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中国茶・台湾茶と旅行 あるきちのお茶・旅行日記(旧館)

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2014.04.24
XML
テーマ:v 花粉症 v(1205)
カテゴリ:茶と健康
脱線しがちですが、本題へ戻りましょう。
花粉症に有効とされる「メチル化カテキン」についてです。

<「メチル化カテキン」とは>
カテキンの中でも、エピガロカテキンガラート(EGCG)のうち、メチルエーテル化したものを指しています。

分かりにくいと思うので、一般的には「エピガロカテキンガラートの中のちょっと変わり者なんだな」程度に理解をしておくと良いかと。


で、このメチル化カテキンをダニなどの通年性のアレルギー患者や花粉症の人に与えると、アレルギーを抑える作用がありそうだ、ということなのです。

詳しいことは、野菜茶業研究所べにふうき緑茶の研究情報 をご覧下さい。

なお、野菜茶業研究所のデータなどは商用目的で引用、転載できませんので、ご注意を。


さて、メチル化カテキンは(人によっては)効果がありそう、というのは色々な実験で検証されているので、流します(あら・・・)。

花粉症に悩む人からすれば、問題は「どのお茶」を「どのくらい」、「どうやって飲めば良いのか」です。

それこそが今回のテーマですので、ここを掘り下げていきましょう。


<どのくらいの量をいつから採ればよいか>

有効性を調べたヒトへの試験の際には、

1日にメチル化カテキンを34mg

摂取していたようです。この量が、1つの目安になりそうですね。

言い換えるなら、

メチル化カテキンが自分にとって合うかどうかを判断するには、
まずは1日34mgをきちんと摂取してみる


ことが必要ってことですね。



また、花粉症対策でよく聞かれる「花粉が飛び始める前から飲まないと・・・」という話。
これを聞いて、「ああ、もう手遅れ」と思うこともよくあるかと思います。

論文では、やはり飛散の1ヶ月半前から飲んでいた方が、効果がより高く現れる、という結果が出ています。

が、「1ヶ月半前から飲むと、より効果が高くなる」と言っているのであって、飛び始めてから飲んでも、効果が出ることは出ます。


なので、メチル化カテキンが自分に合う・合わないを判断するのなら、とりあえず1日34mgをきっちり飲んで、1日過ごしてみることです。

少しでも和らいでいるようだったら、次のシーズンは少し前からがっちり飲みましょう。

全然効かないや・・・ということだったら、メチル化カテキンが有効な体質ではない可能性があるので、他の対策を探しましょう。

とにかく1日34mgをきちんと摂取してみて判断することが大切かと。



<「メチル化カテキン」が含まれるお茶とは>

では、どのようなお茶に「メチル化カテキン」は含まれているのでしょうか。

まず、メチル化カテキンという成分は、

どのお茶にでも豊富に含まれている成分ではありません

これ、とても重要です。

以下のような要素を満たしたお茶に多く含まれているので、そうしたお茶を選び、正しい淹れ方で飲むことが必要です。


1.品種
まず、絶対に外せないのが、お茶の「品種」です。
日本の緑茶用品種として一般的な「やぶきた」には含まれていないことが分かっています。
「べにふうき」など、割に生産量の少ない品種ほどメチル化カテキンの含有量が高いので、こういうお茶を選ぶ必要があります。
これは後で詳しく見ていきます。


2.加工方法
次に、お茶の「加工方法」です。
「メチル化カテキンは、EGCGの一種」なのですが、これは紅茶などに加工する(発酵させる)と、メチル化カテキンは簡単に他の成分に変化してしまうことを意味しています。
変化したら効果がなくなっちゃうので、マズイのです。

つまり、「べにふうき」であっても、紅茶はNGということになります。
凍頂烏龍茶などのような軽発酵のお茶(包種茶)であれば、若干減る程度で済むことが分かっていますので、香りと味のバランスをとって、軽発酵のお茶を選択するのはアリだと思います。

また、中国の研究論文によれば、殺青の方法によっても成分が変わるそうです。
一番良いのはマイクロウェーブ殺青、次に釜炒り、蒸し製の順だそうです。
日本のべにふうきの場合、蒸し製が多いのですが、中には釜炒りのお茶もあります。こだわってみるのも良いかもしれません。


3.葉の部位
それから「葉の部位」です。
メチル化カテキンは、芽や茎の部分にはあまり含まれず、四葉や五葉のような成熟した葉に多く含まれることが分かっています。
”新芽だけを摘みました”という高級なお茶ではなく、”成熟した葉もガッツリ”なお茶を選ぶ必要があります。


4.季節
茶摘みをされる季節も重要です。
一般的に高級といわれるのは春茶ですが、メチル化カテキンが多いのは、渋み成分が多いとして敬遠されがちな夏や秋のお茶です。


・・・というわけで、品種と製法にこだわる必要があります。

メチル化カテキンが多く含まれる葉の部位や季節を考えると、わりと庶民的な価格のお茶でOKということになります。
むしろ、高級なお茶でない方が、メチル化カテキンは多く含まれているということです。



続く。



<目次>
(1)凍頂烏龍茶騒動を振り返る
(2)カテキンの話
(3)メチル化カテキンの話
(4)中国・台湾の研究
(5)淹れ方・飲み方は?
(6)実際に試してみた(飲料&飴編)
(7)実際に試してみた(粉末&リーフ編)
(8)まとめ


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Last updated  2014.04.24 22:36:00
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