Steve Winwood =Back in the High Life=
今日は80年代のアーティストを紹介するカテゴリー、80's MUSICのコーナーでござんす。ムフフ、結構、カテゴリーを順繰りに頑張っておりますのお・・・(また自画自賛)。皆さんにも馴染みがある方だと良いのですが・・・。突然ですが、皆さんがイギリスのミュージシャンで知ってる人、または、好きなバンドを挙げなさいと言われたら、どこらへんに行きます?笑やっぱり何と言っても、ビートルズからですか?それともクイーンですか?ポリスですか?いやいやバンドだったらストーンズだろ?いやツェッペリンでしょ?おっと忘れたらいけないのがクラプトンじゃない?ロッド・スチュワートだって、デヴィッド・ボウイだって居るし・・・ってなります? 笑。本当にキラ星のごとくメジャーなアーティストがイギリスにも多くいますよねえ。下手したら、意識しないと、イギリスもアメリカも分からんくらいメジャーな方が沢山いますよね?他にも、フィル・コリンズ、パープル、イエス、エルトン、ワム、ピンク・フロイド、クリムゾン、デュラン、ボーイ・ジョージ、コステロ、etc...最近でも、オアシス、ジャミロクワイ、レディオヘッド、ブラーなど本当にキリが無いです。で、こういうお約束みたいな質問を日本ですると、なかなか登場して下さらない方が、今日ご紹介するスティーヴ・ウィンウッドなんです。やっぱり上記のお歴々の方々と比較してはいけませんかね?wただねえ、イギリス本国やアメリカでの評価は、それらの方々と比肩しうる方なのですが、どうも、日本だと、あと一歩という感じの知名度なのでは無いか?と日頃より、忸怩たる思いを抱いているkado兄ィでございます・笑おいらも、皆さんと同じで上記のアーティストのアルバムには、割と耳を通している方なんですが、その中で比較してもスティーヴ・ウィンウッドの作りだす楽曲やサウンドと言うのは、お歴々に勝るとも劣らない素晴らしいものだと思っております。15歳からプロとして活動している人で、今年でミュージシャン歴45~46年の大ベテランですね。今でもアリーナクラスを軽~く満タンに出来る位、第一線で活躍しているアーティストです。その彼が、大ブレイクしたのが86年にヒットした「Higher Love」というシングルで、このアルバムのオープニングを飾っているんです。当時、ディスコでもかかるぐらいでしたから耳にされている方も多いのではないでしょうか?フロアでかかっても踊りにくいったらありゃしねえってな曲なんですが・・笑彼の最大の特徴は、何と言ってもその「声」にあると思ってます。とても張りのある高音で、ソウルフルな歌声は非常に個性的です。音源だけ聴くと、ちょっと黒人アーティストの声にも聞こえます。かのミック・ジャガーが「あの声は許せねえ」と言って嫉妬したそうです(笑)。おいらストーンズも割と聞きますが、確かにミックの声を美声と思ったことは、生まれてこのかた、一度もありません(笑)。恐らく世界中のファンでも、ミックの声が耳に心地良い、「癒し系」と感じる方は稀有でしょうww。ただ、彼には誰もが、たどり着けない「格好良さ」を持ってますから、それで、おアイコにしておきましょうね。そう言った意味で、スティーブの声は、正に歌手になるべく贈られた天からのプレゼントの一つかもしれませんね。と言うわけで、彼の名前を一躍、世界レベルにまで引き上げたアルバムを聞いてみましょうか?01.Higher Love 02.Take It as It Comes 03.Freedom Overspill04.Back in the High Life Again05.The Finer Things 06.Wake Me up on Judgement Day07.Split Decision08.My Love's Leavin'------------------------------------------------------------------------Drum:John Robinson,Jimmy Bralower,Micky Curry,Steve Ferrone,Guiter:Joe Walsh,Nile Rodgers,Ira Siegel,Paul Pesco,Eddie MartinezSynth:Phillip Saisse,Robby Kilgore,Rob MounseyHorn:Randy Brecker,Bob Mintzer,Tom MaloneBacking Vo:Chaka Khan,James Ingram,Dan Hartmanもう、全部の参加アーティスト書くの大変なんで、主だった方だけで勘弁してくらはい(泣笑)。もう、ドラマーもホーンもバックヴォーカルもこれでもかっ!って位のメンツ揃いで、クラクラしてきます。01.Higher Love スティーヴ・ウィンウッドが生涯初のビルボートチャートNo.1を獲得した楽曲です。ジョン・ロビンソンのダンサンブルでタイトなドラムからスティーブのAメロ、フィリップ・セスのシンセ・ベースが絶妙に絡んで、嫌が上にもワクワクしてしまうサウンドです。PVにも登場するチャカ・カーンのシャープでリズミックなコーラスが最高のアクセントになっています。02.Take It as It Comesランディ・ブレッカー、ボブ・ミンツァーと言ったベテランホーン隊が大活躍のファンキーなロックチューン。本作の中で、おいらが最も好きな楽曲です。この曲でドラムのミッキー・カリーを知ったのですが、躍動感がありながら正確無比と言った感じの素晴らしい音を出すドラマーです。物凄く効いてますよ。03.Freedom Overspillそれとなくブルース色を感じるロックチューン。スティーヴ・ウィンウッド自身が弾くハモンドオルガンが、そのブルース的な味わいを見事に引き出しています。04.Back in the High Life Againアルバム最初のバラード曲。ケルト民謡のテイストを織り交ぜた感のある、とても味わい深い一曲です。これまたスティーヴ・ウィンウッドが弾くマンドリンの音色がさらに民謡風なアクセントとして非常に効果的です。良いメロディですよ。05.The Finer Things朝焼けを思わせる様な幻想的なシンセ音からスタート。メロディックなAメロで耳を惹きつけますが、突如レゲエチックなサビへと転換。このギャップが面白い一曲です。ここでのジェイムス・イングラムの控えめなコーラスがまた何とも言えず良いです。06.Wake Me up on Judgement Dayこの曲は、インド音楽を取り入れた様なスピリチュアルな旋律ですが、そこを、まさにスティーヴ・ウィンウッド節とも言うべきポップスに仕立て上げられているところが、サスガ。印象に残る曲です。07.Split Decisionイーグルスのギタリスト、ジョー・ウォルシュとの共作。このアルバムの中では、一番ハードなファンクロックに仕上がっています。ジョーの歪んだギターと、スティーヴのハモンドオルガンの柔らかい音色とのマッチングが秀逸です。08.My Love's Leavin'最終曲は、とてもハートフルなサウンドのバラード。シンセサイザーを駆使したアレンジで打ち込み中心ながら、透明感をもった沁みる曲です。この一曲だけ、シンセサイザーストリングスのアレンジを名プロデューサーのアリフ・マーディンが担当しています。ステレオサウンドを意識したアレンジが透明感と奥行きを出すのに成功したGJです。全8曲しかないアルバムで、「もう終わり?」という位、あっという間に終わってしまうのですが、それだけ密度の濃い、捨て曲無しのアルバムと言って良いと思います。このアルバムの前々作、「Arc Of A Diver」がヒット。その流れを狙った前作の「Talking Back To The Night」が低迷(おいらは好きなアルバムですが)。そこで、開き直ったスティーヴ・ウィンウッドは、ニューヨークに移住し、プロデュースワークもラス・タイトルマンと共同。一人で、何でもこなしてしまう楽器演奏も名うてのセッションミュージシャンに任せて・・・と心機一転を図って作った本作が起死回生の大ヒット。正に「チャレンジして良かったァ~」の一作では無いでしょうか?笑80年代という、音楽の全盛時代に、冒頭に挙げた大スター達が居並ぶ中、派手さは無いけれども、ハモンドオルガンを主体としたポップかつ、独特なスタイルで自分の居場所を確立していったスティーヴ・ウィンウッドという類い稀な才能を持つアーティスト。未聴の方がいらっしゃったら是非是非聴いてみてくださいな。損はさせませんぜ・笑。※追伸2~3日前から、ちょびちょび書いていたこのエントリーなんですが、ラストの曲のレビュー部分で、シンセサイザーアレンジをアリフ・マーディンが担当していると書きました。もともと、紹介するつもりは無かったのですが、kazさんのサイトMusicAvenuで、物凄く詳細にアリフの事が書かれておりますので、急遽一文加えて書いてみました。アリフ・マーディンと言う、名プロデューサーに関しては、是非、Kazさんのコチラのエントリーをご覧頂ければと思います。P.S kazさん、また勝手にすいません。_| ̄|○