海と風

ブログの皆さん、おはようございます。とっても、秋らしいいい天気でずっとこんな天気だったらいいのにと思っていますが、また、台風がやってくるみたいで、今からうんざりしているアクアです。

今日もお彼岸にちなんで、亡き友達の話を書きたいと思います。
彼女と出会ったのは、娘の幼稚園で役員をしている時、たまたま娘をお残りさせていて、その時に彼女も娘さんをお残りさせていて、そのうち、娘同士が仲良くなり、そこから彼女の方から声をかけてきたのがきっかけで、お互い一人っ子の娘を持つ者同士の母親として、段々仲良くなっていきました。彼女は、看護師をしていて共働きで、アクアはその頃、働いていなかったので、役員のない日などは娘さんをたまに預かったりもしていました。そして、幼稚園も卒園し、互いに娘の小学校も工区が違っていた為、付き合いも薄れていくようになっていましたが、何故か彼女はいつもアクアと娘を心配してくれて、彼女の勧めで少林寺拳法に誘ってもらったりして、本当にうれしく思いました。でも、少林寺拳法は、娘には気が重い習い事になってしまい、そのうち、投げ出してしまって、その時、彼女に迷惑をかけてしまいました。今思うと、彼女の気持ちを考えてあげていればと、つくづく後悔しましたが、娘の気持ちを思えば、親としてはやはり辞めざる終えなかったと思っています。小学校1年から4年生まで、娘の視力検査は、いつも見えないを繰り返し、実際には見えているのに、見えないと言った現象があり、それが、心意的なものから出ていると言われ、もしかしたら、娘に少林寺拳法の習い事を無理に我慢させてやらせていたのでは?と思い出し、娘に少林寺拳法の何が嫌かを聞いたら、術に対して、痛みがあることが耐えられないと言われ、ショックを受けたのを覚えています。せっかく、幼稚園で仲良しだった友達と小学校で、娘一人が工区が変わってしまい、寂しいだろうと思って、誘われた習い事だったのが、いつしか娘に嫌な思いをさせていたなんて…本当に、母親としてはダメな母親でした。このことを彼女に伝えて、彼女も納得はしてくれたのですが、娘が辞める時、泣いていたことを忘れません。
普通ここまでぎくしゃくした関係になれば、母親同士も仲が悪くなりそうなものなのですが、何故か彼女は、いつも、アクアに子供は子供で、自分たちは自分たちだからといって、遠ざかることはありませんでした。
今思うと、卒園間近の時、（彼女が同じ工区の友達を紹介してほしい)と言って(どうして?)と聞いたら、(私には、近所に身内もいないし、もし自分に何かあった時、娘の事を世話してくれる人がいてくれると安心するから)と言っていました。そして、アクアが紹介した親子が後に彼女の逝った後、ずっとつながりを持つことになったのは、彼女自身が自分の死後の事を考えていたのではないか?と思えるのです。この時は、まだ本当に彼女が居なくなるなんて、思ってもみなかったから、本当に振り返ってみて、どうして彼女はアクアにこんなことを言ったんだろう?そんな事をよく考えました。今のアクアだったら、すぐにわかる事なのですが、自分の余命なんて、みんな考えていないものですよね。彼女は看護師と言う職業柄、常に死と向き合う場所にいたから、この様な考え方ができたのだと思いました。
そして、この時に卒園したお母さんたちと一緒にランチなど行きたいからと言って、(グループを作ろうよ)と言われたのも覚えています。アクアは、(メンバーはどうするの?)って聞くと、親しくしていたお母さんの名前をあげて、だいたい9名ほどメンバーが決まり、(あと一人で10人になるからもう一人どうかな)と聞くと、(このメンバーでいいの)って言ったのでした。これも、おかしな話ですが、9名だと端数になるからとアクアは思っていたのですが、自分がいなくなったら8名で端数でもなくなること、まるで解っていたのかも?今となっては、結果論でしかないのですが、本当に不思議なことってあるものですね。
このメンバーを作っておいて、今も年に１回は必ず会うのですが、それが、彼女の亡くなった命日近くになり、追悼をかねて、みんなで彼女を偲ぶ会をやることになってしまっているのも、不思議です。アクアは、一緒にメンバーを決めて、その一緒に作ったグループの彼女が一番先に逝ってしまうなんて、本当に悲しく思いました。なにより、彼女が亡くなる前に、アクアが彼女にやったこと…今も、後悔ばかりが残っています。
彼女が亡くなる1年前の事です。
アクアは、仕事を探していた時、彼女が自分の配属になっているグループの訪問看護ステーションで事務員を探していると言っていて、アクアにどうかな?と声をかけてくれました。本来、派遣の仕事などをしていて、仕事は自分で探すようにしていて他では受けないようにしていたのに、彼女に頼まれて、軽く承諾してしまったのでした。アクアは、派遣で事務の仕事は結構キャリアがあったのですが、訪問看護の医療事務は、初めてだった為、レセプトに苦戦し、段々仕事としてストレスが溜まりだし、この頃、子宮筋腫が再発し、手術したりして、この仕事がかなり辛くなっていました。だけど、彼女の顔に泥を塗ってはいけないと、ずっと我慢していましたが、気がつくと職場で大泣きしてドタキャン、その日から仕事には行けなくなりました。完全にうつ状態にでした。
結果、彼女にひどい迷惑をかけてしまい、彼女はアクアがその職場に復帰しないでいいようにしてくれました。彼女は、(もっと早く言ってくれれば良かったのに、私が紹介したからって、別に嫌なら嫌で私もそれなりに受け止めたのに)と言ってくれました。本当に、アクアはバカでした。
その事があってから、3か月、ほとんど家から出られなくなってしまい、本当にうつ状態が続いてました。そして、彼女に合わす顔がないと、彼女とも距離を置くようになってしまってました。
そんな時、園ママ友達が連絡してきました。
この園ママ友達は、彼女に紹介した友達でした。
いろんなことがあって、園ママ友達は、アクアがうつ状態であることを心配し、(とにかく、外に出ようよ)と、ランチに誘ってくれました。その園ママ友達から色々聞き、徐々にアクアも正気を取り戻し、ようやく、彼女と連絡を取り合いランチ会を開くことにしました。
その日は、メンバー8名で近くのカフェでランチして、解散しました。
実は、これが彼女と会った最後の時でした。
彼女は、いつもと同じ笑顔でいっぱいおしゃべりして、最後に自転車にのって元気よく走って帰ってゆきました。アクアは、あの時の自分の犯した出来事、すべて彼女に謝りたかったのですが、それは叶う事ができませんでした。今でもなぜ、鬱なんかになって3か月も家に閉じこもり、残りわずかだった彼女との時間を大切にできなかったんだって、本当に悔やみました。
先日、おばあさんとの別れ同様、幼い時にあれほど誓ったことを、自分はひとつもできずに彼女に感謝も伝えられず、無念しかありませんでした。
彼女と会わなくなって、数か月が過ぎ、ある日、別の園ママ友達から連絡が入りました。
彼女が亡くなったと…ショックで頭が真っ白になりました。
しばらく、放心状態でしたが、(メンバーに連絡網を入れてほしい)と言われ、我に返って、メンバーに連絡をしました。みんな、大ショックでした。
実は彼女は、亡くなる2か月ほど前から入院していたのでした。
それは、連絡してきた友達しか知らなかったのですが、その友達の前で突然倒れて、そのまま意識不明となり、結局、帰らぬ人になってしまったのでした。死因は、ヘルペス脳症でした。
今年、アクアが胸が痛いと言っていた病気、帯状疱疹ですが、これは、ヘルペスの菌が原因で起こるものなのです。彼女が亡くなった原因が、ヘルペスの菌だと聞いていたので、もしかしたら、彼女、知らないうちに帯状疱疹になっていて、その菌が脳にいってしまい、亡くなったのではないかと思いました。ヘルペスの菌は、侮れません。
彼女が亡くなって、早10年と数か月、あっという間に過ぎましたが、彼女は亡くなってからも、アクアのそばで見守ってくれています。
本当に不思議ですが、亡くなってからよく枕元に来て、色々助言をしてくれます。
彼女と生きてきて、過ごした時間は本当に少なかったけど、今もアクアの心の中には彼女の存在は、大きく絶対に忘れられない存在として生きてます。
自分の人生を振り返った時、絶対に彼女の存在は、消えません。
そう考えると、アクアは会う人との繋がりにいつも意味がある事を考えずにはいられません。
人と人との繋がりと絆は、皆さん、必ずどこかにあるはずです。
どうか、大切にしていってほしいと思います。
彼女は、生きていた時から白衣の天使だったけど、アクアには本当の天使になった人だと思える存在です。