GW特別企画、台湾のお茶屋さんでお茶を買うノウハウ集(初心者向け)。
最後は帰国後のあれこれ編です。
遠足は「家に帰るまでが遠足」ですが、お茶の買い物も「口に入れるまでがお買い物」ですので、ここまでサポートしますw
<賞味期限が10年前に切れてる?>
「台湾土産でお茶(or食べ物)をもらったら、随分前に賞味期限が切れてるやつで・・・」
これ、よく聞く話です。
それ、多分「民国紀元」です。
中華民国の成立した1912年を元年とする、台湾で使われている紀元です。
ざっくりと「昭和」「平成」といった元号のようなものだと考えておけばよいでしょう。
民国と西暦の変換は1911を引けば求められます。
西暦2012年は民国101年となります。
下2桁しか表記しないこともありますので、もし賞味期限02年とか書いてあったら、それはおそらく民国102年、西暦2013年のことです。
パッケージがよっぽど古くない限り、安心してお召し上がり下さい。
<現地で飲んだ時ほど香りが出ないんですが?>
こちらもよくある話です。
水質の問題とか、もっともらしいことを色々言われますが、大体は
お湯の温度の問題が多いです。
烏龍茶は基本的には香りを楽しむお茶なのですが、お茶の香りの成分というのは温度が高くないと上手く抽出されません。
ですので、使う器にお湯を入れて温めておき、お湯の温度を極力下げないように工夫すると良いです。
香りを出すなら、とにかく熱く、熱々で淹れる
これを心がけましょう。
お湯の温度が5度違うだけで、全然違うお茶の味と香りになることもあります。
#お湯を移し替えたりと面倒くさそうに見える、中国茶芸のお湯で温める動作は、このためにやっているんですね。
沸かしたての熱いお湯を使うのもポイントです。
台所の電気給湯ポットではなく、お茶を飲むテーブルの上に電気ケトルを常備し、都度沸かしたお湯を使ってみると、美味しさが引き出されることもあります。
たくさんの茶器(急須・蓋碗)を買うより、1つの電気ケトル。
私が初心者の方に購入をオススメするお茶グッズです。
↑こういうやつです。お湯を狙ったところに当てられるよう、注ぎ口が細いのをオススメします。
<お茶が渋い・苦いんですが?>
この場合、いくつかの原因が考えられます。
原因を切り分けて、適した方法で調整します。
・茶葉が多すぎる
入れる茶葉の量を減らしましょう。
一般的には、凍頂や高山烏龍茶の場合、茶葉が完全に開いた時に茶器の蓋に茶葉が軽くふれるぐらいが適量です。
数煎淹れても、窮屈そうで茶葉が広がりきらない場合は、多すぎと考えられます。
・抽出時間が長すぎる
お湯を入れて蒸らす時間が長すぎる可能性があります。
早めに出してみるなどして、適切な時間を探りましょう。
薄ければ、時間を少し長くします。
・お湯の温度が高すぎる
温度が高いほど香りの成分は出やすいのですが、渋みの成分も出やすくなります。
少し温度を下げたお湯を注ぐと、だいぶ違うと思います。
温度の下げ方ですが、手軽なのは「一旦茶海などにお湯を移し、茶海から注ぐ」ことでしょう。
緑茶は甘みを出すためにやや低めの温度が良いほか、東方美人茶も若干温度を下げた方が良いです。
東方美人は烏龍茶ではありますが、小さな芽を多めに使った繊細なお茶なので。
その方が、甘みを感じるお茶に入ります。
他にもいろいろテクニックがあるのですが、より詳しく知りたい方は、日本で中国茶教室に通うと良いでしょう。
茶芸とまでは行かなくても、美味しく淹れるワザをいろいろ教えてもらえます。
<お茶の保存はどうしたらいいですか?>
密封した状態で、直射日光の当たらない湿度の高くない冷暗所に置いておけばOKです。
冷蔵庫や冷凍庫での保管は、結露・においの問題から、一般家庭にはあまりオススメできません。
大量に入っているパッケージを買ってしまって、一気に飲めそうにない、ということであれば、帰国後すぐに小分けにしてしまうのも手です。
アルミガゼットにエージレスを入れて、シーラーで口を閉じてしまえば、割と持ちます。
一度開封したら、早めに飲み切るのが吉です。
↑ディープなお茶好きさんは、こういうのを家に常備していたりしますw
<「なんだか、お茶に興味が湧いてきました」という方へ>
ようこそ、お茶の世界へ(^^)
「台湾に行ってお茶を飲んで、お茶の美味しさに目覚めた」
という方は、ディープなお茶好きさんの中でも結構多いんです。
ある意味、中国茶・台湾茶好きの王道ですw
#何を隠そう、この私もw
お茶というのは、ある程度の知識を得て飲むと、より美味しく・楽しく飲めたりするものです。
上記に書いたような淹れ方一つとっても、知っているのと知らないのでは大違いです。
#だからこその、このノウハウ集です。
次回の台湾訪問時には、もっともっと現地でお茶を楽しみたい!とお考えの方にオススメしたいことがあります。
それは、
日本でお茶経験を積んでおくこと
です。
そうすれば、次回はもっと現地でお茶を楽しめます。
そのための方法をいくつか。
・日本のお茶屋さんでも、お茶を買ってみる
台湾茶だけでもたくさんのお茶がありますが、中国茶まで目を広げると、さらにたくさんの魅力的なお茶があります。
今まではよいものが流通していなかったのですが、最近は日本国内でも、こだわりのお茶を扱っているお店も増えています。
ネットショップも随分発達していますので、お店が近くにない方でも入手はカンタンです。
中には現地でもお目にかかれないような上質なお茶を揃えていることもあり、しかも、ごく少量から販売してもらえます。
専門店の中には、情報が充実しているところもあるので、いろいろと勉強にもなります。
・中国茶教室・台湾茶教室に通ってみる
美味しいお茶の飲み方や知識を教えてもらえるほか、一緒にお茶を飲む仲間ができて、なかなか楽しいです。
また、教室ではいろいろなお茶を飲ませてもらえるのも魅力の一つ。
自分であれこれお茶を買いそろえるよりも、リーズナブルにいろんなお茶を飲むことができると思います。
「買ったのはいいけど、美味しく淹れられるかな」という心配もいらないですし。
・中国茶・台湾茶のお茶会に行ってみる
最近、中国茶・台湾茶のお茶会というのが、あちこちで開かれています。
こうしたお茶会の多くは、難しい作法などもなく、誰でも気軽に参加できるものが多いです。
いろいろなお茶を試したり、淹れ方を実際に見たりすることができるので、なかなか楽しいのではないかと。
こうしたイベントの多くは、お茶好きの個人の方の主催で、主にブログなどで告知されています。
興味のある方は、中国茶の関連ブログを時々チェックされると良いと思います。
にほんブログ村
↑ここを見ると、割とメジャーなブログは網羅されています
機会がありましたら、ぜひ、お茶会で一緒にお茶を飲みましょう(^^♪
おしまい。