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カテゴリ:健康
ためしてガッテン(2008/11/19放送)より
なぜか長引く痛み「慢性痛」最新治療 帯状疱疹は人によっては何年も激痛に苦しめられます。 発疹がすっかり引いたにも関わらず 激しい痛みがいつまでも引かないのです。 針で中を突き刺すような 突き上げるような痛みだとか… そのような方から番組あてにたくさんお便りが届いたそうです。 治っているのに痛くて一睡もできない… 死にたいぐらい痛い… 調べてみると長引く痛みに苛まれるのは帯状疱疹だけではなかった。 何年も続いてしまう腰痛 膝の痛み… 街頭インタビューで不思議なことが… 何年も前に手術して完治しているのに 盲腸の傷が痛い女性。 腕を失っているのに 親指から小指まで24時間痛い男性。 これは一体どういうことのなのか? しかも驚いたことに痛みを我慢しつづけると 痛みが全身に広がってしまうこともあるという。 ちょっとつり革に捕まるだけで激痛。 歯を磨くだけで全身の骨が痛い。 本人曰く 折れているどころではなく粉々に砕けている感じ。 さらには筆の先で触っただけで痛いことも… 一体からだの中では何が起きているの? ガッテンでは腰痛や頭痛が長引く理由を徹底検証。 なんとビックリ様々な痛みは たった1つの仕組みで引き起こされることがわかった。 慢性痛は新しい病気の発見ではなく 腰痛、外傷(ケガ)、糖尿病、膝の痛み、骨折、神経痛 首の痛み、捻挫、脳梗塞、肩こり、抜歯、帯状疱疹 関節痛、手術後の傷、感染症… こうした様々な病気や怪我の痛みがなぜかいつまでも取れない。 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ 長野県に住む18歳の女性は全国に200人しかいない難病を抱えている 痛みを感じることができない病気「先天性無痛無汗症」 生まれつき痛みを感じる神経がないという難病。 痛くないので身体をどんな感じにも曲げていってしまう。 痛くないので腕を360度回転させてしまうこともできる。 気をつけないと身体に無理がかかってしまう体勢をとってしまうことがある。 痛みがわからないために骨や関節にありえない負担がかかり これまでの大たい骨、膝、足首と何度も骨折を繰り返してきた。 この難病の患者の中には痛みがないために わが身の異常に気付かずに命を落とした人もいる。 痛みは日常生活にはないと生きていけないと実感したそうだ。 ここから痛みの大きな意味がわかる。 痛みは体の異常や危険を知らせるシグナル。 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ 慢性痛の意味は? 「ない」 痛む理由が見つからない!慢性痛のなぜだ?! ケース1 原因はなくなったのに 長い間 立ち上がれないほどの腰痛を抱え 4年目に手術を受けた女性。 背骨の一部は後ろにずれ 衝撃を吸収するはずの椎間板が押しつぶされていました。 背骨の隙間にネジをいれ椎間板を広げ 手術は成功。 痛みの原因はなくなったはずでした。 痛みは残ったそうだ。 手術から4年 もとの痛みとは違う痛みに苦しんでいる。 なんと道路のちょっとした盛り上がりを踏むだけで 背骨全体が響くように痛いそうだ。 原因がなくなってから始まった激痛。 ケース2 ないものが痛む 2年前交通事故で左手の手首から先を失った男性。 傷の経過はすごくよかったが 傷跡が回復した今も痛みに悩んでいる。 失ったはずの左手の指が痛いのだという。 親指から小指まで24時間痛みを感じる。 ケース3 もともと原因がない さらに不不快な痛みに悩んでいる女性。 ケガや病気などの原因が全く見当たらないのに全身が痛むという。 電車に乗っている時 すれ違う電車の振動さえ激痛に感じる。 全身の骨で粉粉に砕けている感じ。 診察により痛みの調査を行うと 骨折の2倍以上の痛みを感じていることがわかりました。 医師によるとこれは卒倒するような痛みだとか。 しかし 彼女はこんな激痛に子どもの頃から苦しめられてきた。 原因は全く思い当たらないそうだ。 3つのケースは 完治している、失っている、もともとない ということで痛む「原因がない」ということになる。 意味はない!原因はない! この不思議な状態は一体何なのか? ヒントは痛む場所が変わっていること! ケース1 腰 ⇒ 背骨全体 ケース2 切断面 ⇒ ないはずの指 ケース3 足首 ⇒ 全身 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ 巣鴨のとげ抜き地蔵前で100人以上の方に 「自分はここが慢性痛」という調査を行った結果 慢性痛の場所で一番多かったのは? なんと「体の中」だった。 調べてみると痛む場所は神経が通っている場所に痛みが発生していた。 慢性痛を体験する方法とは? 「正座」 正座して足が痺れた時につんつんとつつかれた時の激痛 どうして慢性痛が起きるのか? 触覚の神経が 触られたと感じた時に 脳に信号を送る 交感神経が ストレスを感じた時に 脳に信号を送る 痛みの神経が 痛みを感じた時に 脳に信号を送る 例えば 正座した時に 神経自体が圧迫され痛みを感じ 痛みの神経が脳に信号を乱発する。 その状態で触られたりストレスを感じたりすると すごい痛みとして感じられ脳に信号が送られ脳は混乱する。 しかし正座の場合は 圧迫をとけば信号は消え痛みは治まる。 慢性痛の仕組み 怪我や病気をした時に神経も傷ついてしまうことがある。 これが問題。 怪我や病気はいずれ治るが この神経の傷が残っている時は 痛み神経が脳に信号をもう乱発して痛いと感じる。 たいていはこの神経の傷もいえて治る。 問題は神経が再生する時。 3つの神経が混線してしまうことがある。 すると途中までは正常なのに混線した部分で 触覚の神経が 触られたと感じた時に 痛みに… 交感神経が ストレスを感じた時に 痛みに… 神経の混線は 天候の変化でもなる。 神経の混線が慢性痛の原因である。 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ 気のせいじゃなく脳に刻まれた痛み 最近の研究によって痛みが脳に深刻なダメージを残すことがわかってきた。 ケース1の女性は痛みを感じ始めたのは10歳の時。 検査をしても異常がないと言われつづけて来た。 入院も何度もし 徹底的に検査もした。 まわった病院は50以上。 やっと診断がついたのは45歳の時。 彼女の痛みは36年にも渡って治療されずにいた。 その間 痛む個所は広がっていった。 10歳の時は足の指の関節だけが痛かった。 16歳の時は膝から下 40代には首から下まで 痛みを我慢していた36年間に何が起こっていたのか? 最近の研究で痛みを放置すると脳に影響が及ぶことがわかってきた。 慢性疼痛患者は痛みの記憶がはっきり残ってしまって ちょっとした痛みの刺激に過剰に反応してしまう。 痛みを繰り返し受け続けると 小さな刺激でも 普通に感じてしまう回路が脳に出来上がってしまう。 こういう状態になっている人は「線維筋痛症」 全国で200万人。 出産、捻挫などの軽い怪我、ストレスなどがキッカケになることもある。 ケース2の男性の場合は バイクの事故で左手首を失った。 今まで感じたことのない激痛。 深夜の事故ということもあり 痛み止めの処置を受けるまで3時間も痛みに耐えた。 通常ではありえないほどの大量の痛み信号が脳に記憶として焼きついた。 それがない指を痛ませる不思議な現象を引き起こした。 ◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆ 古傷が痛むというのは慢性痛。 神経痛も慢性痛と考えてよい。 慢性痛になりやすい方 神経を病むということで… 感染:帯状疱疹 神経炎 など 物理的圧迫:外傷(ケガ) 脊柱管狭窄症 手術後の傷 など その他:糖尿病 脳梗塞 など 慢性痛はもはや最初の病気ではなくそれ自体が独立した病気 先生曰く「痛み病」と呼んでいい。 もとの病気が治っているのに痛いとなってくると ずる休みとか勘違いされるのがストレスになり また痛みになる。 ご家族も患者自身も病を認識してそれに対応しないと悪循環になる。 このような病気をした場合 どのくらいの確立で慢性痛になる? 痛みは人によってずいぶん違う。 同じ病気でもなる人もいれば ならない人もいる。 もとの病気から慢性痛になったかどうかのポイント 痛みの種類がかわる。 痛みの種類の変化を認識すれば早めに治療が受けられる。 全身どこが痛んでも ここに行けばいいという場所 それは「ペインクリニック」または「麻酔科」 痛みの診療所という意味。 あらゆるところを治したにもかかわらず痛いという方は ペインクニックの大きな対象。 慢性痛の痛みには原因がなく痛み自体が病気。 痛みを取り除くことに特化した治療を行う。 治療の中心は神経ブロックという麻酔。 痛みの信号が神経を通るのをブロックして 脳に痛みの回路ができあがるのを防ぐ。 神経ブロックと組み合わせて薬物療法も行われる。 使われるのは痛い部分に直接作用する「消炎鎮痛薬」 主に脳で作用する「モルヒネ」 それ以外にもリハビリによる理学療法や神経の炎症を抑えるレーザー治療 脊髄に電極を埋め込み痛みを和らげる「脊髄刺激療法」の手術も行われている。 ペインクリニックや麻酔科は大きな病院には大抵ある。 最近は開業医も増えており 全国に1500人ほど専門医がいる。 10年間痛みを感じ始めてから経っていたら治療に数年かかる。 早く痛みを取れば慢性痛への移行を防げる可能性は高い。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.03.09 21:28:55
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