埼玉県蕨市を散策。JR京浜東北線蕨駅スタートです。蕨市は、面積が日本で一番小さい市、人口密度が日本一高い市、であったかと。市街地しかない、という市で、他の市と合併することもなく、独立を保っています。
西口駅前からは、市のコミュニティバスが4路線出発しています。国道17号線を除けば、住宅街の狭い道が多いので、小ぶりなコミュニティバスが活躍しているようです。
目的の一つは、「河鍋暁斎記念美術館」。最近注目を集めている、江戸時代末期から明治時代にかけての絵師。狩野派の絵を学び、浮世絵も描いたという鬼才とも呼ばれる人物です。この美術館は、暁斎のひ孫にあたる方が館長を務めています。河鍋家は第二次大戦中、東京から蕨に疎開してきたそうです。しかし、蕨も空襲に遭いました。その際、家財道具よりも、まず暁斎と娘の暁翠父子の作品を避難させたと。そうした志が芸術を守っていくものだ、と感銘をうけました。
そして、蕨の中心、「和楽備神社」。明治時代にいくつかの神社を合祀して大きな神社としたそうです。神社のある場所は、室町時代、蕨城があったところ。足利氏の一族、渋川氏が蕨周辺を治めていたそうです。蕨という地名は室町時代まで遡れるということで、ここが、早くから開けていたことがわかります。
お守りやおみくじも充実の神社で、御朱印はカラーイラスト入り。木札のお守りが入って500円の初穂料でした。