時間がたてば経つほど、情報は、正しいものだけが残るのだと思っていた。
だけど、関心が低い受け手を経由することで、正しくない情報は生まれ続けるみたいだ。 **************************
先日、ちょっとこまった状況に遭遇。
呑み屋さんのカウンターには、自分を入れて4人、近所のひとばかり。
同じ小学校の、10年ばかりの期間に、ばらばらに卒業している先輩後輩。自分が最年長。
で、一番下のAが、こんなことを言い出した。
「水害ってのは不公平なもので、去年の北九州の水害では、アサクラのひとだけが被害にあっている。同じアサクラ市なのに、まわりは全部平気なのに、ほんの一部の地区だけが、雨にやられている。その一部のひとだけが、とても可哀そうなんだ。」
とりあえず、2点を苦言する。
1)そうじゃなくて、東峰村も、日田市も、まだ復旧できていないところがある。朝倉市の中では、東側に被害が集まっているけど、他の自治体にも被災している。
2)九州北部というのが、正しい。北九州の水害というと、北九州市があるから、気をつけたほうがいい。
が、8つも離れている若輩が、反抗してくる。
「NPOの先生が、現地を見てきての説明なので、そんな間違いなんか、あるはずがない。」
これ以上は、会話にならないので、年寄りは退散するのみ。
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以下は、勝手な自分の推理です。
まず、先生が、「東峰と日田が被災していない。」なんて言うはずがない。
Aのヤツが、なにか聞き違いして、思い込みの塊になっているんだろう。
「えらい先生」と、「近所の先輩」を天秤にかける話でもない。
念のため、事実確認をするだけの状況。
「水系」か、「分水嶺」か、そういう境界の違いで、すぐ近くでも被害に遭わないことが、たしかに水害ではあるみたいだ。
先生は、おそらく、そんなことを説明されたのではないだろうか。
「同じ朝倉市でも、川の向うとこちら、岡の向うとこちら、同じ川の上流と下流、で、水害の被害には大きな差ができていた。」
そして、「被害の大きかった場所への支援は、まだまだ足りていない。」
風向きと山の斜面のぶつかり方で、雨に強弱が起こる。
洪水ダムができれば、上流に浸水地域がひろがる。
洪水に強い川もあれば、洪水に弱い川もある。
片側の堤防が先に切れれば、反対側は浸水しないこともある。
とりあえず、聞いた話を、正しく理解できていないこともある。
Aはどうして得意のスマホで、確認しないのだろう。
巨人戦とラインと食べ物屋の検索だけでは、Aのスマ君も退屈だろう。
だれかの言葉を否定するのなら、確実な裏付けをとってからのほうがいい。
で、Aは近いうちに、
今回聴いた講演の内容と、これまでの耳学問をもって、
自治体が主導する「防災会議みたいな会合」に参加すると言っていた。
防災計画に、有用な情報を提供するつもりで、いるらしい。
あの意固地さで、
「過去の実例から踏み出して、現場に応じた対処。」ができるのだろうか。
うちの県では北西部は、朝倉や数年前の広島の被災地に似ていて、山地と平地が出会う地勢。土砂崩れや、鉄砲水が心配される。
東南部は、新潟や鬼怒川の水害に似ていて、平地~丘陵地の平坦な地形。昭和30年代までは浸水被害があったし、近年でも小規模な土砂崩れが起きている。
で、自分たちが住む町は、東南部。
ある程度の公式化された対策は自治体側に用意されている。
けれど、住民には浸透していないかなぁ。
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正しい情報を伝えてくれる発信元を見つけることが、大切なのだなぁ、と。
そして、正しい情報元が発信を停止してしまうと、あとには「間違ったこと」ばかりが残るのかもしれない。
「老爺心」ながら、もういちど、話してみるかなぁ。。。
迷うとこです。
♪ ふふふふぅ~んに、はいろかな?
♪ はいるの よそおかな?