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アサハカな論考もしくは非生産的妄想

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February 13, 2005
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テーマ:『義経』(332)
カテゴリ:『義経』
源頼朝が清盛に捕われたのは14歳のとき。毅然とした顔つきが印象的だった若武者は、偽物の太刀を手にして、何食わぬ顔で髭切りの太刀に相違ないと答えていた。そして今、流刑地の伊豆にある彼は、流人の分際でありながら、かつての家来筋が身の回りの世話を焼き、愛人とともに穏やかに暮らしている。かと思えば、激しい気性を全開にする北条政子を軽くあしらい、都の情勢に関しては逐一情報を送らせて思念を巡らせている。

満を持して中井貴一が登場した。子役の頼朝が存外に凛々しかったのとは対照的に、中井貴一の頼朝は、クネクネとした物言いで、のらりくらりと流人生活に甘んじている。それがまた深謀遠慮がありそうで、実に油断ならない男であることを含んでいる。頼朝の言動に異常な反応を示す北条政子との対比も面白く、これを演じる財前直見とともに、中井頼朝、期待大である。

他方、遮那王は。
平家の警戒が徐々に強まる中、遮那王は父と慕った清盛を敵とする踏ん切りが付かない。平家の内部もまた、幼少の頃親しく遊んだ知盛や重衡は遮那王を敵視する気が起こらず、何より清盛自身が遮那王への愛慕の念を感じ続けている。結果、遮那王に対する決定的な処断はまだ下されない。

このあたり、本来なら、もっとスピードアップして遮那王への捕獲の手が矢継ぎ早に下された方が、追い詰められ感が出ていいかとも思う。だが、前述のように、遮那王も、清盛をはじめとする何人かの平家の者も、互いを憎からず思っており、敵だと確信するには至っていないのである。そして、そういった遮那王と平家の特殊な関係がこの物語のキモである以上、それでも戦わざるを得ない運命を受け入れる彼らの葛藤のプロセスを描き切らないうちは、先には進めないのであって、その意味で、この期に及んではスローダウンしてしまうのもやむを得ない面はある。もっとも、そうした葛藤を描きつつ一挙にスピードアップして切迫感を煽るべく、エピソードの順序を変えるという手もなかったわけではなかろうに・・・という口惜しさは依然として残る。





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Last updated  February 14, 2005 02:34:30 AM
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