アルバム売りさん

昨日の午後、二時間サスペンスの再放送を
見るともなしに見ていた
テレビ前に座っていたあたしのお膝の上で
ホワイトがかわいい寝息をたてたので
起こすのもかわいそうだし、
思いっきり油断しきっているホワイトのかわいい重みと体温が心地よくて
なんだか立ち上がれなくなっていたのだ

川原あやこ扮するタウン紙の記者と
東みきひさ扮するカメラマンが難事件を追う

川原は幼くして両親と死別
池内じゅんこ扮する東の母は、川原に我が子のように接し、川原もまた、実の親のように慕っていた
東んちは和菓子屋で、青汁まんじゅうなる商品を母が考案、繁盛していたのだけど、
突然パッタリ客足が途絶えた
母は気にもしないが、川原は不思議ねぇと首をひねっている
と、
近所で青汁まんじゅうを売っている店がある
と、本田ひろたろう扮する、店の常連なんか母の友人なんかしらんが、とにかく刑事がやってくる
三人でその店に行ってみると、東んちよりも安く青汁まんじゅうは売られていた
客の溢れるその店の女主人は、池内によると、確かに東んちで製法を根ほり葉ほり訊いていったという
その店の青汁まんじゅうを食べながら、池内は女主人に対峙するが

短時間でよくこれだけのものが作れたわねぇ

とか

もう少し塩をきかせるといいわよ

とか呑気なもの
見かねた川原が女主人を責めるが、女主人は悪びれもせず開き直る
悔しいが商標登録してなかったからと、東は肩を落とすが
池内は

真似されるのは、うちの商品がおいしいって証拠よ

と、全く気にしない

日にち変わって池内と川原は、テレビニュースで
件の女主人が殺されたことを知る
驚いているところへ本田刑事登場で
池内に署までご同行を…となる
看板商品を真似された動機と
犯行時刻の夜１０時頃、現場付近にいたという目撃証言があった
事情聴取室で本田刑事に尋ねられ
池内は、その時間は散歩していたと答える
隠しごとしないでくださいよぅと、本田刑事は懇願するが
散歩の一点張りで容疑が晴れない

そこで、息子の東と娘同様の川原が、真犯人探しに乗り出し…

そこからは、女主人の出身地門司で
グルメシーンを織り交ぜつつ、崖を舞台に…

女主人と浮気していた資産家の入り婿
五年前の女主人の夫の転落死
さらに遡って女主人の親友の過去

とまぁ、様々な事実がどんどこ明らかになる
素人二人でそこまで調べあげるとは、ご苦労さまですょほんと

で
徐々に犯人の見当もついて、
太朗をバスケの練習に送る時間も迫ってきたので
そろそろ支度を始めたい…
のだけれど、
ひとつだけ、どうしても気になることが！
それは、

東の母　池内

主役の母で善人なんだから犯人でないことは確かなんだけど
なぜ散歩と言い張ったのか…
その一点が知りたくて、もうちょっともうちょっとと、テレビの前を離れられず…
粘りに粘ったけどなかなかそのくだりの場面を見ることなく、出かける支度を始めた

晩、昼間一緒にいたリンが、

お母さんあの番組すんごい見てたよね

と言った
リンは、テレビの前にはいたもののＤＳしてたから、聞いてなかっただろうなと思いつつ
でもどうしても知りたかったその真相を尋ねてみた
すると、多分こんなことだったように思うよと、話してくれたところによると…

殺害現場近くに神社があって
そこで御守りを買っていた
それは川原の為の、縁結びの御守りだったが
いい年をした池内が縁結びだなんて人様に知れたらどう思われるか知れやしない


…(・ω・)…


それだけ？


それだけのことで？


太朗練習遅刻しましたがな。