ある暑い日のできごと
今日は珍しく午前中から行動。トイレとお風呂をピカピカにしてそれからおでかけ。焼け付くような暑さでとろけるかと思った。まずはあの壊れた携帯を修理に出す。いつもの顔なじみの店員さんが『けんかしたんですか?』トキと思わず目を合わせる。そりゃそうだ。あんな引きちぎられた携帯、誰が見たって普通に壊したんじゃない。あまりにも率直に言われて帰り道トキと笑ってしまった。そんな風に今日のトキと凛は平和に過ごせた。ランチで行ったカレーもおいしかったし夜に作ったミートソースパスタもすごくおいしかった。8時から二人が今はまってる『おぎやはぎ』がテレビに出るからそれで盛り上がった。ただ少しだけ考えてしまうことがあった。今日、日本語教育能力試験の願書をとってきたんだけどそれで凛はちょっと勉強本気モードに入らなきゃと思った。本当は今言うべきことじゃなかったのかもしれないけど『受験票実家に届くようにしとこう』そう言ってしまった。本気でそうするつもりだった。そっちのほうが不在にならないし確実だと思ったから。でもトキは言った。『うちに届くようにすればいいやん』受験票が届くのは9月半ば以降だ。本当はその頃一緒にいるか不安だった。9月ともなれば試験直前。凛は実家に帰るつもりでいた。だけどやっぱりトキはそれを許さなかった。合格率12,3%という超難関の試験だけどやれることは全てやりつくしたい。勉強を始めたらほかの事できなくなるかもしれない。トキの電話の声とか音楽とかテレビとかに苛々するかもしれない。トキと喧嘩するのは目に見えてるようで、、、。勉強できなくなるのも怖い。だから少しの間はなれるつもりだった。試験に関してはトキも許してくれるんじゃないかそう淡い期待を抱いた。だけど通じなかった。トキは凛が離れることに異常に怯える。去年オーストラリアに行ってどんどん帰国を延ばした。それがとても苦しかったんだ、そう言った。だから国内で働けるように凛はこの試験を受けることを決めた。本当は海外でもいい。だけどトキの望むようにしたいと思ったからだから頑張ろうと思った、、、。今の調子じゃ受かるどころか試験を受けることすらできないんじゃないかと不安になる。だけどトキは応援するって言ってくれた。勉強の邪魔はしないと言ってくれた。ただトキは受験に対してすごく甘く見てる部分がある。それに本人は気づいてない。『凛は何かに熱中すると極端に走りすぎる。自分の事しか考えなくなる』そう言った。たしかにそうだ。でも極端にならなければいけないときもいいんじゃないかって思う、、、。自分で精一杯になるときがあってもいいんじゃないかっておもう、、、。間違ってるのかなぁ。今日の晴れた夏空のような一日。ただひと時だけ曇った時間。だけどすごく考えた時間。そんな暑い一日でした。。。。