韓国で未熟児!
長男のコーちゃんは、生まれた時からデカかった。3,530グラムで生まれた。しかし、すぐに黄疸が出て、保育器の中に入ることになった。韓国の病院では、新生児を見る時間が決まっていて、その時間になると新生児室のカーテンが開けられ、親や親戚たちがドッとやってきて、赤ちゃんを見る。赤ちゃんたちはおくるみにくるまれて、スヤスヤ眠っている。そのうしろの方に、保育器が見える。「なんだ~! あのデカいのは!?」保育器には、未熟児で生まれたような小さな赤ちゃんばかりが入ってるのに、コーちゃんは2倍の大きさである。保育器には裸で入れられているので、コーちゃんは手足をバタバタさせて、というか、ドスンドスンさせて、大暴れしていた。その時は、7年後、コーちゃんの弟が未熟児で生まれようとは、夢にも思っていなかった。ともあれ、早期破水によって、よしくんは妊娠31週で生まれてしまった。体重は・・・1,990グラム!「なんでこんなにデカいんだ?!」と、医者は首をかしげていた。31週だと、普通は1,600~1,700グラムくらいしかないそうだ。栄養取り過ぎていたか、はんら!?でも、少しでも大きくて良かった。よしくんを残して、はんらだけまず退院。心は痛かったけど、いいこともあった。はんらは、文字どおり「食っちゃ寝」生活である。授乳もおしめ替えもない。夜泣きに悩まされることもない。コーちゃんのときと比べて、体の回復がとても早かった。みんなが、「孝行息子を産んだね」と慰めてくれた。さて、私たちは、よしくんは 2,500グラムくらいになったら退院してくるものとばかり思っていた。生まれて13日め、病院から電話があった。「明日、赤ちゃんを退院させてください」えぇぇぇ~?もう?!?一体、何キロになったの~?!?「1,940グラムです」げげげっ。生まれた時より小さくなってるやんか。そんなの、育てられな~い!はんらは、電話口できっぱり言った。「もう少し、病院で育てて下さい。」でも、きっぱりと拒絶されてしまった。なんでも、院内感染が心配だから、病院に置いておくより、肺呼吸ができるようなら家に連れてかえったほうがいいとのこと。他の国で未熟児を産んだことがないのでよくわからないが、日本ではもう少し大きくなるまで、病院にいるんではないだろうか。よしくんを抱っこしようとした。頭なんて、はんらのこぶし(並みの大きさだよ~)くらいしかない。よしくんの息遣いが急に「ハッハッ」と早くなった。看護婦さんが言った。「あら、泣いてますね~。」え? これで泣いてるのぉ~?泣き声も出ないなんて~~~~~こんなの、本当に、はんらに育てられるんだろうかっ?!そんなよしくんだったが、何とかちゃんと育っている。でも、我が家で唯一、スリムである。同じ食生活をしていても、太れない。はんらとコーちゃんが並んでいれば、きっとみんなこう思ってるに違いない。「あんなに親子で太って。あのお宅、食生活を見直さないといけないんじゃ?」はんらとよしくんが並んでいれば、きっとみんなこう思っているんだろう。「お母さんが子どもの分まで食べちゃってるんじゃ? あんなに痩せてかわいそうに・・・」