カテゴリ:本
新潮社刊。
庭・池・電燈付二階屋、汽車駅近接、四季折々草花鳥獣仔竜小鬼人魚亡友等数多。 それはついこの間、ほんの百年前の物語。サルスベリの木に惚れられたり、飼い犬は河童と懇意になったり、庭のはずれにマリア様がお出ましになったり、散りぎわの桜が暇乞いに来たり。と、いった次第のこれは、文明の進歩とやらに今ひとつ棹さしかねている新米知識人の「私」と天地自然の「気」たちとの、のびやかな交歓の記録――。 何も予定の無い日曜日、しかも雨がしとしとと降る午後に読みました。 ダリオさんも居なく、いつも応援に行くJWPの興行もなく、面白いTVも無い日曜日。 本来なら、つまらない1日になってしまいそうな日でしたが、すごく楽しい午後になりました。 雰囲気のある話でとても良かった。 こーゆー話、かなり好きかも? この物語はとても不思議な物語。 死んでしまった友人が床の間に掛けた掛け軸から出入りするし、山ではたぬきや狐に騙されるし、家の庭には河童や人魚が来る池があったり、花から白龍が生まれたりします。 そんな事も、自然と共存した暮らしをしていた100年ほど前の日本なら有り得たかも?という浪漫を感じました。 ワタシは単行本(ハードカバー)で読んだんだけど、後に発行された文庫の方には、主人公の綿貫征四郎の随筆「烏〓苺記(やぶがらしのき)」が収録されているらしい。 ちょっと、それも読んでみたい。 この人の本、他にもたくさんあるらしい。 (『西の魔女が死んだ』『裏庭』『からくりからくさ』『りかさん』『エンジェル エンジェル エンジェル』『丹生都比売(におつひめ)』『家守奇譚』『村田エフェンディ滞土録』『沼地のある森を抜けて』『この庭に―黒いミンクの話―』『春になったら莓を摘みに』『ぐるりのこと』『水辺にて―on the water/off the water―』絵本『ペンキや』『蟹塚縁起』『マジョモリ』『ワニ』など。) 『裏庭』やエッセイの『ぐるりのこと』、映画化された『西の魔女が死んだ』なども読んでみたい。 でも、職場の図書室には無いから、公共の図書館か買わないとダメだな。。。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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