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カテゴリ:日々雑感
晩ご飯を食べて、いつもの道を家に戻ってきていた。
寿司屋さんをちらっと覗くと、 ホールで働くパワーヒッターMさんと目が合い、会釈する。 最近、寝込んでいてほとんど人に会っていないので、なにか嬉しい。 その2軒先、見慣れないハガキ大の薄い紙がセロハンテープでシャッターにとめられ、 夜風にくるくる吹かれている。 ここは先日おはぎを買い損ねた和菓子屋さんだ。 なになに… 「…後継者に恵まれなかったため、この10月2日をもって閉店させていただきます…」 なにぃ~! 体調不良の私さえも、びっくりして懸命に風に踊る小さな紙の字を追いかけた。 たしかに、店に入るにもあとひと押しのない店だった。 決め手に欠けていた。 しかし、商店街での存在感はそこらの入れ替わりの激しいFC店よりはるかに大きかった。 そうか、もう買うことはできないのか。。。おはぎ。。。 単に「閉店します」と書いてあるなら、感じたことは全然違うだろう。 後継者に恵まれずか…。 農家なら、荒れた畑をそのままにして世間話の中で済む話。 でも、商店だと、説明しないとね。 一体、何代続いたのだろうか。 3年半住んでいて、何も買えなかった自分に少し自己嫌悪。 じゃあ、9月末にいつもはひとりの店頭に おばちゃんふたりが店に立っていたのは 「せめて最後の」という思いだったのだろうか。 もう、なんにも言えないんだけれども、 なんだか踊る紙の薄さが、一層寂しかった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
Oct 9, 2006 12:00:09 AM
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