4月25日はボッコロの日です。
慌てて思い出して、遠距離恋愛中の彼女に一輪の赤いバラを送りたかったけれど、「花キューピット」では3000円以上の買い物じゃないと送れない(涙
今は初給料(転職して)をまだ貰ってないので無理!
給料を貰ったら、バラのエッセンシャルオイル(高い!)か、赤いバラのブローチを贈る事にしました。
「ボッコロの日」とは 辻田 希世子/ライター
今日、ヴェネツィアの街を歩くと、あちこちの花屋でバラの蕾を買い求める男たちの姿を見かけるだろう。本日4月25日は、ヴェネツィアではボッコロ(バラの蕾)の日。この街の守護聖人、サンマルコの祝日であるこの日、ヴェネツィアの男性は愛する女性にバラの蕾を贈るのがならわしなのだ。
この習慣の由来は、遠い昔にさかのぼる。その昔、深く愛し合っていた恋人たちがいたが、男は兵士として戦争に行かなければならなかった。戦場で男は傷つき、傷口から滴り落ちた血が倒れた場所にあった白いバラの花の茂みを赤く染めた。女は男の戦友から、愛の証である赤い血に染まった白いバラを届けられ、愛する人の死を知った......。
この哀しい由来を知ってか知らずか、今日、ヴェネツィアの男という男は皆、真実の愛を伝えるためにバラの蕾を抱えて愛する人のもとへと向かう。ちょっと胸が熱くなるような、美しいならわしではないか。
イタリアに住んでいると、花を贈ったり、贈られたりする機会が多いのに気づかされる。この「ボッコロの日」のほかにも、黄色いミモザを贈る「女性の日」、チョコレートに添えてやはりバラがよく贈られる、バレンタインデー。それから、結婚記念日、誕生日、お見舞い、手土産......。特に理由がなくても、ここでは人々が実にさり気なく花を贈り合う。
ちなみにイタリアでは、花は基本的に男性から女性に贈るもの。女性から女性に贈るのはいいが、女性から男性に、というのは、滅多にしない。それを知らなかった私は、男友だちの誕生日に何を贈っていいか迷ったあげく、花束を贈ったことがある。かわいそうに、彼は何か特別な意味でもあるのか?と考え込んでしまったそうだ。
「彼女に美しい花を贈りたい!」。イタリアではそう思わせることこそが女性の仕事、らしい。もちろん例外もある。セクシー女優のサブリーナ・フェリッリなどは、楽しい夕べをともにした男性には、感謝の意味をこめて自分から花を贈る、とインタビューで明かしていた(かっこいい!)。世の中にはありとあらゆる種類の贈り物があるが、とりわけ花の贈り物には万感の想いが込められている気がして、不思議と胸を打たれてしまう。
今年も、今日という日は多くの女性がバラの蕾の贈り物に感激することだろう。