カテゴリ: 「IT関連」の本
~PCとは全く違うもう一つのネット文化~
モバゲータウンがすごい理由を読んだときに、ケータイインターネットの全体像を書ける人がいないと思ったのですが、まさにこの本にはそのことが網羅されていました。 黎明期から現在まで、まだたった7~8年ですが、その短い間の歴史でさえ、しっかりと順序だてて書いてくれる人はいませんでした。特にコンテンツや文化という面からいくと、やっとこの本で概要が現れたという感じです。非常に良くまとまっていて、かなりお勧めの内容です。 日本は世界でもっとも進んだケータイインターネット環境、どこからもまねしていない、日本のインターネット独自の文化です。そして、ケータイインターネットの場合は、「ケータイ小説」を筆頭にかなり女の子たちがリードしている文化です。モバゲーの場合は男性が確か女性よりも上回っているはずですが、ケータイ小説の世界は、ほとんど女子中高校生が中心となっています。多分そのような文化は、アメリカでも世界でも、非常に珍しいことなのではないでしょうか。今までの時代、インターネットの世界も男性が主体で引っ張ってきましたが、ことケータイインターネットは女の子たちが非常によくがんばっているのではないかと思います。 この本の中ではそのことには触れていませんが、これは日本独自の文化なのではないかと思います。平安時代、女性の文学は、日記や物語文化として、世界で最も早く日本で生まれていました。やはり、インターネットの世界でも女性発のケータイ小説文化が、日本で生まれたのは非常に面白いことだと思います。 まさにかゆいところに手が届くような、ケータイインターネットの未来、日本の社会の未来を語るにはこの本は必読書と思われます。ぜひ皆様お読みになってください。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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