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カテゴリ:子宮筋腫・更年期障害・子宮がん・女性外来
みんなの家庭の医学(2012/3/13放送)より
続き 22年間 原因不明の顔のほてりに悩まされています 更年期障害と診断されたが 症状はあまり改善せずつらい毎日 調子が悪いのは年齢のせい? そんな一言で片付けられてしまう身体のトラブル しかし時にはその影に重大な病が隠れている場合もある そんな女性特有の悩みに答える名医とは? 埼玉県 新座市 静風荘病院 特別顧問 天野先生 先生の問診は微に入る細の丁寧さが特徴 日本発の女性外来を開設 1万数千人もの患者を救ってきた 先生のセカンドオピニオンの実際の症例 「患者を苦しめたのは原因不明の6つの症状」 52歳女性 Oさん 保険のセールスレディ 長引く不況で財布の紐は硬く 歩合制の彼女にとって まさに薄氷を踏むような日々が続いていた そんな彼女の最近の悩みは体力の衰え ちょっとした階段で動悸や息切れが起こる 年のせいだからしょうがないと軽く考えていました そんな彼女に小さな異変 朝食の席でのこと 箸を握ろうとしたその時でした なぜか箸がうまく掴めず落としてしまった 手が強張っているような痺れているような妙な感覚 さらにその日の晩 夕食の用意をしている彼女に異変が襲う 突然 胸を圧迫されるような痛みが襲った 重いものに押されているような圧迫感と動悸 心臓がドキドキ激しく鳴り始めた 「それって更年期障害なんじゃない?」と娘さん 娘さんに促されOさんは婦人科を受診 この時Oさんが医師に訴えた症状 ・慢性的な疲れ ・動悸 ・息切れ ・手の強張り ・胸の圧迫感 ・頭の重さ この6つ 症状からすると更年期障害だと思った医師は 血液検査で女性ホルモンの値を計測 その結果は女性ホルモンの値が低くなっていた ファーストオピニオンは「更年期障害」 更年期障害とは閉経を迎える前後に発症する女性特有の病 通常女性ホルモンは45歳から55歳くらいに その役割を終え卵巣で分泌されなくなる すると身体全体のホルモンバランスが崩れ 脳の視床下部ではバランスを戻そうとやっきになり自律神経を刺激 結果 必要以上に神経が高ぶり 動悸や息切れ 疲労感が起こる Oさんんには更年期障害の症状を和らげる漢方薬が処方され しばらくは薬を飲んで様子を見ることになった すると6つの症状のうち「疲労感」と「息切れ」は少し改善されたが まだまだ本調子ではない そんな彼女に新たな事態が起こった 明け方4時を回った頃 突然息苦しさが襲ってきた ドクンドクンと全身に脈打つ激しい動悸 それは昼間襲ってくる動悸とは段違いの激しさ 異変がようやく治まったのは1時間後のこと これは何か別の病気かも? もしかして心臓? Oさんは総合病院の循環器内科を受診 泊りがけで心臓を徹底的に検査した 胸部のレントゲン検査 血液検査 超音波検査 24時間の心電図検査にいたるまで しかし心臓に異常はなく精神的なものではないかと医師 しかしその晩 午前4時を回った頃 あの激しい動悸と圧迫感が再び襲った 以来週に1~2回 明け方になると襲ってくる 原因不明の胸の圧迫感 Oさんはもうすでに限界に達していた そんな矢先 ふと飛び込んできた新聞記事 それは女性ならではの病に向き合い 病を解決している医師を特集した記事だった その医師こそ女性特有の病のスペシャリスト天野先生だった Oさんは天野先生のいる静風荘病院を訪れた 問診が始まった 患者さんの言葉を決して遮らず根気よく聞くのが天野流 30分以上時間をかけて患者の悩みを全て聞きだす この時 Oさんが医師に伝えた症状はファーストオピニオンと同じ6つ このうち疲労感と息切れが薬である程度改善していることから この2つは更年期障害によるものと診断 残った症状のうち手の強張りと頭の重さはある病の存在を疑った そこで先生が支持したのは基本的な体温測定 するとOさんの平熱は34.7℃ 平熱は極端に低かった そこで低温サウナを試してみることになった 治療器の1つで通常のサウナより低い60℃で 身体をじんわり温め冷え性を改善させる 先生は手の強張りと頭の重さは「冷え性」が原因だと考えた そして3週間後 この2つの症状は改善され 閉経に伴う代謝低下による冷え性だと判明 残った症状は「動悸」と「胸の圧迫感」となった 再び問診が始まった 大切なことを伝い忘れていないか より具体的な質問をし始めた 「胸の圧迫感は週に1~2回ということですが 大体1日のうちでいつ頃かわかりますか?」 「寝ているときが多いがしいて言えば夜明け前です」 「それは大体何時ごろかわかりますか?」 「朝の4時とか5時ぐらいです」 すると先生は 「確認したいことがあるので1ヶ月時間をいただけますか?」 こうしてOさんは1ヶ月の間 先生に言われたあることを実行 そして病の原因がわかった セカンドオピニオン「異型狭心症」 異型狭心症とは心臓に酸素を送る冠動脈が突然収縮し 血流が滞ることで 激しい胸の痛みを起こす病 原因ははっきりとわかっていないが 動脈硬化、強いストレス 女性ホルモンの低下など Oさんの残った2つの症状 胸の圧迫感と動悸は 更年期の症状ではなく心臓の病が原因だった 胸の圧迫感と動悸 更年期障害の症状との違いは? 先生が注目したのは発作の起きるタイミング 異型狭心症の最大の特徴 原因はわかっていないが 午前4時~5時に発作が起きる症例が多く報告されている なぜ心臓をくまなく検査したにもかかわらず この病が見過ごされたのか? そのなぞを解く鍵は先生が言った 「1ヶ月時間をいただけますか?」という言葉にあった 異型狭心症にはきわめて厄介な特徴がある 症状が起きた時だけしか心電図に異常が現れないということ 24時間心電図でも病の存在に気がつかない しかし天野先生はOさんに自動携帯心電計を渡し 症状の出る瞬間に必ず計測を支持して異変を捉えることができた 閉経に伴う女性ホルモンの低下でおきた病 ・更年期障害 ・冷え性 ・異型狭心症 女性ホルモンの低下による症状 のぼせ・ほてりが有名だがもっと多くの症状がある 「精神」睡眠障害・不安・うつ症状 「脳神経系」片頭痛・物忘れ・集中力低下・記名力低下・イライラ 発汗異常・めまい・たちくらみ・しびれ・ほてり・のぼせ 「頭頸部・口腔」口の乾き・のどの違和感・耳鳴り 「循環器・心臓」動悸・息切れ・胸痛 「泌尿器・婦人器」尿失禁・生理不順 「皮膚」しみ・しわ・乾燥肌・かぶれ・顔面発疹・毛髪疾患 「消化器・呼吸器」胸焼け・胃もたれ・便秘・下痢 「内分泌・代謝」耐糖能異常・高血圧・高脂血症・血圧の変動・肥満 「血管」動脈硬化 「骨・関節・筋肉」筋肉の緩み・骨粗しょう症・関節痛・手足のこわばり 「その他」接触障害・冷え性・はれ・倦怠感 女性ホルモンの低下で物忘れが起こる? 一番多い症状 アルツハイマーだと勘違いしてしまう エストロゲンが(女性ホルモン)が低下 ↓ 記憶をつかさどる細胞の死が早まる ↓ 閉経後は記憶力の低下が著しい お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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