ローズ。女性の気持ちを華やかにし、幸せな気持ちにしてくれるアロマの女王。
ローズもいろいろなのですが、代表選手の「ローズ・ダマスクス」学名:Rosa damascena を中心にお話します。ダマスク種のバラは香りも効能もピカイチだけど価格が高いのが唯一の難点^^;
ちなみに、蒸留法により抽出されたローズオイルは「オットー」と呼ばれるので、「ローズ・オットー」とも表現されます(ややこしい!!)。
ダマスクスの名前の由来は歴史を紐解くようで面白いです。
実は中世以前のヨーロッパは文化的に遅れた所でした。しかし、十字軍などで中近東・アラビアの先進的な文化(医学・アロマテラピー含め)を吸収し、交易も盛んになったのです。10世紀頃にはヨーロッパでバラ精油の需要が急速に増して、その交易市場がシリアの「ダマスカス」に集まったため、精油の抽出に最も適したバラ種が「ローズダマスクス」と呼ばれるようになったそうです。
原産地のイランやトルコなどペルシャ地域は最初に蒸留技術を開発し、バラの精油と副産物であるローズウォーター(芳香蒸留水)の歴史がを始まった場所です。
どんな効果がいわれているか・・・
★スキンケア!! 皮膚などの組織・細胞を再生させる作用があるといいます。(シワが薄くなってハリが出てくるわけです^^♪)すべての肌タイプに向きますが特に乾燥肌に。メイクやひげ剃り後、乾かした髪への水分補給。華やかなリフレッシュ・リラックス感覚を得られます(苦手な方もたまにいます)。
★通経作用 妊娠中に使用してはいけない精油のひとつです、ご注意を。
★内分泌系・生殖器系への作用 女性ホルモンのバランスを整える作用が。月経不順や月経痛、月経前緊張症(PMS)の緩和効果。古代から媚薬としても有名。
★神経・心への作用 心にも優しく働きかけます。うつや不眠、偏頭痛や頭痛、神経の緊張、ストレスによる各症状に効果があるそうです。
★呼吸器系 慢性的なのどの炎症や腫れ、咳、花粉症を和らげるといいます。
★循環器系 循環を促進し、高血圧や動悸を鎮静させる作用が。強心剤ともなり、不整脈やコレステロール値を下げるのにも利用されるとか。
★免疫系 免疫系のバランスを整えるともいいます。
★消化器系 口内炎や歯肉炎などに。体内を浄化し、毒素を排出する働きがあって、二日酔い、吐き気、下痢などに効くという人も。
ダマスクスの他に、ローズ・センティフォリアRosa centiforiaがあります。
100枚の花びらという意味で、キャベッジローズともいう花びらの多いローズです。
また、製法で言うとオットーの水蒸気蒸留法と全く違う溶剤抽出法で作られるものはアブソリュートといいます。溶剤抽出法の精油は毒性もありうる溶剤が残留するため、トリートメントや美容には向かないという説もあります。ただ、水蒸気蒸留法のローズダマスクス(オットー)だと加熱で成分が失われたりしてアブソリュートのほうが香りは濃厚。悲嘆、嫉妬、恨み、激しい落ち込みなどネガティブな感情を癒す強い力があるとも。ローズダマスクス(オットー)の方が柔らかくて好きという人もいます。
ところで、精油1滴を作るのにバラの花が約40～50本も必要だそうです。高いのも納得。1、2％に希釈してもしっかりした香りなので実はそんな高くないかも。2％希釈でもバラ１輪分の香りが漂うわけですからね(^^♪ 2％の目安は10MLに4滴。
写真は買ってきたミニバラ
