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2007年10月02日
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カテゴリ:資産運用全般
サブプライム問題について、ぽけーっと考えてみました。

昨日、米国Citiグループが、大幅減益見通しを発表しておきながら、その日、Citiの株価は伸びました。理由は、サブプライム問題も乗り越え、底を打ったと市場が判断した、とのこと。

率直に思う。『本当か?』

信用収縮が、更なる信用収縮を生むことは、日本のバブル経済崩壊で経験している。金融機関の不良債権は、償却しても信用収縮が続く限り、正常債権も不良債権化してきて、償却終了の目処が立たなくなる。

各銀行のトップが、決算発表のたびに「不良債権処理の目処が立った」と言いつつ、いくつもの大型銀行が名前を消していったことは、記憶に新しい。

サブプライム問題が顕在化したとき、某ネット証券Nクスアナリスト常に強気見通しであるが、あるとき、そのメルマガで「サブプライム問題が米国の景況感に大きな影響があるとは思えない」という旨の発言をされていらっしゃいましたが、私は「甘く見ないほうがいい」と思っていたらそのとおりになった。その後、彼は、サブプライム問題については、あまり多くを語ろうとしていない。

今日のサブプライム問題は、日本における不良債権問題と違い、ローンの貸出手続きを行った者(オリジネーター)は、必ずしも債権を有していないところに、複雑さがある。

証券化の手法が進み、オリジネーターは債権を証券化して売却している。結果、その有価証券を購入した投資家が、クレジットリスク(貸し倒れリスク)を被っているのだが、誰がその有価証券を保有しているのか、だれも全体像を把握できていない。

サブプライムローンへの投資商品は、小口分散化されていることから、その格付けはおそらく高く評価されているはずだ。だが、結局はサブプライムであるので、一度経済が信用収縮に流れると、貸し倒れがドミノ的に発生する可能性が強く、一気に含み損を抱える可能性が高い。

今はまだ、サブプライム問題が表面化したばかりに過ぎないと思う。今後、米国の経済失速がより鮮明になった場合、現在の正常債権も不良債権化し、サブプライム問題が再開するのではないか、かつての日本の不良債権問題のように。

と言うことで、銀行株がここ数日、価格を持ち直しているが、危険をはらんでいると感じています。ただ、日本の銀行株はサブプライムの影響は限定的と考えられ、後から考えると「絶好の買い場」となっている可能性は否定できないですね。うーん…。


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最終更新日  2007年10月06日 13時04分19秒
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