カテゴリ:健康
こんにちは! 美容事業経営コンサルタント 中野啓子です。 消費者団体と東京都との協働による学習会 「PFAS問題とは? ~PFASのきほんのき くらしの中で気をつけること~」 に参加しました。 PFASって何? PFAS(ピーファス)は ペルフルオロアルキル化合物PFOA(Per Fluoro Octanoic Acid)の略称)と ポリフルオロアルキル化合物PFOS(Per Fluoro Octane Sulfonic Acid)の略称) を総称した有機フッ素化合物のことで、1万種類以上の物質があるとされています。 PFASは、フッ素(F)と炭素(C)の結合が強いため、 水や油をはじく、熱や紫外線に強い、薬品に強い、光を吸収しない などの特性があり、環境中で極めて分解しにくい 「永遠の化学物質」(フォーエバーケミカル)とも言われます。 これらの特性を活かして、撥水剤、表面処理剤、界面活性剤、 乳化剤、消火剤、コーティング剤、防汚剤など、 幅広い用途で使用されてきました。 具体的な用途では、 水をはじく傘や雨具、防水スプレー、 汚れにくいソファやカーペット、服、靴、 こびりつかないフライパン、 油がしみないパッケージの紙、 スマホやPCの画面、 泡の消火剤など 身近にあるものですね。 有害化学物質から子どもを守るネットワーク(子どもケミネット)より拝借しました そして、なんと化粧品では 崩れにくいファンデーションなど 様々なアイテムに約90種類のPFASが使われています。 PFASは自然界で分解しにくく水などに蓄積し、 人への毒性も指摘されており、 国際条約で廃絶や使用制限されています。 PFASの毒性は下記があります。 ・甲状腺の疾患・異常、環境ホルモン ・発がん性:腎臓がん、精巣がん、乳がんなど ・生殖毒性:不妊、低出生体重児の増加など ・免疫力の低下:ワクチンへの反応が減少 ・肝臓への毒性:肝疾患との関連 ・血中コレステロール値の上昇 ・潰瘍性大腸炎 米国EPAは、2023年に、PFOAについてのTDI(耐容一日摂取量)を 0.03ng/kg/体重に低下させ、 水道水質基準PFOS、PFOA各2ng/Lに強化しましたが、 日本の食品安全委員会は、 食品健康影響の指標値は、耐容一日摂取量(TDI)として PFOSは20 ng/kg体重/日、 PFOAは20 ng/kg体重/日 と設定することが妥当と判断されました。 この数字は欧米の10倍で、世界に遅れを取っています。 化粧品は100%安全なものとは言えず、 皮膚トラブルになることも多いです。 その原材料の一部PFASはたぶん、 使用感をよくするための目的で使用されていると思われ、 それが体内に蓄積されたり、 皮膚トラブルの原因になっているかもしれません。 ヨーロッパ並みのTDIにした時に どれくらい使用感が悪くなるのかなど、 業界でこれから考えないといけないリスクを考慮に入れながら、 国民の健康維持に貢献できる商品企画を しなければいけないと感じました。
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Last updated
October 8, 2024 11:48:07 PM
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