さて、本日は清明節。
お茶好き的には、今年の春茶の様子が気になるところだと思います。
今年は現地のニュースを割とタイムリーにお届けしている「中国茶情報局」の中国茶ニュース。
1月から数えると既に100本以上の記事を紹介していますが、その中から茶産地の状況に関する主要な記事をピックアップしてみました。
<茶摘みの時期>
今年は、全般的に茶摘みが早かったようです。
例年、早めに始まる雲南省や四川省などでも歴史的な早さの茶摘みを迎えた産地も多く、
春分どころか、春節前に摘んだところもあったようです。
2月 4日 四川省で早くも茶摘みがスタート
2月 6日 四川省宜賓市で茶摘みが正式にスタート
2月 7日 貴州省でも茶摘みがスタート
2月10日 各地で歴史的早さの茶摘みが相次ぐ(重慶市・浙江省麗水市)
3月10日 翁家山で西湖龍井の茶摘みが始まる
3月21日 安吉白茶の茶摘みもスタート
3月26日 祁門紅茶の茶摘み始まる
<品質>
作柄としては、雲南と広東を除けば、雨も豊富で出来は良かったようです。
といっても、ボジョレーヌーボーの表現と一緒で「結局、良いのか悪いのかわからん」ことも多いので、やっぱり飲んでみるしかないんですけどね。
3月24日 今年の潮州は乾燥ぎみ
3月30日 雲南の春茶は干ばつで減産の見込み
<お値段>
気になるお値段ですが、いくつかの要因を押さえておきましょう。
まず、今年は超高級茶のバブっていた相場が壊れたそうです。
そのため、超ゴージャスな包装のお茶などは、売れ行き不振になりました。
その原因は、新政権誕生に伴う腐敗撲滅運動だとか。
お茶は社会を映す鏡なんですねぇ。。。
2月7日 三公消費の制限で冷え込む高級茶市場
こうした需要の落ち込みがある一方で、人件費などの経費はうなぎのぼり。
特に茶摘み人の募集にはどこも苦労しているようです。
2月22日 茶摘み人争奪戦の狼煙が上がる
人を集めるのにお金がかかるようになっているので、お安くするといっても、限界がありそうです。
また、今年は茶摘みの時期が早かったので、清明節までは時間がありました。
ということで、明前茶の量は非常に多かったのですね。
ならば、需要と供給のバランスで、お値段は全般的に下がります。
以上のような要素を組み合わせた結果、出てきた象徴的なお値段がこちら。
3月21日 今年の明前西湖龍井の価格、3割ダウン
ここまで毎年20%ぐらいずつ上がってきたので、30%のダウンといっても、2年前ぐらいの水準なんですが。
それでも、一息ついた感じはしますね。
さて、現地で安くなったから、それが日本の価格に反映されるかというと…
おそらく日本に入ってくるお値段は、昨年とそう変わらないと思います。
なにしろ、円安が一気に進みましたからねぇ。
70円台だったのが90円台に。
為替が20~30%近くも動いてしまうと、中国での値下げ分はあっという間に吹っ飛びます。
結局、昨年並みではないかと思います。
と、今年の大陸のお茶(緑茶)は、ざっとこんな感じでしょうか。
現地のニュースを追っていくだけでも、様子は伝わってくるのではないかと思います。
より興味のある方は、ぜひ関連記事をお読みください。
お茶を販売しているサイトではないので、現地のプラスの情報もマイナスの情報も構わず載せています。
おそらく本邦初?な記事も結構あり、なかなか刺激的だと思います。
Twitterもやってますので、最新記事をチェックしたい方はぜひフォローください。/p>
日本でも、ぼちぼち新茶入荷の声も聞かれるようになりました。。
今入荷しているのは、ほぼ一番茶なので、さすがにいいお値段はします。
が、少量パックなど買いやすいスタイルにしているお店も多いので、ちょっと買って飲んでみてはいかがでしょうか(^^)
※冒頭の写真は浙江省新昌県の烏牛早。3月21日摘み。
にほんブログ村
新茶シーズン、スタート♪