カテゴリ: 「IT関連」の本
グーグルを超えるウェブの新潮流
SNSやセカンドライフなど、web2.0から少し進んで3.0の方向性を考える上で、どのような方向に向かうのかなということが見えてくる、そんな内容となっています。 ユーザーの自己表現の場として、コミュニティーという場は必要不可欠ですが、コミュニティーは熟成しないと、なかなか本当に面白いコンテンツは生まれてきません。2チャンねるがスタートして5年目あたりで「電車男」などのヒット作品が生まれましたが、ケータイ小説も、魔法のiらんどがやはり6年目あたりで、現在のケータイ小説ブームを巻き起こしたということを考えると、mixiやyoutubeでも、本当に一般ユーザーの間からコンテンツとしてお金を生み出すようなものが生まれてくるのはもう少し先のような気がしています。まだ、出来たばかりのモバゲーも、本当のおもしろいコンテンツが生まれてくるまでには時間がかかるのではないかと思います。また、mixiやモバゲーは、SNSなので、インターネットのオープンな世界に存在する2ちゃんねる、魔法のiらんど、youtubeやブログなどとは環境が違います。多分、SNSはどうしてもクローズドなので限界があるように私は思うのです。SNSは一人一人のページはポータルサイトのようなイメージですよね。本当のコンテンツは外部のブログやHPにつくっている人たちも多いのではないでしょうか。また、ひとたびコンテンツが生まれてからの訴求力も、オープン環境にあるサイトのほうが大きいでしょう。インターネットの原理であるオープン環境で、どのような流れを作っていくのか、今後、google 、はてな、youtube、などの動きを見ていかなければならないし、また、それらのサービスの先を行くものというのは何なのかということは、まだこれからなのではないでしょうか。 そして、話題のセカンドライフもSNSに近いですから、圧倒的に世界に広がるにはまだ時間がかかるでしょう。実はこの本は、以前に読んでいたものなのですが、実際にセカンドライフの経験がなかったので書評がかけていなかったのですが、実際にセカンドライフを使い出して再度読んでみると、なるほどと納得しました。この本は、現在のインターネット上の流れを読むにはとても参考になります。また、今後はユーザー一人一人が自己表現していく時代となるという考えは私自身も同感です。インターネットで、コミュニケーションだけというのは飽きてしまうのですね。人は今の自分から成長したり変化出来るものが大好きだし、自己表現、自己実現は人間の基本的な欲望です。インターネットは、人々の自己表現のツールとなることは当然の成り行だし、セカンドライフは、確実に人々の心をつかむでしょう。しかしこの本の内容で、ちょっと残念なのは、ソフトバンク新書なので、どうしてもソフトバンクの立場が見え隠れしてしまうんですね。google と対抗する概念を作ってかなければならないというところで、がんばっているという感じなのでしょうか。でも、受け取る側というのは非常に敏感に作り手、サービス提供側の意図的なものを感じてしまう嗅覚があるものなんですね。そこがとても気になってしまいました。また、ソフトバンクやヤフーは、どうしても、企業理念がいまいちピントこないところがあるんですね。そういう意味でいったら、google やセカンドライフを提供しているリンデン・ラボ社の趣旨や理念はとても共感できますね。そして、セカンドライフに参入する企業も一般人も同等の作り手というところで勝負できる環境を作っていて、そこが非常に面白いのかもしれません。さあ、この仮想世界(メタバース)の展開はどのようになっていくでしょう。インターネットの未来と同様、大変楽しみですね お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.09.17 00:26:01
コメント(0) | コメントを書く
[ 「IT関連」の本] カテゴリの最新記事
|
|