カテゴリ:本
新潮社。
過労死続出の職場を辞め、Uターンしたのが9年前。啓一は田園都市の市役所勤務。愛する妻に子供たち、あぁ毎日は平穏無事。……って、再建ですか、この俺が? あの超赤字テーマパークをどうやって?! でも、もう一人の自分が囁いたのだ。〈やろうぜ。いっちまえ〉。平凡なパパの孤軍奮闘は、ついに大成功を迎えるが――。笑って怒って、時々しんみり。ニッポン中の勤め人の皆さん、必読。 ちょっと前から気になる作家さんだったので、読んでみました。 ちなみに新潮社さんの荻原さんのプロフィールでは… 1956(昭和31)年、埼玉県生まれ。成城大学経済学部卒。広告制作会社勤務を経て、フリーのコピーライターに。1997(平成9)年『オロロ畑でつかまえて』で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞を受賞した。上質のユーモアに富んだ文章で“普通の人々”の哀歓を描く作風は強い支持を集めている。他に『押入れのちよ』『四度目の氷河期』など。 とのこと。 色々と賞を受賞されているようです。 この作品は過労死すら続出する企業から、生ぬるい地方公務員の世界に中途採用で入った主人公の男性が腐りきったお役所の中で奮闘する話。 読んでいて、お役所の仕事のゆっくりさ加減、ムダの多さ、etcに主人公同様にぶち切れそうになります。 さすがに、こんなヒドイお役所が世の中にないことを祈りますが、思わず「税金泥棒!」と叫びたくなります。 主人公は与えられた(上長に丸投げされた)仕事を前に自身の経験でなんとか乗り切る訳ですが、作者である荻原さん自身も会社員などをされてきた経験のお陰で、現代のサラリーマンの機微をリアルに描けるのでしょうね。 役所の体制に流されそうになりながらも、なんとか踏ん張り、イベントも成功を収めます。 やっぱり頑張ることは大切だと背中を押してくれるお話でした。 それから、お役所への皮肉であると共に、「こんな毎日で良いのだろうか?」と悩んでる地方公務員さんに「まず、自分から変わろうよ!」と勇気を出させてくれる応援歌でもあるのかな?と思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009年09月03日 21時35分20秒
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