、大定番ばかり流してしまうとこの先番組が成り立つのか?

と心配になるくらいだったのですが、まあ爆発的に音楽が広まった80年代

なので、まだまだ、この先のネタには困らないかも知れませんね。

次回も放送があれば見てみたい番組の一つです。

昨晩、そんなこともあって、80年代にトリップさせられたおいらとしては、

何をご紹介したもんか?とラックを物色。サラサラと見た中で、目に止ま

ったのがサバイバーでした。


今や、「サバイバー」で検索すると、どっかの国のTVドラマばかりが

ズラリと並んでしまう状況でw、特に若い方にとっては、そんなバンドが

あったことすらご存知無いか、或いは、忘却の彼方かも知れません。

そして、サバイバーと言うと泣く子も黙るロッキーのテーマに使われた

「アイ・オブ・ザ・タイガー」のみで語られてしまう、有る意味"悲劇の

バンド"でもあるのです。

いつも思うのですが、誰もが知っている様な、しかも世界的な大ヒットを

放つと言うのは、そのアーティストの名声を広げ、商業的にも成功する訳で、

素晴らしい事に間違いは無いのですが、余りにもその曲の印象が強い為に、

後のヒットに恵まれず、じわじわと消滅してしまったり、一発屋と揶揄され

てしまうことも多いのは、アーティストの辛い部分ですよね。


彼らサバイバーも、下手するとその「一発屋」の部類で語られてしまうこと

があるかと思うのですが、その一発屋に甘んじる事を良しとせず、様々な

試行錯誤による変革の上、当時、起死回生とされたアルバムがこの「VITAL

SIGNS」です。

タイトルのヴァイタル・サインズは、ご存知かも知れませんが、医学用語で

言う所の、「生きている証拠」または「生体反応」の事ですから、大ヒット

の後、数年後に出すアルバムに、このタイトルを付けた彼らの気持ちという

のが良く理解出来ます。


さて、本当に前置きが長いですがw、このアルバムをご紹介していきましょう。

発売されたのは、1984年ですから、今から26年も前になります。

おいらが、高校三年の時でして、このアルバムをウォークマンで聴きながら

バイクに乗りたいと熱望していた事を思い出しました(笑)。

サウンドは、典型的なメロディアスハードロックで、そのジャンルで言えば、

大傑作の一枚です。

(勢い余って3曲もリンクしてしまったのでお時間のある時にでも・・)


survivor.jpg


01. I Can't Hold Back
02. High on You
03. First Night
04. Search Is Over
05. Broken Promises
06. Popular Girl
07. Everlasting
08. It's The Singer, Not The Song
09. I See You in Everyone
10. The Moment Of Truth(Bonus Track)

Vo.ジミ・ジェイムソン
Gt.フランキー・サリバン
Key.ジム・ピータリック
Bs.ステファン・エリス
De.マーク・ドラウビー


01. I Can't Hold Back
アコギとキーボードが奏でる透明感溢れる前奏から、ジミのハスキーなハイトーン
ヴォイスが冴えるパワーポップ。流れる様なメロディライン、ディストーションの
聴いたフランキーのギターが織りなすサウンドは、聴き易さ満点で、ドライブにも
最適です。
icon_listen.jpg


02. High on You
当時、大流行したYAMAHAのDX-7を全面にフューチャーした印象的なミディアムポップ。
ジミのどっしりしたヴォーカル、軽やかなDXサウンド、歪んだギターのロングトーン、
ドラウビーの良い意味で粗野なドラミングと、それぞれに相反するサウンドが見事に
融合した楽曲です。
icon_listen.jpg


03. First Night
バラードチックなジミの伸びやかなボーカルから一転して、スピード感溢れるサウンド
へと転換するロックチューン。印象的なギターリフとサビのコーラスワークも見事です。

04. Search Is Over
産業ロック的王道中の王道バラード。シカゴ的なAORテイストも持っていて、なか
なか引き込まれるメロディラインです。良くこれだけの曲をピータリックは書けます
ねえと感心してしまうような名曲です。ジミのヴォーカル力も堪能出来ます。

05. Broken Promises
ハードなギターリフが印象的なヘヴィロック。ドラウビーの重めのベードラとエリスの
正確なベースラインがしっかりとメロディを支え、ポップなサビを一層際だたせてい
ます。

06. Popular Girl
05に続いて、キレの良いヘヴィなサウンドが展開されます。やや、マイナーコードで
展開されるサウンドですが、ジミのヴォーカルの上手さやフランキーらのコーラス
ワークが見事で、じっくり聴いてしまう一曲です。

07. Everlasting
奥行き感のある前奏から、寂しげなメロディラインで始まるバラード。曲が進むに
つれて、ドラム、シンセと次々加わり豪快なコーラスワークを取り入れたサビが
とてもドラマティックです。

08. It's The Singer, Not The Song
05、06、07と続いた、ヘヴィ&マイナーサウンドを一掃するかのような軽快なポップ
ロック。この辺りの楽曲順というのがまたこのアルバムを聴くことを飽きさせない、
絶妙な配置だと個人的には思っています。

09. I See You in Everyone
これもドラマティックで、大変にメロディアスなラヴバラードです。バラードですが
ミディアムテンポに展開する楽曲で、一度聴いたら忘れられないサビを持っています。
後半の壮大さは、アルバムを締めくくるにふさわしい名曲じゃないでしょうか?
icon_listen.jpg


10. The Moment Of Truth(Bonus Track)
日本盤には、必ず収録される10は、映画「ベストキッド」のテーマ曲です。本来なら
09でこのアルバムは完結なのですが、映画に「ミヤギ」なる日系の空手の師範が出て
くる関係で収録されるのかな?と勝手に想像しています。(ミヤギはパット・モリタ
が演じていましたね)映画のテーマですから、それはそれは分かり易いメロディで、
このアルバムに収録されても違和感は無いですw。


久々に全曲レビューしてしまいましたが、何の苦もなくレビュー出来る位、正に捨て曲

なしの名盤です。こういったメロディアスロック、産業ロックの中では屈指の名盤だと

自信を持ってオススメ出来ます。昨年、紙ジャケットでリマスターされて再販されました。

実は、つい最近まで廃盤だったんですよw。おいら、アナログ盤、初版CD、輸入盤CDと

持っているのにも関わらず、また、このリマスター盤まで買ってしまいました・爆。

もう、頭イカレてます、はい。

でも、今回はかなりヌケの良い音でリマスターされていて優秀な盤になっていますよ。

ただ、先ほど、アマゾンを見たらすでに注文再生産になってしまっている様です(泣

何とか、どこかで入手して聴いて頂きたい盤でございます。


アイ・オブ・ザ・タイガーの大ヒットで天国を見て、その後、地獄の入り口に立って

しまった際、ヴォーカルを交代し、シンセを大胆に取り入れ、自分達のメロディライン

を信じて作り上げた、このアルバムは、正に起死回生と呼ぶにふさわしい、ロックファ

ンにとっては歴史的名盤の一つと言って良いと思います。

サバイバーを知りたい時にベストアルバムを購入する必要はありません。

この一枚で十分です(笑)。

どうしても「アイ・オブ・ザ・タイガー」を聴きたいんだと言う方は、仕方がありません、

ベスト盤をお買い求めくださいw。

ジャーニー、TOTO、STYX、BOSTON、REOスピードワゴン、スターシップなどが聴ける方なら

間違いなく気に入られると思います。


そして、80年代の音楽というのは、徹底的にメロディを重視したサウンド作りをしていた

んだなと改めて実感させられると思います。僕らの世代は、懐メロ的にも聴けるかも知れ

ませんが、もしかしたらイマドキの若者が、この良さを再認識出来る位のクオリティが

あるのでは無いか?と思っています。


永く語り継いでいきたい盤です。










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Last updated  2011年07月09日 00時19分38秒
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