社長のソンジュさん
住民自治センターの日本語教室の教え子さんたちは、不思議なくらい、皆さん、子どもさん達の出来がいい。天安には、ビッグ3といって、中学校のときの成績が、クラスで1桁内でなければ入れない、上位圏の高校がある。もちろん、うちのコーちゃんなんて、願書を出すことさえ、無理だった高校なのだが、教え子さんたちの子ども達の90%以上は、このビッグ3高に通っている、あるいは、出身である。やっぱり、40,50歳になって外国語を勉強するような人達は、そこら辺のアジュンマたちとは違う、ということか。「夫がソウル大卒ですの~」というアジュンマも2人いるし、「夫が議員やってますの~」というアジュンマもいる。昔、教師をやってたアジュンマもいるし。DNAが違うんかいな。文房具やさんをやってる、イーさんというアジョシの中学生の娘さんは、1学期の中間試験で学年1位だったそうな。(その娘さんは、一切、テレビも見なければ、ネットもやらないんだそう~@@)さて、その中にいる、チョン・ソンジュさん。ソンジュさんは、50歳になろうとしているが、会社を経営している、女社長さんである。日本語がペラペラだ。「日本に住んでました」と言うので、あぁ、なるほど、と思ったら、ナント、日本に住んだのはたったの10ヶ月間で、どこにも通わずに、独学で日本語を勉強しただけ、なんだそう。日本には、30代のときに、ご主人の仕事の関係でついて行き、日本にいる10ヶ月間、毎日、家で12時間ずつ、猛勉強してたという。その後、40歳で、今の会社を一人で立ち上げ、会社経営も軌道に乗って、順調らしい。ご主人は、国立大学の教授、長男は、パイロットになる大学に通ってる。(韓国でも、パイロットは最高級の収入を得られる職業で、大学も最難関)次男も、ソウルの大学に通っている、ご本人は、美人で才女。という、どこから見ても、非の打ちどころのない、カンペキなご家庭。これだけ、カンペキだと、ちょっとコワイ。本人が努力家なだけに、授業の下準備もしないで行ったら、なんか、叱られそう(?)で、最初のうちは、ホントに、コワい気がした。(^^;)韓国に20年住んでいながら、韓国語がペラペラじゃないはんら、ソンジュさんが見たら、理解できないだろ~な~、さすがに。。。でも、個人的にしゃべってみると、やはり、社会生活して、いろいろ苦労してるだけに、自分自身には厳しいけれど、他人には寛容な人だと、わかった。授業中も、ソンジュさんのレベルよりずっと低いレベルの授業をやってるのに、「レベルがどうのこうの」という文句は、一切、言わない。自分には必要ない、低レベルなことをやってるときには、自分で、教材に出てくる漢字を書きながら覚えてたり、『文句は言わず、自分のやれることをやる』タイプで、さすが、社会で成功できる人は、何かが違う。上達しない人に限って「レベルがどうのこうの~」と、文句ばかり言ってるもんね~ソンジュさんは、「50歳になったら、自分のやりたいことをやろうと、ずっと考えてきた」そうである。会社経営は、一応、軌道に乗ってるし、すべて、データ化されてるので、事務やってる数人に、ある程度、任せられるんだそう。で、来年から、日本の大学院に行って、デザインの勉強をしようと準備中なのだ。日本語の勉強と、院に進むために、自分の作った作品のフォトフォリアなどを作ったり、これから忙しくなるので、はんらも、お手伝い(アルバイト)することになった。お金をもらっての仕事ではあるけれど、ソンジュさんから学ぶことは多い。こういう人と、縁あって出会えて、幸せだわ。^^