軍隊の配属先
昨日の内容にコメントをくださったyanpaさんにお返事を書いてたらやたらと長くなったので、今日のブログに書くことにしました。まず、高校3年生の時に、韓国の男子には全員、入隊の身体検査のお知らせが来ます。障碍者などはどうなのかはわからないのですが、多文化家庭、つまり、国際結婚家庭の息子たちにも来ます。二重国籍を持ってても来ます。海外転出してる場合には来ないと思うので、どーしても息子を入隊させたくない!という国際結婚してるお母さんたちは、恐らく、高校2年生までには日本に転出させなければならないだろうと思います。この身体検査は期間内に必ず受けることになっています。韓国で「兵役」は「国民の義務」となっているのでこの義務を果たさないと、懲罰を受けることになっています。それから入隊、ということになるのですが、そのまま大学に進学した場合、大学を卒業するまで、入隊の時期は自動的に「延長」されます。でも。。。実際に、大学卒業するまで入隊を延期する学生はあまりいません。なぜなら、大学卒業してから入隊して、除隊してから就職活動する、というのは、現時点ではかなり無理があるからです。やっぱり大学4年生の時に就職活動しないと大変です。また、大学4年生になってから入隊するよりは、大学1年生くらいで入隊したほうが、勉学や就職に影響が少ないと考える学生が多いので、ほとんど、1,2年生での入隊を選択します。卒業して就職してから入隊、というのは、学校の先生にはいます。教師になる場合は集中して勉強して採用試験に合格して教師になってから入隊してもまさか首にはなりませんから。。。(↑ 一般企業では無理。というか、兵役を終えていない時点で企業就職は無理)韓国の小中ではたま~に「担任が急に入隊していなくなってしまった」ということが起き、被害者は児童です。。。芸能人などは、仕事のためという理由で、入隊を延期し続けているのだと思います。延長できるのは29歳くらいまでなのでしょうか?詳しくはわかりませんが、入隊時期を延期している間は、海外渡航などは兵務庁の許可を得なければなりません。(きびちー)その許可も、だんだん下りにくくなるようで、歌手のピなんかも、海外活動する時に兵務庁の許可を受けるのが大変だ~!という理由で入隊してました。さて、入隊の身体検査ですが、うちの長男は3級判定を受けました。視力が悪いのと肥満と2つの不安要素があったからです。1つ引っかかると2級程度、全く不安要素が無い場合は1級判定を受けますが、1,2級は前方部隊のほうに配置され、3級は後方部隊に配置されるのが一般的です。4級は「公益勤務」といって、家から通いながらの社会奉仕みたいなことをすることになります。4級は、健康上に問題があったり、その他、兵役につくのに問題がある場合です。トンサムソ(町役場)なんかに行くと、たまに窓口に公務員には見えない、若くてヒョロッと青白い男の子がいたりしますけど、多分、彼らは「公益要員」です。結婚してたり子供がいる場合は、「常勤」といって、通いで兵役の義務を遂行します。一家の家計に責任を持っている場合(自分がいないと家族が飢え死にする)やその他、いろんな場合に、給料をもらいながらの兵役もあり、兵役が免除される場合もあるし、農漁村で暮らしている子の場合、兵役の代わりに工場勤務(月給ももらえます。100~120万ウォンくらい?)とか、そういうものもあります。(↑ はんらの甥っ子2人がこれだった)オリンピックでメダル、アジア大会レベルでは金メダルを取ると兵役免除なのかな?優秀な息子たちの場合は、米軍勤務のカチューシャ、ROTC(予備役将校訓練課程)、などなど、いろいろありますが、コーちゃんとは無縁の世界だったのでよくわかりません。国際家庭のお子さんの中でも、こういうエリートコースに進んでる子はかなりいるようですけど。学力と体力、両方が優秀で、リーダーシップのある子が対象です。そのエリートコースはよくわからないので、一般兵のほうに話を戻します。入隊時には、自分の得意分野で志願することもできます。その場合は、試験や面接などを受けることもあり、資格が必要なこともあります。昨日のブログのボムジュンくんの場合は、「行政兵士」といって事務的なことをする分野を志願したそうです。そういう軍人たちは、全国で行政兵士の不足しているところに送られることになるので、全国津々浦々、どこに飛ばされるかわかりません。また、1,2級判定を受けて前方部隊に行く子たちの中でも、最前線を希望していく子たちもいます。単に「男を上げるため」という子もいるし、その時によって様々な特典がつく場合もあるからです。昨日のブログののダウンくんの場合は「最前線を希望する場合は仲のいい友達と一緒に入隊でき同じ部隊に配属してもらえる」という特典があったので希望して行ったそうです。この特典、来年からはもっといい特典にしよう、という話が出てていろいろ議論になっています。最前線を希望して行く場合は、休暇を倍以上にする、給料を倍以上にする、卒業後、大企業に就職できるように推薦書を出す、などなどの特典をつけてあげようという案が出されています。そういう条件になれば、恐らく、張り切って最前線を希望して行く子も増えるでしょう。が、勿論、反対意見も多い。ダウンくんのママも、「うちの子は来年で兵役が終わるのに今更~!」と、すごく悔しがってました。確かに、1,2年の差でそういう特典が受けられなかった子たちは悔し過ぎますよね。。。コーちゃんが勤務先に配置される時は、「それぞれの個性や性格などを配慮して配置した」と聞きました。きっとこれまでもそれなりに配慮されて配置されてたのかもしれませんが、それにしても問題が多過ぎましたよね。。。