兄やんの日記。

ピンボケしながらも、重々しい雰囲気の漂う箱。
比べるものが無いからわかりにくいかもだけど、大体手のひらサイズ。

なのに…なのにコイツ！！

５０００円もするんだって！！

コイツの正体は…！？








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６月中旬、母やんから一通のメールが。
「おじいちゃんが、電話欲しいって。」

『何かあったかな…。』
心配して、まずは母やんに電話。
すると「どうしても、おじいちゃんが兄やんに、宮崎産のマンゴーを食べさせたいんだって。」と母やん。
『な～んだ、心配しちゃったよ。宮崎マンゴーか～♪でも今回は忙しいから、悪いけど
パスさせてもらおうかな。でも兄やんから一応電話は入れておくから。』

兄やんのおじいちゃん（母方）と言えば、わがままで短気で、スグ怒鳴り散らすような、
でも人を喜ばすのが本当に大好きで、小さい頃からいろんなものを食べさせてくれた。

母やんの電話のあとスグに、おじいちゃんに電話。

『あ、おじいちゃん！兄やんだけど…』
「おぉ！兄やんか！久しぶりだな！今度の日曜日だけどな、何とか帰って来れないかなぁ？」
しわがれた声で、嬉しそうにしゃべるおじいちゃん。

悪いな～と思いつつも断ろうと『悪いんだけど、今回は…』と言い掛けると。
「あのなぁ、兄やんに食べさせたいものがあるんだ！なんだと思う！？」
『………。』
「最近有名なやつだ！おいしいんだぞ～！なんだと思う！？」
『………。』
「なんだと思う！？」
『…なんだろ？』
「あのなぁ、宮崎産のマンゴー食べさせてやろうと思ってなぁ！知ってるか？」
『へ～宮崎さんのマンゴーか！最近テレビで良くやってるもんね～美味しいの？』
「そりゃ～美味しいよ！甘くてなぁ♪だから兄やんにも食べさせてあげようと思ってな！
なんとか帰ってこれないかなぁ～忙しいかなぁ？」
『…うん…でも…帰るよ！楽しみにしてる♪』
「おぉ～そうか！そうかそうか！じゃあ準備しとくからな！楽しみにしてろ！」


仕事はホントに忙しい時期だったんだけど、無理して帰って良かった。
ホントに甘くて美味しいマンゴーだったし、何よりおじいちゃんの笑顔が見れて良かった♪
おじいちゃん、これからも元気で長生きしてね♪