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中国茶・台湾茶と旅行 あるきちのお茶・旅行日記(旧館)

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2014.04.26
XML
テーマ:v 花粉症 v(1205)
カテゴリ:茶と健康

では、淹れ方・飲み方について考えてみたいと思います。

<お茶を「淹れる」とは>
身も蓋もない言い方をしますと「お茶を淹れる」というのは、お茶に含まれている自分が欲しいと思う成分を、お湯もしくは水の中に溶出させることです。

たとえば「美味しく淹れる」ということは、お茶に含まれている好ましい成分(旨みや甘み・香りの成分)を十分に溶出させつつ、好ましくない成分(苦味や渋みなど)をどう押さえるか、ということです。

今回は、メチル化カテキンをどうやって多く引き出すか、というのが目的になります。

お茶の成分の中には、溶け出しやすいものと溶け出しにくいものがあるのですが、カテキンは比較的溶け出しにくい部類に入ります。

そのため、メチル化カテキンを最大限、茶水に溶かし込もうと思うと、それなりの工夫が必要になります。


<カテキンを抽出するには高温が必要>
カテキンは高温の方が抽出されやすい成分です。
そして、時間を置いた方が出やすくなります。

なので、カテキンを本気で抽出しようと思ったら「煮出す」のが一番です。
実験などでは熱湯で5分間煮出した抽出液を利用しています。

5分間煮出すと、メチル化カテキン含有量の約60%が溶出するそうです。

一方、熱湯で5分間静置の場合は約40%しか溶出しません。

通常の淹れ方でありがちな、「熱湯で1分間静置」なら約20%以下です。

これでお分かりかと思いますが、普通の淹れ方(いわゆる「美味しい淹れ方」)では、あまりメチル化カテキンを摂取できません。

いくらメチル化カテキンの豊富なお茶であっても、普通に飲んでいるだけでは効果は得られないのです。


現在、推奨されている淹れ方としては、

1.煮出し法
4~6gのべにふうき茶葉・ティーバッグを500mlのお湯で5分間煮沸し、2回に分けて飲む。

2.粉末茶の利用
1.5g以上の粉末茶に200mlの熱湯を注ぎ、よくかき混ぜて一気に飲む。(作り置きはNG)


とのことです。

これを、「べにふうき」のメチル化カテキンの含有量を1.5%として計算してみますと、

煮出し法なら、

4gの茶葉(メチル化カテキン60mg) × 抽出率60% = 約36mg

粉末茶なら、

1.5gの粉末茶(メチル化カテキン22.5mg)を丸ごと摂取。1日2回で34mgをクリア


という計算になります。

どのくらいの茶葉を用いればよいかの参考になりそうです。


<メチル化カテキンは渋み成分>
「美味しく飲んで花粉症対策♪」はキャッチコピーとしては魅力的です。

が、実際に十分な効果を得ようと思えば、メチル化カテキンは渋みの成分なので、かなり渋めのお茶になるのは避けられません。

渋いお茶を美味しいという人はあまりいないですよね・・・

もし、渋みを避けようとするならば、どういう方法があるでしょうか?


1.薄めにして量でカバー
まず、薄めに淹れたお茶を量を飲むことでカバーするという方法があります。
当たり前っていえば当たり前なんですが(^^;)

薄めのお茶にして、杯数を重ねて1日の摂取目標34mgを超えるように飲んでいくという手です。

この方法ならば、「心地よい渋み」と感じる程度の濃さに調整することができます。

ただ、例えば1リットル飲まなければいけないとしたら、1日のお茶が全てべにふうき緑茶になってしまいます。
また、薄めな分、効果をすぐに感じにくいのは難点ですね。


2.市販のペットボトルor缶飲料を利用
渋みと味のバランスするギリギリの濃さに淹れるのは、なかなか難しい・・・ということであれば、缶飲料を利用する手もあります。
市販されているものなら、適度な飲みやすい濃さになっていますので。

そして、ペットボトルのような工業製品の良いところは、ある程度、安定したメチル化カテキンの量を抽出してくれることです。
大抵の製品には、メチル化カテキンが何mg入っているか、を記載しているので、1日の摂取目安量が分かりやすいという利点もあります。

毎日飲むとなると若干値段が張るのが難点ですが、高いなりに色々ノウハウもあるようです。
メチル化カテキンの研究に深く携わっているアサヒ飲料などは、メチル化カテキンを効率良く抽出する特許を保有していたりもします。
「べにふうき」緑茶からのメチル化カテキンの効率的な抽出方法(野菜茶業研究所Webサイト)

鼻炎薬の値段+眠くなるなどの副作用と天秤に掛けて、考えてみる価値はあるかもしれません。


3.粉末茶を利用
「お湯に溶かすのではなく、茶葉ごと採ってしまえばいいじゃない」というのが、このアプローチ。
粉砕してパウダー状にしたお茶があるので、それを熱湯で淹れて飲むという方法です。
ほどほどの渋みで、もれなく成分を採ることができますが、やや粉っぽいのはやむを得ないところでしょうか。

粉末茶をカプセルに入れたサプリメント状の製品だったり、粉末茶を練り込んだ飴などもあるので、それを利用する手もあります。
「お茶は美味しいのを好きなように飲むものだ!花粉症だからって、美味しいお茶を奪われるのは嫌だ!」という向きには、この手もアリかと。
#私、花粉シーズン中は甜茶をこの方法で摂取していました。


4.ショウガを入れてみる
日本の研究によれば、ショウガを入れたべにふうき茶を飲むと、効果がより高まるという例が出ているようです。
味も渋み一辺倒では無くなるので、この方法もアリかもしれません。
それでも、そんなに美味しいものでは無いと思いますが・・・(^^;)


と、いろいろ方向性はありますので、ご事情に合わせて選ぶとよいのではないかと。

実際に色々な製品を試してみましたので、リポートしてみます。

続く。


<目次>
(1)凍頂烏龍茶騒動を振り返る
(2)カテキンの話
(3)メチル化カテキンの話
(4)中国・台湾の研究
(5)淹れ方・飲み方は?
(6)実際に試してみた(飲料&飴編)
(7)実際に試してみた(粉末&リーフ編)
(8)まとめ


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次はいよいよ人体実験編(^^;)







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Last updated  2014.04.26 22:56:31
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