植物にいやされて＊園芸日誌＊

カラダのキモチ（２０１０／８／２３放送）より
貧血を徹底調査！
健康診断ではわからない！？２つの貧血の正体を大解明

貧血といえばフラフラすると思っている方　多くないですか？
確かにフラフラするのも貧血の症状ではありますが
疲れが取れない　だるい　動悸　息切れなどといった
年齢や体質のせいにしがちな症状も貧血かもしれないのです。

＜２つの貧血の正体とは？＞
東京女子医科大学病院
“自分は貧血なじゃないか”と気になっている５人の方が集まった。
「立ったりしゃがんだりする時に
　周りが真っ暗になって星が飛ぶような感じがする」女性
「ふらっとするようなことがある」女性
「朝起きれないから」女性
「立ちくらみと光を見るとめまいが多い」男性
「立ち上がった瞬間に目の前真っ暗になる」男性

そもそも貧血とはどういうことなのか？
血液の大事な成分として鉄分がある。
鉄分がないと血液がよくできない。
鉄分が本当に足りなくなると鉄欠乏性貧血という病気になる。
鉄欠乏性貧血は鉄分が不足することで起こる血液の病気。

鉄分が少なくなってくるとどういうことが起こる？
ヘモグロビンの大事な働きというのは
体中に酸素を運ぶ働き。
鉄欠乏の状態になるとヘモグロビンが作れなくなる。
したがってヘモグロビンが少なくなると
体中に酸素を十分に送れなくなる。
いわゆる酸欠の状態になってしまう。

ヘモグロビンは肺から酸素を受け取り全身へと運んでいる。
鉄分がなくなるとヘモグロビンを作れなくなり数も少なくなる。
全身に酸素が行き渡りにくくなり慢性的な酸素不足の状態になる。
これがいわゆる鉄欠乏性貧血。
鉄欠乏性貧血になると疲れやすい、めまい、頭痛が起こったり
動悸、息切れ等の症状が現れる。
そして長く続くと唇の端が切れやすくなったり
爪が割れ薄くなって割れやすくなったり
スプーンのようにそってしまうなど皮膚や粘膜にも症状が現れる。

鉄欠乏性貧血はとっても多い貧血。
いろんな原因で貧血は起こるが鉄欠乏性貧血はその約８割を占める。

それでは先ほどの５人は鉄欠乏性貧血なのか？
血液検査で調べてみることにしたが
ヘモグロビン値は５人とも正常という結果だった。

ヘモグロビン値の正常値
女性　１２～１６
男性　１４～１８

ではなぜ多くのみなさんはふらっとしたのか？
フラフラする原因のほとんどは
一般的に脳貧血といわれている場合が多い。

じっと立っている時や立ち上がった時などに
ふらっとする症状の多くは「脳貧血」
主に自律神経の働きに問題があって起こる一過性の症状。
血液に問題がある貧血とは別もの。
自律神経がうまく働かないと下半身の血液を上半身に戻すことができない。
脳への血流が低下しめまいや立ちくらみが起こる。
睡眠不足・過労・ストレスや慢性的な肩や首のこりがあると起こりやすい。
多くの場合　安静にしていれば回復する。
ただし頻度が多かったり　耳鳴りや頭痛を伴う場合
他の病気が原因の可能性もある。
気になる方は耳鼻咽喉科・神経内科等　他の外来で相談してみましょう。

いつも血圧が低いが　低血圧と貧血は関係あるの？
低血圧と貧血は直接は関係ない。
鉄欠乏性貧血は血液の循環には問題ないが
血液中の酸素が少ない状態。
一方　脳貧血は血流に問題はあるが血液そのものに問題はない。
ただし寝不足や過労があると立ち上がった時に
一時的に血圧が下がり脳貧血が起こる。
また鉄欠乏性貧血はだるさや疲れが取れないという症状がある。
一方　低血圧はストレスの影響を受けやすく疲れをためやすいため
朝が弱いという訴えも多い。

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＜＜２つの貧血＞＞
鉄欠乏性貧血
・鉄分不足が原因
・カラダが慢性的な酸素不足になる血液の病気

脳貧血
・自律神経の乱れなどが原因
・脳への血流が低下することで起こる一過性の症状

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朝礼で倒れる場合は脳貧血であるケースが多い。
“鉄分たんないよレバー食べな”は無意味！

脳貧血の対策
脳貧血は血液が重力で下に行き脳に届かないという状態。
血液をポンプとしてくみ上げる下半身の筋肉を柔軟にすることが有効。

また肩や首のこりをしっかりほぐしたり
寝不足や疲れをためないことも大切。

貧血は自己判断せず　血液検査をして
鉄欠乏性貧血か脳貧血の区別をする。



血液検査をおこなった５人はヘモグロビン値が正常だったということで
全員　脳貧血だったのかと思いきや
一人だけ鉄欠乏性貧血予備軍が発見された。

ヘモグロビン値が正常でも鉄欠乏性貧血予備軍の場合がー

実は体の中には２つ鉄がある！
１つ目はヘモグロビン鉄
もう１つは肝臓に蓄えられている貯蔵鉄

たとえるならばヘモグロビン鉄は財布の中にあるお金。
貯蔵鉄は貯金。
血液中の鉄が減ってくると貯蔵鉄を使ってヘモグロビンを作る。
しかし貯蔵鉄が底をついてしまうとヘモグロビンが作れなくなり
ヘモグロビン値も低下してしまう。

貯蔵鉄の状態がわかるのは「フェリチン値」
肝臓の中の鉄の診断基準
女性　１５～２０５
男性　３０～４９０

ヘモグロビン値が正常でもフェリチン値が低下している場合は
貯蔵鉄が少ない危険信号　まさに貧血予備軍！
女性の５人に１人は鉄欠乏性貧血予備軍とも言われている。
ヘモグロビン値が低い鉄欠乏性貧血の人は
貯蔵鉄がほとんどなくなっている。

フェリチン値は通常の健康診断では調べない。
一般的にヘモグロビン値が低かった場合に調べる数値。

鉄分は汗や排泄物となって毎日からだの外に排出されている。
特に月経のある女性は平均すると男性よりも多く鉄を失う。
そのため鉄分の少ない食生活が続くと
排出される鉄分のほうが多くなり貧血になる。

バランスの良い食事を摂ることが鉄欠乏性貧血の予防になる。



＜鉄欠乏性貧血チェック＞
動悸・息切れがする？
だるく疲れやすい？
顔色が悪い？
めまいや頭痛がする？
口の端が切れやすい？
爪が薄くなり割れやすくなる？
舌のブツブツがなくなり辛いものがしみる？

主に上の４つの症状が現れるが
それ以外にも皮膚や粘膜の症状が出てくるのが特徴。
酸素不足で起こる症状と皮膚や粘膜の症状が
あわせて現れる場合　鉄欠乏性貧血が疑われる。

鉄欠乏性貧血の原因は少しずつ起こる出血。
女性は月経があるため鉄欠乏性貧血になる人が多いが男性は少ない。
男性や閉経後の女性でヘモグロビン値が低い場合は
胃潰瘍・ガン・痔・子宮筋腫など別の病気が疑われる。

栄養が足りないと起こる貧血もある
一番有名なのがビタミンＢ１２欠乏による悪性貧血。
怖い名前がついているが
昔は原因がわからない貧血だった頃多くの人が亡くなったからで
現在はビタミンＢ１２不足を補うことで治療できる。

鉄分はレバーはもちろん　普通の肉や魚からでも十分摂れる。
ほうれん草などの野菜にも鉄分は含まれているが
肉類から摂取したほうが吸収が良い。
鉄分はビタミンＣを一緒に摂ると効果的に吸収できる。

鉄欠乏製貧血はゆっくり進行するため症状を自覚しにくい。
症状を体質のせいにしがちだが
改善して初めて健康な体を知ることもある。