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乙女座チョッパーの男道inヨコハマ

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Jan 8, 2007
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カテゴリ:小説

あんまり時間がないので、10分で終わる予定だったが、ハマってしまい、 読破。

今回はこれ。 

『暗いところで待ち合わせ』 

 

自分は見ていませんが、映画が去年の11月25日に公開されている。

公式ホームページはこちら↓

『暗いところで待ち合わせ』公式ホームページ 

 

出演 田中麗奈 チェン・ボーリン 井川遥 佐藤浩市 ほか

 

ストーリーは、ある駅で殺人事件が発生する。

ホームに立っていた男を何者かが突き落とし、電車に潰され死亡。

その時、駅員の証言では、その突き落とされた男・松永トシオと、

大石アキヒロという人間しかいなかったという。 

駅員に見られ、大石アキヒロは逃げる。そして、逃げた先はー

視覚障害者であり、一人暮らしをしている、本間ミチルの家だった。

アキヒロはミチルが視覚障害者であることは知っていて、玄関のチャイムを押し、

ミチルが玄関を開けた時に出来た隙間を抜けて侵入し、居間の隅に体育座りで過ごした。

もちろん、最初はミチルも気付かなかった。 

 

普段、ミチルは炬燵、ストーブをつけ、ストーブの前で猫のように丸くなったまま動かず、

洗濯、食事、風呂以外はずっとストーブの前で丸くなったままだった。

そした、ミチルが2階の自分の部屋へと行き、眠った頃を狙って、冷蔵庫のパン1枚、ミチルに気付かれない量だけ食べて過ごした。

風呂にも入り、時には自分の服の洗濯もした。

そう、ミチルは気付いているということも知らずに・・・。

しかし、ミチルは気付いているが、確信を持てなかったため、一つ実験をしてみた。

いつもストーブの前で丸くなっているが、ストーブの火をわざと最大にし、

火が強くなれば、危ないと思い、火を弱くするだろう。

この実験で誰かがいることを確かめたかった。

 

そして、火が弱められている事が分かり、確かにこの家に自分の他に”誰かいる”

ということを確信する。

しかし、テレビで近くの駅で殺人事件が発生し、犯人が逃走していて、ミチルの家にも

警察が訪問に来た。そのことから、この侵入者がもしかしたらこの事件の犯人ではないか?

と予測し、警察に連絡すれば、自分も殺されるんではないかと思い、気付かないフリを続けた。

 

いることはわかったが、身の安全のため、知らないフリをミチルは続けた。

ある時、食器棚の上にある鍋をとろうと、椅子の上に乗り、棚の上を手探ると、

バランスを崩し、倒れてしまう。

 

棚の上には貰った小皿などが多く置いてあり、一緒に落ちてくると思った。

鍋が落ちてくることが怖かった。目が見えないため、全然わからない。

しかし、顔には何も落ちてこなかった。起き上がり、テーブルに手をやると・・・

鍋がおいてある。

椅子から倒れる前までは確かに棚の上にあり、落ちてきているならばテーブルにあるはずがない。

それはすぐにわかった。”彼”が受け止めてくれた。つい、”ありがとう”と言ってしまった。

 

しかし、何をされるわけでもなく、何事もなかったかのように二人は過ごした。

ミチルは今までは自分の分しか食事を作らなかったが、”彼”の分まで作り、

彼がテーブルの椅子に座るのを待った。

 

”彼”は確かにミチルの前に座り、ちゃんと食べてくれた。

ミチルは、幼い頃に両親が離婚し、育ててくれた父親は目の見えなくなってから亡くなった。

それ以来、食事は自分一人だったし、親友のカズエとはするが、

赤の他人と、それも侵入したものと食事だったが、なんとなく嬉しかった。

それから、毎日二人分の食事を用意し、彼がテーブルに来るのを待った。

 

ある日、ミチルはカズエと共に、ある日洗濯物を拾ってくれた、ハルミという女性が働く

レストランに行って帰ってた時、カズエに白い杖を使って歩く練習をしないか、と説得される。

 以前、ミチルは自分で歩く練習をしようと白い杖を持って出たが、車にクラクションを鳴らされ、トラウマとなっていた。今自分がドコにいるかわからなくなり、パニックになっていまっていた。そのため、玄関のところで恐怖で足が出ない。

 

だから、カズエに連れて行かれる以外は、家に引きこもっている。

家の中にいれば、安全だし、他人に迷惑をかけない、と悟っていた。

だが、カズエはミチルにもっと外の世界を知って欲しかった。

しかし、ミチルは「必要ない」というばかり。

カズエは諦め、無言で帰る。”さよなら、ミチルのことはもう知らない” と言い残して・・・。

スーパーで買い物してきた袋をテーブルに置き、冷蔵庫の中に整理しようとしたが、

手が震えて出来なくなり、ミチルはベッドの中に入り、泣いた。

 

翌日、ミチルはカズエのことは諦めよう、と考え、ほったらかしにしていた

スーパーの袋を整理しようとしたが、どこにも見あたらない。

彼が整理していることに気付く。自分は一人では生きていけない。

誰かの力が必要だと気付き、カズエに電話をかけるが、すぐに切られてしまう。

 

”カズエの家に行くしかない” そう思ったが、足が前に出ない。

すると、手首を掴まれる。それがすぐに分かった。アキヒロだ。

アキヒロはミチルとカズエの会話を聞き、だいたい話が飲み込めた。

アキヒロもミチルがカズエの家に行ったほうがいいと思い、連れて行こうとした。

 

ミチルはアキヒロの腕につかまり、カズエの家へと向かった。

なるべく一人で歩こうとするが、すぐアキヒロの腕を捜す。

無事カズエの家に着くと、アキヒロに先に家に戻るよう伝え、カズエのインターホンを押す。

この時、アキヒロはもう戻る気はなかった。

これが最初で最後の恩返しと思っていた。アキヒロはこのまま警察に行こうと考えた。

交番に向かうが、その前におふくろに電話をかける。

そして、 本当のことを母に打ち明けた。

”俺はやっていない” 

母は息子を信じた。

警察に行き、事情を話しても信じてもらえないと思い、母親にだけは話しておいた。

確かに事件当時、ホームにアキヒロはいた。そして、松永トシオに殺意を抱いていた。

しかし、殺していなかった。

 

電車が来る瞬間、女が松永を突き落とし、アキヒロと目が合った瞬間、金網が裂けていた場所から逃げた。

つまり、目撃者だった。自分も殺意を持っていたため、

一瞬、この女がしてのか自分がしたのか分からなくなったため、逃げ出してしまった。 

 

そして、この女が戻ってくることを予測し、駅の近くである、ミチルの家に侵入し、

駅が見える窓に蹲っていたのだ。しかし、その女は現れなかった。

 

ミチルに借りたコートの中に写真があった。

それは、カズエと撮ったもの、レストランで撮ったものがあった。

 

レストランで撮ったものには、ミチルとカズエともう一人、見覚えのある顔が写っていた。

そう、ハルミ。この女性こそ、犯人だった。

 

アキヒロはすぐにミチルの家へ向かう。

その頃、ミチルの家では、カズエ、ハルミと3人でクリスマスパーティーが行われていた。

 

カズエが近くのコンビニでクラッカーを買うと家を出る。

それをミチルが見送ったところを、アキヒロが聞く。

ハルミが犯人であることを言うと、ミチルは後でそのレストランに連れて行くと約束する。

もちろん、嘘である。ハルミはミチルの家にいる。

行くまでは、裏で隠れている、とアキヒロは行ってしまう。

 

ミチルは直接本人に確かめた。核心に触れると、ハルミはしゃべらなくなる。

ミチルはハルミが自分に近づく気配を感じた。

そして、首に冷たいものが覆いかぶる。ハルミの手だ。どんどん強くなる。

ミチルはふりほどこうと抵抗しなかった。

殺されるという恐怖も、怒りもなかった。

息苦しいというよりも、ただ悲しさのために胸が痛んだ。

 

その時、カズエが戻ってきて、ハルミの手が解ける。

ミチルは咳き込み、咳が終わると、後ろからハルミを抱きしめた。

 

”あなたのために泣こう。悲しんであげることで、傷つけられたあなたの魂が少しでも癒えるなら、

いくらでも涙を流そう。自分の嗚咽だけでは足りないかもしれないが、それでも私はあなたのために祈ろう。

だからもう、これ以上だれも傷つけないでほしい。恨まないでほしい。

少し時間がかかるかもしれないが、あなたにひどいことをしたこの世界を許してほしい”

 

そして、ハルミは自首する。

アキヒロも警察に出向き、説明するが、住んでいたアパートを追い出される。

ミチルは、ハルミのためにずっと泣いていた。

カズエにミチルを励ますよう言われていたアキヒロはミチルの元へ向かう。

アキヒロは、どうしたらミチルが元気になるか考えたいたが結局思いつかなかった。

 

アパートを追い出されたことを言うと、ミチルは部屋の隅を指差す。アキヒロがいつも居た場所だった。

 

アキヒロ:一人でで歩く練習は・・・・?

ミチル:一人で歩く練習・・・、もちろんやるつもりですとも・・・・

 

自信がなかった。ミチルは、家に侵入した時よりも暗く、痩せていた。

アキヒロは、正直な気持ちをぶつけた。

 

君を元気づけたい。でも、その方法が分からないんだ・・・・

 

アキヒロはこんな想像をすると語る。

(ここからはそのまま引用)

 

今は冬の真ん中で、寒い日が続いている。

しかしもうしばらくすると外は暖かくなるだろう。

空気の冷たさで、手足の先がじんじんとしびれることもなくなる。

 

公園の木々は新しい芽の匂いを風に乗せ、緑色の葉をつけるだろう。

その明るい日差しの下をミチルが、不安のための陰りも、

萎縮もなく、まっすぐな顔をして歩いている。

そういった光景を、この家に隠れて膝を抱えていた時から頻繁に思い浮かべていた。

そんな日がきたらどんなに嬉しいだろう。

 

だから、もう少ししたら、ちょっとだけ泣くのを中断して、いっしょに外へ出かけよう。

図書館に行って、点字の本を借りてくるのもいい。

一人で歩く練習は最初のうちは怖いかもしれない。

でも、支える人がそばにいれば、きっと大丈夫と思うから。

 

彼女は目を閉じて、深く頷いた。

 

~END~

 

ヤヴァイ・・・ヤヴァイ・・・最後はマジポロリですよ・・・・(泣)

盆暮好きな小説第10位にランクイン。もしかしたらもっと上かもしれんが・・・

これは是非映画見なければ・・・・!!

つってももう終わってるからDVD出てから。いや、もしかしたら・・・

 

買うかもしれない!!!!  

 

無駄遣いよねぇ・・これ・・・

ま、とにかく、この小説読んで見て下さい! 






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Last updated  Jan 9, 2007 04:01:38 AM
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