カテゴリ:本
講談社文庫。(第32回泉鏡花賞受賞作)
ある出版社の社長の遺言により、あらゆる☆芸術家に無償で提供される仕事場「創作者の家」。 「創作者の家」で住み込みの管理人をしている僕。 その僕の元に、夏の初めのある日、まだ子供だった『ブラフマン』がやってくる。 ブラフマンは森の生き物としか書かれていない。 黒いボタンのような湿った鼻。 首の付け根あたりに申し訳程度に付け足されたような、見過ごされそうな目立たない耳。 胴回りより明らかに短い四肢。 指と指の間にビロードの切れ端のように広がった水かき。 鼻の下から口元へと次第に長くなってゆくひげ。 そして、胴の1.2倍に達する自由自在に動く尻尾。 ブラフマンって、何なんだろう? 物語はタイトルのように、最後はブラフマンは死んでしまう。 ブラフマンがいたひと夏のお話です。 ブラフマンを想像する時、自分が飼っていたペット達のことを思い出し、いとおしく感じました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007年04月25日 02時06分43秒
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