【乗車記録029】E257系鎌倉(鎌倉→西国分寺)
↑草津とかと色合いが同系統。しかしずっと波動用車両だったので設備はあずさかいじ時代に準じる。臨時列車。普段鈍行しか走らない駅でそれと出くわした時、なんとなく非日常感を鉄道ヲタクなら感じるかも知れない。そんな中でも割と準定期列車化しているモノがある。それが特急鎌倉だ。元々はホリデー快速として特急料金を取らない乗り特列車だった鎌倉。停まる駅も特徴的で、基本的に鎌倉に向かう定期列車が全て東京品川や新宿といった23区に向かうのに対し、鎌倉は横浜を出ると西国分寺…………関東圏特急ながら東京23区に向かわない特急列車となっている。↑吉川美南行の場合入線の仕方も変則的。まず大船越えた辺りにある留置線から回送列車で鎌倉駅を通過し(逗子方面ホームから鎌倉駅を回送として越えたあと)、逗子(横須賀)方面から吉川美南行としてやって来る。更にこの車両、使われる車両から停まる駅まで結構なコロコロ変遷していて、現在はE257系で運用されているが来月のダイヤ改正からはE653系で運用される事が決まってたりする。↑既に鎌倉にE653系用の標識が追加されている。首都圏でも割と乗りやすくなるE653系。E257系に比べると設備的にやや劣化感あるけど、うん。鎌倉~吉川美南までを走り、地味ながら乗車区間を休日パスで網羅出来るのも特徴だ。かつては小山や大宮に停まり、大船などにも停まったが特急化したことで停車駅が大幅に整理されたようだ。一方で皆が知ってるような主要駅に一切泊まらず、埼京線の交わる武蔵浦和や中央線の西国分寺くらいしか大量に乗客を獲得出来そうな駅がない。武蔵野線沿線住まい向けの特急となっている。極めて需要もピンポイントでニッチな感じがするこの特急を、今回は横須賀からの帰りに利用した。↑設備も殆どアップデートされてないが、使用されているE257系自体が長く波動用車両(臨時列車専用に使う車両)として運行されていたからか定期特急と比べて使い込まれてる感も薄い。本来なら鎌倉日帰りを想定しただろう車両だが、鎌倉は横須賀から大船までの途中駅でもあるため中央線ユーザーとか23区外住まいなら横須賀に向かう場合の行きや帰りの時短に使うことができる。普通に戻ると休日でも行楽の帰宅ラッシュに重なり、23区なんかは地獄になる。鎌倉を使えば、全席指定席だからスマートに帰れる。まぁ行った日に走っていればなんだが。しかし鎌倉駅は普段特急が停車しないので指定席券売機とかが改札外にしかない(なかったと思うマジで)。一応海外観光客も来るのでみどりの窓口が残っている。最も紙の券が欲しいとかでなければ、えきねっとのチケットレスで買った方が良いだろう。この手の臨時列車としては珍しくチケットレス35%割引が存在する。元々がホリデー快速だったからだろう。寧ろチケットレス割引前提の車両で、普通に乗ると割高感が否めなくなる。↑鶴見駅のホームが無い場所で一時停車し、ホームじゃない場所で乗務員が交代する(当然降りた乗務員は線路脇の歩道から駅に戻る)。非常にレアな光景を見れる(プライバシーの観点から様子は割愛)。草津や踊り子房総で使用されているE257系と異なり波動用車両として使われていたE257系のため、設備は一世代前感が強くなっている。窓側コンセントは増設されておらず、心なしかリクライニングの仕様も若干違う(要は古い)。お古とかボロクソ言われながらも定期特急に関しては多少JR東も気を遣っていた事が分かるとも言える。↑紙ナプキン感覚に添えられたカバー鎌倉→北鎌倉→横浜に停まった後は、運転停車した鶴見を除けば西国分寺までノンストップ。というのも特急鎌倉が西国分寺へ向かう際に走るのは貨物線路で、団体列車や四季島みたいな特殊な車両じゃなきゃまず行けない路線を走るのが最大の特徴となっている。↑駅の無い場所を走るため横浜から西国分寺まで30分ほどでつく。縦の移動と言うと鈍行しかない南武線や横浜線がトロトロ走るので錯覚しがちだが、横浜って案外近いんだなと思える。↑見ようと思えばあずさかいじでも出来るが、この路線から多摩川をのんびり見れるのは特急鎌倉だけかも知れない。多摩川を抜けた辺りで武蔵野線の在来線線路に入り、府中本町とか北府中とか駅のある場所を通過していく。そこまで来ると西国分寺はすぐそこだ。↑定期特急も特快も停まらない西国分寺に停車する鎌倉。一方でドーナツ屋やハンバーガー屋やうどん屋クリニックとか異常に駅ナカが充実し過ぎているのが西国分寺駅。使ってみると案外便利だ。ただ臨時列車の宿命として一往復しかなく、横須賀で猿島観光とかする場合は帰りには使えない。この辺りは横須賀駅の観光スポットまでの距離がネックになるのだ(駅まで戻る時間を加味する必要がある)。横須賀に向かうので使う場合は、行きだとそこそこ使えるだろう。そもそも特急鎌倉だし。鎌倉に行く場合は9時台に到着するので言わずもがな。ただそれでも帰りの鎌倉は16時23分発と絶妙な時間で、鎌倉日帰り観光でも場所によっては割と時間を気にする必要があるかも知れない。