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 旅の空はうわの空 ~空感工房 ~

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May 19, 2008
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 水戸の知り合いの家に行った。その人は35歳、旅先で写真を撮ることが大好きらしい。
 …らしい?なぜ知り合いなのに、そんなことを知らなかったかと言うと、その人とはキャンプ運営の仕事でよく一緒になるが、それは夏のピーク時だけのこと、休みが重なることなどはまずなかったからだ。仕事の合間に、走って息を切らせながらおつかれさまの挨拶を言うのができたくらいだった。

 そんな近くて遠い知り合いと2年ぶりに会い、キャンプをした。友人6人と、「ナチュラルハイ」という野外フェスに出かけたのだ。
 神奈川の山奥のキャンプ場までビールやテントでいっぱいの車を飛ばし、帰りの車は空になって戻ってきた。彼の家に行ったのはその直後のことだ。


 キャンプ中も活躍していた、すでに製造を終えている彼の小さくかわいいコンパクトカメラで撮った写真を彼の話を交えて見せてもらった。
 尾瀬の自然、瀬戸内海、そして東北の小さな村のカラーやモノクロの写真を200枚ほど、アルバム五冊分くらいは見ただろうか。うまい中に視点の独自さが光っている写真たちだった。
 そのとき、ふとあることを感じた。
 それは、「自分ってあまり旅してないな」ということだ。

 僕がひとり旅に出始めたのは10歳の頃だった。それから四半世紀が経っている。交通手段も鉄道、飛行機、フェリー、自転車、徒歩とやってきた、旅のメンバーも旅の色によって増減し、様々な旅ができあがった。楽しかったものもあれば、物好きだなあと思うほどきついものもかなりあった(それがたのしいんですけど(笑))。
 日本の県もあと鹿児島県と沖縄県に行けば全県を訪れたことになる。そんなときにふと頭に浮かんだ今回の「旅してないんじゃないか」という思い。
 それは、その写真たちに私の旅のマンネリ化を指摘されたような気分だった。
 20年ほど前と比べると夜行などの列車も減り、交通網なら新幹線と高速バス(もしくは自力の自転車)ばかり使って単純往復していることは気になっていた。経験にしたがっての旅の価値観の変化もあるが、それより旅のわくわく感が異常なほど減っていることは、水戸からの帰りの電車でバックパックとともに帰った時に確かに感じた。小学生の頃はばかでかい日本全図をボストンバグに入れて旅をしていた、時刻表もでかいのを持って。
 その頃の旅には効率は悪いけどそこはかとない夢があった。知らないものを知りに行くんだ、体験するんだという単純な想いがあった。

 だから、僕はいま旅をしていないと思った。それは人生においても同じように思う。


 ここで旅の素人宣言をします。
 もう一度まっさらな気持ちで、日本をそして世界を旅してみようと思います。
 
 自分にまっすぐに素直に、アホみたいに旅したいんです。
 
           「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「「







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Last updated  May 20, 2008 04:06:53 PM



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