ウィルマ・ゴイクのコンサート
6月7日、ローマ市内のサン・レオーネ教区教会のお祭りのイベントとして、ウィルマ・ゴイクのコンサートが催されました。教会前の小広場に舞台が設営され、電飾が施されて(神戸のルミナリエに使われているような電飾で、点滅するタイプのものでした)、子供たちが楽しめるような遊具も用意されていました。また、教区のボランティアの人達によって、パニーノなどの食べ物や飲み物が販売されていて、高校時代の文化祭を思い出すようなアットホームな雰囲気でした。 三々五々集まった人達がおしゃべりしながらコンサートの始まりを待っています。 辺りが暗くなり、そろそろコンサートの開始予定時刻の9時近くになった頃、打ち上げ花火が数発上がり祭りを盛り上げました。 9時15分過ぎにコンサートが始まりました。まずは、フェデリーカという若い女性歌手が、バッティスティやリッキとポーヴェリのヒット曲など、70年代80年代の曲を歌いました。 いよいよウィルマ・ゴイクの登場です。「花咲く丘に涙して」から始まり、「花のささやき」「夜の想い」など、ソロの時代のヒット曲やヴィアネラ時代の「ボルガータの人々」などのヒット曲を、おしゃべりを挟みながら次々に歌いました。2、3日前に胸を強く打って、息をするだけでも肋骨が痛むと言っていましたが、痛み止めを飲んで見事に歌い切りました。さすがにプロです。私が彼女のファンだという贔屓を除いて、やっぱりウィルマ・ゴイクは歌がうまいし、歌で人を引き付ける力を持っています。 ただ、野外のため、しかも近くを市電・市バス・自動車が通るためか、やたらボリュームが大きくて、音が割れていたのが残念です。 最前列の席から舞台までは少しスペースがあって、人が自由に行き来するし、中には音楽に合わせて踊る、70歳代でしょうか、2組の夫婦らしいカップルもいて、とにかく皆楽しむことに一生懸命で、音がどうのこうのと思っていない様子でした。あのご夫婦のステップの確かさからして、昔はダンスホールかどこかで、いわゆる"ballo liscio"と呼ばれるダンスで鳴らしていたのでしょう。微笑ましくて羨ましかったです。 それにしても、イタリア各地で繰り広げられる野外コンサート、しかも夜12時近くまで大音量で続くのに、ご近所から文句が出ないのでしょうか。