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カテゴリ:美術・歴史関係
こういう番組にしては、なかなか気前よく色々見せてくれたなぁって感じです。 もちろんもったいぶるところは物凄くもったいぶっていましたが…(^。^;) 眉毛あり『モナリザ』は全く違ってて面白かったし、『最後の晩餐』の音楽も興味深かった。 『モナリザ』はあれはあれでハツラツとしていて、健康的で若々しくて可愛らしくていいと思いますが、もしかしたらあのままだったら現在ほどダ・ヴィンチの傑作としては騒がれなかったかもしれないなぁ~って思ったり… あの神秘的な謎めいた微笑みに人々は魅かれていったわけでしょ? あのままだったら、きっとその神秘的な名画がただの名画になっていたでしょうね。 そう考えるといろんなことが面白いなぁって感じます。 『最後の晩餐』の音楽は本当に面白かった。 14歳の志田未来ちゃんは、この音楽をどう思うかって訊かれてコメントに困っていたけど、音楽を勉強したことのある人間ならあのメロディーを聴いてピンと来たと思います。 まさにルネサンスの旋律。 さすがにパンと手を音符に当てはめると言う発想は思いつきませんでしたが、五線上に降られた楽譜の形は、まさにルネサンス期、まだ五線譜と言うものが制定される前に使われていたネウマ譜の形に酷似している。 中世の時代には(グレゴリオ聖歌などの)楽譜は装飾の絵と一緒に書かれていたこともあるから、絵の中に楽譜があるのもあり? 何となく茶目っ気たっぷりの、人々を驚かすことが大好きだったって言うダ・ヴィンチのイリュージョンの一つのような気がしました。 さて、肝心の幻の壁画と言われていた『アンギアリの戦い』ですが… 近年、イタリア・フィレンツェのベッキオ宮にあるヴァザーリの絵の下にあるかも…っていうニュースが流れて以来、何度かこういう特番が組まれたと思いますが… 今現在、どこまで調査が進んでいるのか…と思ったら、まだまだこれからですね。 秋には調査がひと段落着いてレポートが提出されるそうですが… でも今回は色々と下絵や模写が出てきて… 他はなんともなかったのですが、ルーベンスの描いた模写が最初に出てきた瞬間、戦慄が走り涙が溢れそうになりました。 模写でこれです! 実は私、ダ・ヴィンチ好きで、ミケランジェロも好きですが、ラファエロ辺りになるとまぁまぁ好きくらいになり、ハッキリ言ってルーベンスはあまり好きではないんです。 ルーベンスは柔らかすぎるというか甘すぎると言うか… もしかしたらあまり私がちゃんとお付き合いしたことないから、まだ彼の作品をよくわかってないからかもしれませんけどね。 でもね、そのルーベンスがダ・ヴィンチの絵を見て模写と言われる絵の一部分を観ただけでこれだけの戦慄を覚えたってことは、本物はどんななの~~っ! 模写でも、さすがに死体安置室で夜な夜な遺体を解剖していたと言うダ・ヴィンチらしく、筋肉やその筋まで凄くリアル。 馬のお尻から足に掛けての筋なんて、本当にリアルすぎて正直気持ち悪い。 それをルーベンスが模写しているんだけど、多分自分の個性を入れずに物凄く忠実に模写しているんだろうなぁって判る模写でした。 物凄くダ・ヴィンチっぽかった。 番組の最後にはCGで想像図のようなものを作っていたけど、それはそれで凄いかなぁって思うけど、下手なアニメーションは要らないよ。 そのルーベンスの模写だけで十分に躍動感が伝わってきたから… 後はこの夏・秋の調査報告を楽しみに待つのみです! 日記のコメントのついでに書き込んじゃうのはOKですよ( ^ー゜)b お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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