音楽ワヤ!019/島谷さんの「男歌」
島谷ひとみさんの「男歌」を聴いてみた。男性歌手の曲を島谷さんがカバーするという企画アルバム。やっぱり「One more time,One more chance」にこだわってしまう。もともと、山崎将義さんの歌なのだけれど、違和感があった曲。島谷さんが歌うことで、とても素直に聴くことができます。似たような例としては、中島みゆきさんの「春なのに」があります。柏原さんよりは、みゆきさんのほうが間違いなく上手にうたわれているのですが、この歌に関しては、あまり上手すぎるといけないのかもしれない。18歳の歌なので。さて、「One more time,One more chance」は、過去のどこかの時点へ置いてきてしまった片思いの歌。歌詞としては過去をひきずるものなのだけれど、戻れない自分と、過去の自分が向かい合っている。おとなの男性(戻れない自分)がうたっていると、「おいおい、めめしいぞ」と肩をたたきたくなってしまう。トシハの行かない若者が歌っていると、「10年早いぞ!」とクレームしたくなってしまう。島谷さんが、過去の自分を代弁して歌うことで、年齢も性別もとっぱらわれて、歌の内容が整理されているような気がする。とてもいいんだなぁ。(ピータパンの舞台だって、女優さんが演じることが多いでしょ!)その他の曲は、男性目線で、もともとの歌手さんにスキがなく、やっぱり本家がいいように思います。「キャンディ」(原田真二)、「幸せな結末」(大瀧詠一)、 「初恋」(村下孝蔵)、「Another Orion」(藤井フミヤ)、などなど男歌 ~cover song collection~つい)徳永さんの「VOCALIST」もちかぢか、聴いてみようと思ってます。