【野辺山ウルトラマラソン完走記〜最終章〜】
お菓子をモグモグしながら走り始める。長い下りから一転登り基調でスタートとなる。また風は山に遮られる形で強くは感じない。野辺山では50kmまでの下り基調のリズムが非常に長いので、平坦や登り基調になってくると脚の進みが遅い感覚がやって来る。ここを凌いでいかないと歩きの時間が長くなり、せっかくの貯金がなくなっているのだ。案の定、大した登りでもないのにリズムを作ることができずに歩く回数が増えてくる。歩く時間は長くならないように意識して、この時点から電柱走りを発動する!そして目標地点を北相木村を折り返してからの分岐近くにある55km手前のエイドとして我慢しながら進む。標高は約900m。空の雲も徐々になくなってきて青空が一面に広がって強い陽射しが照り付ける。ようやくエイドに到着すると被り水を浸かってバンダナを濡らす。トイレの兆候はないので先の55km地点へと急いだ。すると戻って来るランナーの中に関西の宮路さんを見つけてグータッチ。宮路さんは見事7回目の完走をされた。55km 6時間59分18秒 45分50秒50kmでの休憩が7分だったので、この区間は38分台でクリア。予定ではこれからは5kmを40~45分で問題ない。ここからのランナーとのスライド区間は往復で約8kmとなる。往路は基本登りとなるので復路は下りが中心だ。折り返してから少し戻ると60kmがあるのでエイドを利用して7時間50分くらいでは収めたい。たまに急なところが出てくるが比較的走れる登り坂。また一部下りもあるのでベタ歩きにはならないで稼ぐこともできる。途中復路側で小学生の男の子が『美味しい麦茶飲んでいってくださ〜い!』と元気に声を出していた。『帰りによろしく』と声を掛けて通り過ぎた。順調に距離を進めスライドするランナーの中から松井さんを発見!前回に比べると表情も笑顔がなく辛そうな様子。後ろから山縣さんが良いペースで走っていた。『ガンバです!』まもなく復路は60km。と言うことはこちらもまもなく折り返しが近い。北相木村のエイドには7時間33分で到着。こちらでは子供用プールに張られた水でアイシングをする方が多い。バンダナだけ濡らして補給に入る。冷凍のパインが配られめいたがこれがめっちゃ美味しかった!その他にも手持ちの【トラとダルマ】【塩ジェル】【山よりだんご】を摂ってから骨ストレッチをしながら上半身と下半身も解してからスタート。60kmまでは下り基調になるが無理して飛ばさずに徐々に下りの傾斜に合わせて歩幅は小さくしてカラダを倒していく。60km 7時間48分08秒 48分50秒登りが続いていて、エイドの利用を含めての時間としては問題ない。トータルでの時間も50kmから90分以内でクリアできているので良しと確認した。この先はしばらくは下り。分岐まで戻るとその先には厳しい登りが控えている。65kmまでは40分くらいで収められれば御の字だ。次の70kmまでを50分で計画を立てられるからだ。スライドするランナーとのエールの交換では『鈴木さん速い!』『そこがリミットですか?!』との問い掛けもいつもよりはちょっとだけ速い感じだがあまり余裕はない。北相木村までの登りよりもリズム良く走り続けて下っていく。北寄りの風は気持ち良く陽射しは強いが暑さは感じない。元気な小学生の麦茶エイドは先程よりも活気付いて彼も忙しそうに声を張って応援に力が入っていた『絶対に元気になる美味しい麦茶です!もれなく小学生4年生とのハイタッチ付き!』と。無事に分岐まで戻ってきて脚の状態は悪くない。ここからは南相木村へ向かって登り基調でとなる。序盤は平坦に近いので確実に走っていくが、両側に山があるのでその間を縫うように登っていく。先程の北風は左の山に阻まれて通ってこないので陽射しの強さを感じる。2018年にはこの辺りで物販を終えた後ランナーを応援したこともあり、コースを思い出しながら走っていく。65km 8時間29分32秒 41分24秒40分ははみ出したが許容範囲内ではある。しかし明らかに歩きの部分が増えているのでこれからの激坂に対応するには粘らなくては!67kmのゴール地点手前ではエグい登り坂が続く。これは制限時間ギリギリのラインだとしてもダッシュして間に合わせることなど無理な話だ。小学校に入るのは67kmの部だけで100kmのランナーは横を抜けていく。坂を一旦終えると南相木村役場のエイドに到着となる。この68kmエイドから前回までの71kmゴールである滝見の湯までは約3km。ここで3年前はじょーじさんに郵便ポストの隣で筋膜リリースする様子を激写されたが、今年は脚の状態は問題ない。すると応援の中に腰越さんが。腰越さんとはアールビーズ時代にスントのタイアップ記事でご一緒して以来の知り合いだ。『お客さんもいるから応援に来たんですよ!』と車で回っているらしい。エイドでは補給をしてバンダナを濡らしてからスタート。すぐ先にある激坂までの平坦はしっかりと走って貯金を作る。登り坂に差し掛かると今度は車から腰越さんが声を掛けてくれての写真撮影。坂の具合がわかる写真に。いつもは電柱走りでなんとかペースを維持するのだが、今回はベタ歩きに。70km 9時間20分03秒 50分31秒予定では滝見の湯を9時間20分くらいで出発したかったので約5分の遅れだ。それでもこの先は走れるところなのでなんとか滝見の湯を通過した先のエイドに到着したのは9時27分だった。期待していなかったが、うどんの代わりになる食べ物はなく登り坂が続くので体温調整するためにフラスクに水を注いでから離れた。ランナーが日陰を頼りに右側通行になるのを、左側のままで馬越峠の入口を目指す。7分の遅れがあるが、74km(峠の入口)を10時間00分で出発すればキロ10分で歩いて頂上の79kmに11時間となるのでそこを目標にモクモクと電柱走りを繰り返す。峠に入ってからは走れないのでここで貯金を作らなくては。峠の入口のエイドには9時間55分過ぎに到着。滝見の湯からもキロ9分強で進んできている。予定よりも早かったのでトイレ小タイムを済ませて、お菓子のドーナツを貰ってスタートした。馬越峠は常に歩きだ。始めは木々の生い茂った日陰の中を歩いていく。西日に変わり始めた陽射しが間から差し込んでくる。50分我慢すればクリアできることを頭の中に入れているので、踏ん張り過ぎて脚が痙攣するのだけは抑えて歩く。75km 10時間09分20秒 49分17秒残り4kmを40分と。確実にイメージ通りに進めている。僕の周辺では走っているランナーは皆無で歩いているのだが、そのペースはまちまち。どちらかと言うと遅い方か?下を向かずに先を見て重心移動をスムーズにする。肩甲骨を動かすための【骨ストレッチ】をしながら歩く。途中間伐されたところがあり、見通しがきく。正面にはこれから登る先のガードレールが見えるが、中間のエイドはまもなくだ。ここでは少し減ったフラスクの補給と下のエイドで貰ったドーナツを食べながら歩く。そして再びるーしーさん登場!『ファイトーナイスラ〜ン!』更に山の上の方から『るーしーありがとう』とじょーじさんの声が響き渡る!ふと前を行くランナーの足元を見るとそこにはサンダル姿のランナーさんが!並走になり少しお喋り。鈴『これで走ってきたんですか?』男性『買ったシューズで足の指が腱鞘炎になってしまって』鈴『あ〜紐の締め過ぎですね』男性『でもせっかく2万円で申し込んだしもったなくて、これで練習したらいけるなって!』鈴『えっ!当然始めからこれですよね?』男性『ドロップバックもないし無理ですよね』鈴『ウルトラマラソンは?』男性『初めてです』鈴『それで、これ!凄すぎる』男性『間に合いますかね?』鈴木『峠のてっぺんが79kmで今1km10分で歩いているんで11時間で到着できれば大丈夫ですよ。残り9分ペースで走れればOK』男性『絶対完走したいなぁ〜』鈴『僕、ギリギリの人って言われているんで、大丈夫ですよ。下りでゆっくりでもキロ8分では走れるんで、その後の90kmまでの平坦は走りたいですね』男性『わっかりました!』その時はお名前を聞くことはなかったのだが男性が飄々とした感じで手を後ろに組みサンダルで登っている姿は足腰の強さを感じた。その様子は峠近くの動画からも。予定通りに11時間前に馬越峠を攻略!10時間52分。こちらのエイドでは一旦イスに座りコーラを飲む。すると隣に座ったランナーさんが『数年前にブログを拝見したのがキッカケで参加するようになりました』と声を掛けていただいた。ありがとうございます。この後は5kmの下り。貯金もあるので一休みしてから下りへと向かう。休憩時間は約3分。下りの斜度にカラダを預けて脚を出していく。歩幅は小さく衝撃が小さくなるように序盤は進んでいく。1km先の80km地点は11時間を過ぎるが、この下りでまた貯金ができるはず。80km 11時間02分13秒 52分53秒トータルでこのタイムならばいつもよりも少し早い。しかし下りが始まってから、カラダの動きがしっくりとこない。着地の際に踏ん張れない感覚だ。徐々にスピードに乗りたいのだが抑えなければいけない状態になる。また斜度がキツければ惰性で脚が出るが、緩やかになってくる頃になるともっと進まない感覚に襲われた。周囲の木々がなくなり視界が開けてくると時々歩きがあるようになる。途中のエイドまでも走り切れなかった。原因は?【登りでの補給不足】本来ならば登りでのあるきは次の下りへの準備に充てなければならない。それなのに補給を怠った結果だ。馬越峠の途中のエイドではドーナツを食べたが、頂上ではコーラのみ。これでは下りも走れない。それだけの距離を走っているので消耗は激しい。再びジェルフラスクを取り出して補給するものの、残りは僅かだ。最後まで明らかに足りないのが目に見えていた。とりあえずの復活を願い少しだけ残して約1本分を補給した。85km 11時間38分00秒 35分47秒歩きとエイドを含んだが、予想よりも早く峠の下りを終えることができた。ここから2kmは千曲川沿いを進むので踏ん張らなくてはならないが、まだ完全に回復しておらずペースも上がらないし歩きも増える。時間を計算する。川上村のエイドから90kmまでは3km。この感じで進むとキロ10分ペースか。30分掛かるとして90kmを12時間30分までに通過するにはこの5kmは50分掛けられる。少し痙攣しそうにもなっているので、エイドではマッサージの時間も取りたいから、12時間以内に到着できるようにここは無理してでも頑張ろう。電柱走りよりも短い間隔で走りと歩きを繰り返す。走りは気持ち的にはキロ5分。だが、100メートルと持たない。それでも歩きの時間を短くしながら進んでいくと、抜いたランナーさんが『鈴木さんがそんなに急いでいるってことはギリギリですか?』と声を掛けられる。『いや、もう脚が厳しいので少しでも貯金をと。』少し並走するも置いていかれるのは自分の方だ。エイドに向けて左折する橋が見えてくるとなんとか踏ん張りながらペースを上げる。そして関門時間を示す時計が17時10分を刻む時にエイドに到着した。(11時間55分経過)まずは椅子を探して建物の壁際を確保する。座ろうとすると左の腿も攣りそうになった。右の膝の内側にも痛みが走る。ザックから【ボディライトクリーム】を取り出してカーフを降ろしてハーフタイツを捲り上げてクリームを塗り込んで筋肉を解す。このクリームはホントに速効性があり血行良くなるので温まる感じだ。両脚の幹部に対してあとは筋肉を揺らすことで奥まで解れていく。所要時間は3分程度。立ち上がりストレッチをした上で補給へと向かう。今回はここにもうどうどんがないため、バナナを食べて引き続きストレッチを続けているとランナーとエイドのボランティアの方の会話が耳に入る。『制限時間19時30分まで延びるらしいですよ。関係者の方が言ってました。』『それってちゃんと完走になるの?ならば大丈夫ね!』これを聞いて『なんでだろう?』と思った。こちらは5時15分スタートなので15分延長される?でも本来の制限時間は【14時間】な訳で、ネットタイムではなくグロスタイムでゴールしなければ【完走】ではないと思っている。まあ14時間に対して貯金を作ってきているので、このままのリズムで行こう。エイドを12時間を経過したところで出発した。ここで要した時間は5分。残り3kmを約30分でカバーすればラスト10kmもキロ9分ペースは確保できるいつもの時間だ。マッサージの効果もあり出足はスムーズに痛みもなく走り出すことができたが、やはり長くは続かない。しばらく進むと後ろから『鈴木さ〜ん!』と声が掛かる。見るとお客さんの絵里さんが3人のランナーと共に良いペースで追い越して行った。2019年の際はゴール数km手前で収容されてしまっていたので今回はリベンジが叶いそうだ!あっという間に絵里さんの背中は小さくなり、90kmに向けて左折する頃には既に90kmのテントを抜けて進んでいた。ここからの登り坂は走ることはできなかった。時計を見ると12時間22分を過ぎたところでこのまま行けば予定よりも5分程度の余裕ができることが確認できた。90km 12時間25分17秒 47分17秒野辺山ではこのタイムは最速か?残り10kmに90分は鉄板の完走コース。今日は5分の貯金がある。と考えた時に5km50分。ラスト5km45分で大丈夫だと考えた自分がいる。脚の状態からしてこの登りを走るのは厳しい。その計画を立てて早歩きを意識して登っていく。野辺山のラスト10kmの中で平坦になるのはラスト3kmのみ。それまでは2km登り坂。3km緩やかな登り。アップダウンの2kmに分けられる。馬越峠の登りをキロ10分ペースで進めていたのでその計算でいたが、思ったよりも脚は動かなかった。ダラダラと続く登りに走れない自分に苛つく。明らかにガス欠状態。残りのジェルは僅かなので最後に取っておきたかったが、ここでロスすることは避けたかったので、ジェルフラスクから吸い出せる分を摂取する。92.7kmのエイドではキロ10分を確認。この先は急な登りはないので走れるところは走ろうと決めるが歩きのリズムから復活することができない。小海線の踏切を渡り電柱走りに切り替えていくにも30メートルと保たなかったがなんとかそれを繰り返す。しかし歩きの時間が長くなってきた。手元の時計を見て、まもなく95kmの看板が出てくるだろうと暗くなり始めた先の景色を見てもなにも見えない。『この5kmは絶対長い!』と心で思いながら手元を見ると13時間15分を過ぎようとしていた。『まだなのか〜』とペースを上げて電柱走りを繰り返していると見えてきた95km。95km 13時間18分25秒 53分08秒『まじか〜!』残り5kmで42分になってしまった。だけど自分の中では95kmと96kmの間隔が短いはずだと思っているので、下りを使ってなんとかペースをキープする。でもガクンと歩いてしまうので、これでなんとか8分で収まるか?と不安にもなる。ラスト4kmで手元を確認すると13時間28分を経過。『ん?32分しかない?!キロ8かよ!』野辺山はなんでいつもこんなにギリギリになるのか。ラスト3km地点までは再び登りが待ち構えている。全部を走り続けることができないので、走っては小刻みに歩きを繰り返す。最後の登り坂をなんとかクリアしてゴールの声が聞こえるところで左折してラストのエイドステーションを通過した。そしてラスト3kmの表示!手元の時計では13時間35分を記していた。『残り25分!ちょっとだけ貯金?ほらやっぱりラスト5km以降の距離が違うんじゃない?』ラスト3km地点は昔から変わらないので、残りの距離と時間は合ってくる。最後のエイドをスルーしてペースを上げる。するとそこには馬越峠でご一緒だった男性が!並走する女性ランナーは『14時間過ぎても完走なんですよね!?』と言う問い掛けに『どうせならば14時間以内で完走したいじゃないですか!』と答えていた。僕は『ギリギリですよ〜!』とペースを上げる。ゴールまではコの字を書くように右に2回曲がるのだが、1つ目のカーブの手前がラスト2km地点だ。そこまでの直線は登ってはおらず、どちらかと言えば下っている感じもする。ダッシュに近い走りで進んでは肩で息をするのを整えてからまた走り出す。ラスト2km!時計を見る余裕もなく右に曲がり、更に直線を進む。遠くからMCの女性の声が響き渡る『まもなく14時間です!頑張って〜!間に合いますよ〜!3,2,1!』と第1ウェーブのゴールタイムを知らせるカウントダウンが聞こえた。『?やっぱり14時間以内が完走?それ以上はオーバー?はて?』と思いながらも自分のことで精一杯。2つ目のカーブを曲がり薄暗い中、先のラスト1km表示を探す。体力的にはハンガーノック気味になり出しているので補給が必要だ。しかしジェルフラスクは叩いて逆さまにしても全く出てこなかった。万事休す!ラスト1kmの通過は13時間52分を過ぎたところ!前方には灯りが見えるがあれが踏切だ。遠いなぁ。疲労が溜まった脚ではなかなか前に進まない。走りたいがまた脚を止めて膝に手を付き肩で息をする。ここまで来てのタイムオーバーはしたくない。なんとしてもグロスタイムでの14時間を目指して前を向いて走り出す。踏切まで徐々にペースを上げて電車が来ないことを祈りながら抜けていく。歩道の中に誘導されて前を行くランナーの背中を追い掛ける。前は速い。こちらはキツイ。歩きたい。ゴールをしたランナーが沿道で声援を送ってくれる。その中から僕を見つけてくれて声を掛けてくれる。『鈴木くんおめでとう!さすが!』と。ガソリンスタンドを抜けて『ラスト300!』の声が掛かる。なんとか狭い歩道では歩かずに野辺山駅前に出ると、後ろからサンダル木下さんが『間に合った!ラスト頑張りましょう!』と腕を掴んでくれた。しかし、もうふらっふら。左に曲がろうにも上半身も安定せず、一旦歩いて呼吸を整える。ラストゴールまでは長く感じた。ようやく今年2022年で初めてゴールテープを切ることができる。3年振りの野辺山、懐かしの林道コースを走りなんとか辿り着いた。そうこの感じ!この雰囲気がたまらない!制限時間14時間に対して若干の時計を残してゴールを迎えた。100km 13時間59分15秒 40分50秒お約束の59分台でのゴール!結果として45秒前はなんとか間に合ったと言う感じ。95km以降からは遅れを取り戻そうと必死に頑張った結果だ。ゴール後は自ら完走メダルを受け取り、ランナーズチップを外してもらってから周りにいたランナーさんと大会を振り返った。ゴール時間が15分延長されたので続々とランナーは戻ってくる。僕は20時過ぎの佐久平経由で帰らないといけないので更衣室へと急ぐ途中に、高原牛乳のサービスがありいただいた。荷物を受け取り更衣室のテントへ入るとそこには長テーブルが間隔を空けて置いてあるだけ。足下にはビニールシートもなく立ったまま着替えをしなくてはならない。このゴール直後の過酷な状況では足元を着替えるのは不可能に近い。攣りそうになりながらなんとか汗だくの上下のウエアを着替えて駅へと向かった。駅では90km 手前で抜かれた喜多さんと遭遇。今年は先着で完走された。おめでとうございます。帰りの佐久平までの間、色々お話をすると『鈴木さんに楽しまないと駄目!と言われたことで気持ちが楽になりました』と。それは僕も同じこと。やはりリベンジにはプレッシャーが掛かるはず。小江戸大江戸と富士五湖のリタイアからの脱出の為に僕のテーマは【楽しむこと】だった。それを共有できたことが嬉しかった。今回の野辺山では久し振りに写真を撮りながら走った。『余裕ですね』と声を掛けられることもあったが、楽しむためには記録しないと!ウルトラマラソンは旅の延長だと思っているので、年に1度しか来れないこの場所を楽しまなければ勿体ない!過去の大会を振り返ると昔はサロマ湖でも写真や動画を撮っていたのに、ここしばらくは戴いた写真ばかりで完走記を書いていた。やっぱりそれじゃ駄目だなとレース中にスマホを取り出していたが、かなり気持ちの余裕が生まれて楽しむことができた。野辺山ウルトラマラソン自体は本来の形で開催ができなかった。これは地元の協力が最大限いただけなかったこと。しかしながら多くのランナーを受け入れてくれた地元の方々には感謝したい。また来る時はボランティアの方々含めて多くの人達と交流できることを楽しみにしている。また大会を運営するランナーズウエルネスの皆さんにもこの場所で開催してくださりありがとうございました。引き続きデカフォレスト目指して頑張っていきたい。大会に参加された皆さんお疲れさまでした。声を掛けてくれたランナーの方々。初めてお会いした方々。また同じ大会で走ることを楽しみにしています!ありがとうございました!