映画をみてきましたよ。
節約主婦をきめこんでいるあたしですがロードショーモノはDVDになるだろうけどこの映画はゼッタイみたいがDVDになるかどうかわからないので映画館で見られるうちにみてきました。『ちいさな哲学者たち』フランスで初めて、てことは世界で初めて、4歳児クラスで哲学の授業を週1,2回ペースでおこなった、フランスの幼稚園の様子を追ったドキュメンタリー。この幼稚園は公立で、ごく普通のむしろ教育優先特区と呼ばれる、教育の成果があがりにくい地区にある。そこがミソ。2%の天才秀才を大事にして金をかける国で子育てしてる身としては羨ましいやりかたではある。死について。愛について。違いについて。自由について。。。。抽象的ないろんな問題を、子どもたちはものすごく率直に、自分の経験を通して具体的に語リ始める。たとえば死について。~人が死ぬのは楽しくない。ママやおじいちゃんに死んでほしくないから。だって一人になりたくないから。一人になったらどうしていいかわからない。たとえば自由について。~自由って一人でいられること。呼吸して、優しくなれること。監獄から出ること。たとえば愛について。~愛するひとができると、おなかの中がくすぐったくなるんだよ。おなかの中に心があるから。時にシビアに。~結婚はよくないこと。離婚して子どもをとりっこするんだ。この幼稚園には移民の子とか親が未婚の子とかがけっこういるのだけど家庭環境のことも含めて、臆さず率直に子どもたちは話す。子ども達が、髪をいじりながら考え、瞳を見開いて、口をとがらせて、まわらない舌で語る様は、実にかわいくて、そして頼もしい。子ども達の発話は、正直で、時に残酷。最初の一年はなかなかうまくいかないのだけど、だんだん、人の話をきけるようになり、自分の話をしてる途中で他の人が割り込んでくると話したいの。きいて!て主張できるようにもなってきた。この授業は、小難しいイメージを話し合うことや、与えられたテーマに対して答を出すことが目的じゃなくて自ら考えること、人の考えをきいてさらに考えること。にあるようだ。もちろんクラス全員が均一に発言してるかっていうとそうではなくて、一度も発話シーンのない子もいる。そういう子のほうが、クラスの人数の割合でいえば多いようにみえた。もしかしたら、家庭での親の対応でも差は出るのかもしれない。映画では、ウチに帰った子ども達や、下校途中の親子の様子も映されている。幼稚園児が一生懸命考えて、一生懸命きいて、一生懸命話してる映画です。フィクションかと思うくらい、大人も逃げ出すようなテーマにまっすぐ向き合う子どもたち。みなさんは、大人は子どもより頭がいいと思いますか。あるおとこのこの答はこうです。ノン。だって大人は「子どもは何も知らない」て言う。僕だって色々知ってるのに。