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カテゴリ:子宮筋腫・更年期障害・子宮がん・女性外来
みんなの家庭の医学(放送日:2010年9月14日)より
今!女性に急増している病 危険度診断スペシャル 市町村などが実施している子宮がん検診の案内を 目にしたことはありませんか? 昨年から厚生労働省の指導もあり市町村の検診への取り組みは進んでいる。 果たしてみなさんはどのくらい利用しているのでしょうか? 街角で聞いてみると7割の方が子宮がんの検査を受けたようです。 では受けた検査はどちらの子宮がんの検査ですか? 子宮がんに種類があることを知っていたのはおよそ6割。 しかし知っている人たちにその違いを聞いてみると 正しい答えはなんと3割にも満たなかったのです。 2つある子宮がん。 このガンは似て非なるもの。 発生原因、症状、年齢層など全く違います。 そして今 その違いを知らないことが どちらかの子宮がんの患者数増加に関係しているかもしれないのです。 その患者数 30年前の約9倍。 子宮がんについての知識がなかった方の症例 <実際の症例> S・Mさん(45歳・女性)は結婚20年、子供はなく、 これまで大きな病気もなく過ごしてきました。 ある日、区役所から【無料の子宮ガン検診の案内】が届いたことを きっかけに、初めての子宮ガン検診を受けることに。 そして1ヵ月後、S・Mさんの元へ届いた検査結果には「異常なし」の判定が。 ほっと一安心したS・Mさんでしたが、それから3ヶ月後。 40歳を超えてずっと安定していた生理が、この時は、1週間も早くきたのです。 それも、一度だけではなく、翌月も、翌々月も・・・。 少し不安に思ったものの、特に痛みもなかったため、 もうしばらく様子をみようと思ったS・Mさん。 しかし、この判断が取り返しのつかない事態を招くことになるのです。 子宮ガン検査を受けてから半年後。 朝、下半身にぬるっとした違和感を感じたのです。 目を覚まし、布団を見てみると、生理の時とは明らかに違う大量の出血が。 すぐに、婦人科へと向かい検査を受けた結果、まさかの病名が告げられたのです…。 <症状> (1)生理が1週間早くくる (2)生理の乱れが続く (3)大量の出血 <病名>子宮体ガン 子宮の奥の部分、子宮体部と呼ばれる場所がガンにおかされてしまう病。 患者数は年間およそ8000人。 この30年でなんと9倍と急増している 40代後半から、60代の女性に多くみられる病。 子宮ガンの検査を受け、異常がなかったはずなのに、なぜ? 「子宮ガン」には「子宮体ガン」と「子宮頸ガン」の2種類がある。 市町村で行っている子宮ガンの検査は「子宮頚ガン」の検査が中心。 症状の申告が無ければ体ガンの検査は行われず、 パンフレットにもはっきり明記されています。 しかし、パンフレットをしっかり読んでいなかったり、 そもそも子宮ガンには2種類あることすら知らない人も多く、 「子宮頸ガン」の検査を受けただけで安心してしまう人が多いのです。 子宮体ガンと子宮頸ガンの違いとは? 子宮体ガンは40代後半以降に多い病気ですが、 子宮頸ガンは20代30代など若い女性に多いのが特徴です。 【子宮頸ガン】 子宮の入り口付近で発症するガン。 ヒトパピローマウイルスというウイルスが大きく関わっており、 性交渉によって感染します。 2009年の10月にワクチンが認可されたことで話題となりました。 【子宮体ガン】 子宮の奥にエストロゲンという女性ホルモンの影響で発症するガン。 妊娠経験がないなど長い期間エストロゲンにさらされるほど、リスクが高まります。 そこで起きる症状が、不正出血(不正出血とは生理以外の出血全てのこと) S・Mさんが見逃してしまったあの出血、 実は生理の乱れなどではなくガン細胞からの出血だったのです。 もし、不正出血があったら見逃さずにすぐに婦人科を受診する事が大切です。 子宮体がんの症状や危険因子 1)不正出血 2)出産していない 3)肥満 4)生理不順 40歳以上 特に50~60歳代に多く見られる。 産婦人科での問診によって検査をすすめられる場合がある。 子宮体ガンの検査内容は? 子宮の奥に専用の器具入れて細胞などをとる検査。 妊娠や出産経験がないと方だと痛みが伴うケースがある。 不正出血がなくても子宮体ガンの検査をしたほうがいい? 日本で子宮体ガンになった90%の方に不正出血がある。 不正出血などの症状がなければ無理に検査を受けなくてもよいでしょう。 子宮体ガンだけでなく月経など正しい子宮の知識がないと 様々な病気のサインを見逃すこともありえます。 名医が警告!女性なら知っておくべき子宮の基本知識テスト 子宮体ガンの初期症状「不正出血」を見逃さないために Q、1月経周期の正確な数え方は? A)月経が終わった日から 次の月経が始まる前日まで B)月経が始まった日から 次の月経が終わる日まで C)月経が始まった日から 次の月経が始まる前日まで A、(C) 正しい月経周期を自分でキチンと把握することは大切。 「最後の月経はいつですか?」=最後の月経が始まった日のこと 不正出血を見逃さないためにも自分の月経周期を把握することが大切。 子宮筋腫の治療で子宮を摘出した場合 子宮がなくても婦人科で検査したほうがいい? 子宮がなくても卵巣の病気になる可能性がある。 卵巣が残っている方は年に1回超音波検査などを受けましょう。 Q、子宮頸がんの市町村の検診は何歳から受けられる? A)20歳 B)30歳 C)40歳 A、(A) 厚生労働省の指針により多く市町村で20歳から検査を受けられる。 子宮頸がん検査はどんな検査内容? 綿棒などで子宮の入り口の細胞をこすりとって調べる。 痛みもほとんどなく検査もすぐに終わる。 ヒトパピローマウィルスに感染すると必ず子宮頸がんになる? 子宮頸がんの進行 ウィルス感染 ⇒ 1割感染し続ける ⇒ 1割前がん状態 ⇒ 1部の人ガン化 ↓ ↓ ↓ 9割ウィルス撃退 9割正常に戻る 正常に戻る 子宮頸がんの検査はどのくらいの頻度で受けたほうがいい? 厚生労働省の指針では2年に1回 他にも子宮や卵巣の病気はあるので1年に1回の婦人科検診がおススメ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.10.12 20:10:21
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