懐かしい農具
我が家の近くにソバを打つ腕を磨き、自分たちで打ったソバを食するという会があります。会員は20名くらいでしょうか。今年の春から「夏ソバ」を栽培してきました。それを収穫し粉にひいて、最終的には収穫したソバ粉でソバを打って食すのが目的です。上は収穫したソバを乾燥させたものです。さて、これからどのくらいのソバ粉が収穫できるかはおいておき、ここから脱穀しソバの実を取り出して、ゴミを払ってソバの実だけを取り出します。まず脱穀するのに、「くるり棒」という脱穀棒を使います。もちろん、昔使われて農具ですね。遠心力を利用して、先端の棒で乾燥させたソバを打ち、ソバの実を落とします。上が「くるり棒」という農具です。当然、ゴミがたくさん出ますから軽いゴミを吹き飛ばし、実だけを選別するのが「とおみ」という機械です。「とおみ」の側面をについているハンドルをまわすと、中に板の羽がありそれが回転して風を送り、ソバの実とゴミを分けることができます。さて、取り出したソバの実を今度は石臼で粉にしますソバ粉はゆっくりとひかないと、熱が出て香りが飛んでしまうのだそうです。よくおソバ屋さんの店先に「石臼でひいた粉を使用」と書いてありますが、機械でひいた粉ではないので「香りがいい、つまり「旨い」ということをアピールしているわけですね。もちろん、今では機械化されていて、このような器具は使われていませんが、昔は農家でよく見かけることができたものですねこの素朴な仕掛けの器具は、どんどん消えていく時代ですから、日本の農家で行われていた昔の作業の様子を知るには、貴重な資料ではないか思います。さて、昔の方法で取り出したソバ粉の味ですが、それは内緒です(~-~)