日本語教室のアジョシたち
はんらの日本語教室には毎回、おじさんたちもいる。おじさんというか、おじーさんに近い人たち。そしてなぜか、アジョシたちは穏やかで知的でいい人たちが多いの。今学期の男子は4人。一番年上、70代半ばのチェさんは、篤実なクリスチャン。教室に入ってくると、まずはお祈りから始まります。みんなも知ってるから、その時には教室内も静か。チェさんは昔、金融機関で偉い人だったらしく、今でも月に1,2回は講演の依頼が入って講演しに行く。そして週に1回は、天安刑務所に収監されている日本人の囚人たちに韓国語を教えるボランティアをしている。チェさんは非常に穏やかな人だ。夫人はひどい不眠症で朝起きられないそうで、毎朝チェさんは一人で起きて教会の早朝祈祷会に行き、家に帰って一人で朝ご飯を食べて一人で日本語教室にやって来る。11時50分に授業が終わるとその頃には夫人が起きてるみたいでいそいそと帰って行く。夫婦仲もとても良さそうだし、教室でもいつもニコニコしていて、不機嫌な顔をしているのを一度も見たことがない。パクさんももう70歳くらいだそうだが、すごく若く見える。スラッとしているし顔にシワも少ない。やはり、以前は国家安全企画部?国家情報院?にお勤めしていたというエリートで、日本語もぺらぺら。でもとても謙虚だし、いつも穏やかでニコニコ、口数も少なくて出しゃばることもない。こちらも夫婦仲がとても良さそう。ソングンさんはまだ50代で、大手企業を早期?退職した。リタイア後は、モンゴルの現地人の村を訪ねたり、ギターを習ったり、造園・植木の技術を学んだり、日本語を勉強したり、とても精力的に暮らしているが、楽しい人でありながら、やはり穏やかかつ謙虚な人だ。今は教室のムードメーカー。これまで住民自治センターに日本語を習いに来たアジョシたちはほとんどこんなふうに、知的で謙虚でナイスなおじさん&おじーさんばかりだった。そして、こういうオッパたちからはんらは「生きること」「老いること」についてとても多くのことを学んでいる。