海と風

日曜日の昼下がり、高齢者マンションの担当者から連絡があり、契約はいつでも出来ますと言われた。
ただ、次女夫婦が、税金がかかるから反対していると告げると、見学へ来てくださいと言われた。
しかし、次女の反対が税金がかかるから？と言う理由？訳が解らない？
じゃあ、親の面倒は看るのか？とハハが聞くと、必ず黙り？信じられない返事。アクアは、今、次女のせいで、会社、財産管理、母の病院の送迎に、買い物など、一人で母の世話をしているのに、自分は世話もしないくせに、施設への反対をする？本当に、腹正しい気持ちで一杯になった。
そこで、母との電話でのまたやり合いになった。
それは、母が明日、姉と世話役と弁護士に行くと言うからだった。アクアには、関わるなと言いながら、自分は関わっているじゃないか？それも、アクアに内緒で？そして、また母はそれを証拠にもなく、嘘をつく。
行くのは、べつに腹は立たない。何故なら、次女が裁判を望んだ結果だから。ただ、アクアに母が嘘をつかれた事に腹が立った。
そう、母は平気でアクアにウソをつく。そして、いつも、自分の保護の為なら、アクアを悪者にする。
そう、許せないのは、次女ではなく、母のその嘘を養護に対してなのだ。
今日、それが解った。
そして、長女が言っていた姉妹の関係を悪くしているのは、間違いなく母である事が解った。
このままだと、今度はアクアが長女の二の舞になるような気がして、恐怖を感じる。
だが、母の気持ちは、次女と仲良くしろ？と言うが、それは親のエゴである。誤解を招くことばかり、散々言っておいて、誰が関われますか？酷い事ばかりされて、これから向き合えない。
それでも、姉だからといつかは、許せる時が来ると、思いたいが、今じゃない。まだまだ、時間はかかる。
母に対しても、どこかで許せない気持ちを抱えてる。これは、そんなに簡単には消えない。
母がもう少し、弱くならない限り、アクアは、今の所、許せない気持ちを隠しながら、このまま進む。
そして、もう少し時間が立てば、自分の心にもきっと雨が降って、気持ちが晴れ渡る時が来ると信じたい、そんなアクアの心模様だった。