誰に捧げるか1~編集さんに捧ぐ~
ジョン・アーヴィング氏の著作『ガープの世界』で、主人公ガープが3作目の作品を書いたとき、編集さんに「誰に捧げる?」って訊かれて、捧げる相手がいなくて困った、というエピソードがあります。悩みに悩んだすえ、最初に作品を読んでくれた会ったこともない女性に勝手に捧げて、女性がブチ切れる、というもの。「○○に捧げる」って、本気で捧げてるんじゃなくて、慣習なんだな、と思った次第。それはさておき。7月刊行(予定)「異世界動物なんでも相談所 ~女獣医師、貧乏な村で畜産改革を実行します~」について。本作品は、(心の中で勝手に)編集さんに捧げています。ずいぶん前から取りかかり、何度も何度も何度も何度も編集さんからボツ、却下に遭い、そのたびに、おのれ~~と思ったものですが、(だって思うんだもん。みんなきっと思ってるさ)できあがってみると、「編集さん、ありがとう」しかない作品になりました。最後の方で、一太郎のミスにより編集さんに激怒され、「一太郎が…、一太郎が…」と言うも、許してもらえませんでしたが、ぶじ作品は仕上がりました。(一太郎を信じてしまった私のミスなのは重々承知…)とにかく。たび重なる私のいろいろにも決して屈することなく、常に相手をしてくださった編集さんに、感謝しかありません。もう私には書けない…、と思いましたが、そんなこともなく、ぶじでした。これも編集さんが何度もボツを出しながら、やたら面倒見よく、相手してくれたおかげです。編集さんに捧げられた作品なんて見たことがないですが、心の中で勝手に捧げてるんだから構うまい。捧げる相手がいないから捧げているわけではありません!!捧げる文化は日本にはないからね!