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カテゴリ:読書・ま行
【内容情報】(「BOOK」データベースより) 玄武書房に勤める馬締光也。営業部では変人として持て余されていたが、 人とは違う視点で言葉を捉える馬締は、辞書編集部に迎えられる。 新しい辞書『大渡海』を編む仲間として。定年間近のベテラン編集者、 日本語研究に人生を捧げる老学者、徐々に辞書に愛情を持ち始めるチャラ男、 そして出会った運命の女性。 個性的な面々の中で、馬締は辞書の世界に没頭する。 言葉という絆を得て、彼らの人生が優しく編み上げられていくー。 しかし、問題が山積みの辞書編集部。果たして『大渡海』は完成するのかー。 ★★★★ 「まじめさん」が主人公の長編小説かと思っていたら。 辞書編集部、それぞれにスポットを当てた連作短編集でした。 なので、そんなに堅苦しさを感じず(まじめさん一本だったら 難しい小説になってしまいそう・苦笑)楽に読み進められました。 さりげに、まじめさんと同じ年のチャラ男・西岡が好きです。 女性には「軽すぎてもてない」(佐々木女史談)人物ですが、 それは本人も十分承知のようで。単なるお調子者ではないみたい。 融通の利かない男・まじめのフォローを施す辺りが 「実は仕事の出来る男では!?」と思わせますよね。 後半は、一気に時代が移り変わって13年後。 西岡の後継者にあたる、入社三年目の岸辺みどりが 辞書部に配属されるところからはじまります。 ファッション誌から移動になり不安に駆られる岸辺…。 彼女が一番読者層に近いだろうし、感情移入しやすいかも、うん。 最初は戸惑ってた岸辺も辞書部に馴染み、『大渡海』がいよいよ 発行されることに!!そんな時、構想段階から、ずっと監修に 携わってた松本先生が病に倒れて…。 最後の最後に心に詰まるお話でしたね。 辞書を作るのってこんなに大変で、沢山の人が関われるんだなぁと 出版社の目立たない一面を知ることが出来、よかったです。 今後は、辞書を手にするの感慨深くなりそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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