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カテゴリ:スピリチュアル
思えば、散る桜と、盛りの夜桜とは全く違う風情。
これも桜の不思議さ。 満ちてゆく月との取り合わせもまた巧妙でした。 即興で一首 夜桜や 透かし仰げば 月あかり 波立つ心も 満ち潮に凪(な)ぐ 西行さんについて補足しておきましょう。 彼のこの歌は百人一首の中に「西行法師」の歌として選ばれています。 でも、意味はよく分からないですよねー。 歎(なげ)けとて 月やは物を 思はする かこち顔なる わが涙かな 歎き悲しめといって月は物思いをさせるのだろうか ・・いや、そうでなく、恋のために私は思い悩んでるのだ、それなのに・・ 月のせいのようにして、かこつけがましくこぼれ落ちてくる私の涙よ。 月やはの「やは」は反語。 実はこの歌の意味は恋の歌なんですね。 詞書(リード文)には「月前 恋といへる心をよめる」。 西行は各地を旅し自然の美しさへの憧れを詠み、特に花と月を愛した名歌を多く残していますが、この歌は天高く輝く月に、手の届かない恋人へのせつない思いを託したのでしょうか。 法師というと世捨て人なのかと思えば、人としての心模様はあり、だからこそ美しい歌が生まれたのでしょうね。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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