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テーマ:北スウェーデン(64)
カテゴリ:研究者のつぶやき
自分の専門(対象)ではないとは言え、一応毎晩、オーロラが出ているかどうか、肉眼確認をしています。
オーロラは、太陽活動とそれに伴う太陽風(=荷電粒子の流れ)と関係があるので、(宇宙空間にある)科学衛星で取得されたデータをクロス・チェックすることで、オーロラ出現の予想を立てています。 で、データを見ていて感じていたことが、以下のような記事になっていて出ていました。 太陽風、ここ50年間で最も弱く・・・ この見出しに、寒冷期との関係?と出ていますが、たった1ヶ月のデータだけで太陽活動のトレンドを推量し、さらに、地球気候との関係にまで結びつけてしまうのは、飛躍のし過ぎだと思うので、この部分は、科学者・個人としては無視しています。 問題は、黒点なし・最も弱い太陽風が、ちゃんと「オーロラがここずっと現れていない」ことと、これまでの統計が示すように相関していることです。 私個人は、オーロラが現れようが現れまいが気にしないのですが、関連する磁気圏における荷電粒子(一般に、宇宙プラズマと呼ばれています)の分布や動力学などの基底状態(駆動力となる太陽風が弱いために、磁気圏がかなり"静か"であると考えられるため)が見られるのではないかと思っていて、早速データを確認して見なければと思っています。 ・・・ただ、あとちょっとで書き上がる(論文)ドラフトをちゃんとサブミットしてからですねぇ~。 ところで、上記記事の中に、容認出来ない箇所があるので、個人的訂正。 ・・・宇宙飛行士にとってはありがたくない話・・・ ですが、火星にいく宇宙飛行士にとっては確かに「ありがたくない」話になる可能性は否定できませんが、地球の周りを回っている宇宙飛行士には全然問題ないレベルの話です。むしろ、太陽風レベルが低いので、地球周回をする宇宙飛行士にはうってつけの活動期間になるのに。 ちなみに、今晩もオーロラは見えません。なぜなら、雨が降っています。下手するとこの雨、雪になる可能性も。山の方では嵐の予報まで出ています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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