高額なミシンを売る方法
FCのはんこ屋さんってありますけど、儲かっているような雰囲気はないですよね。でも、はんこを使うケースはまだまだあるので完全には無くならないのでしょうが、斜陽商品には間違いないでしょう。そんな斜陽商品としてミシンもあるかと思うのですが、先日、新聞の折込チラシを見ていた嫁が、突然ミシンが欲しいと言い出しました。ま、ま、子ども生まれたことだし、なんと言っても嫁は服飾専門学校を卒業しているし、今後何かと必要になるのかなと思っていたら、どうも使い方が違うらしいのです。何でもレースのカーテンを洗濯すると裾の糸が外れたり解れたりするので、それをミシンで直したいということなんです。手で縫えないのかと聞くと、レースを手で縫うなんてかなりの高等技術がいるとのこと。手で縫えないものがミシンで縫えるのかよ。とか、服飾専門学校を卒業していてそんな技術も身につけてないのかよ。なんてことを言うと、子育てに忙しい嫁の逆鱗に触れるのは必至なので言いませんでした。でも、たかがレースのカーテンを縫うために高額なミシンは買えないなと思って、値段を聞いてみると。8500円。高いか安いかは置かれている状況によって変わってきますが、レースのカーテンを縫うだけではなく、他の用途も考えると別に1台あっても良いなと思える金額です。それで、チラシを見せてもらうと1万円前後のミシンが5台くらい紹介されていました。怪しい。広告費を回収するのにこのミシン屋さんは何台このミシンを売れば良いのか考えると分かりますよね。瞬時にそう思いましたが、購買意欲が120%に達している嫁を説得する術も無く、ちょっとどんな売り方をするのか興味があったので連れて行ってあげることになりました。お店に着くと店頭のショーウィンドウにチラシのミシンがディスプレイされていたのですが、中に入ると、並んでいるミシンは5万円以上のミシンばかり、一番高額だったのが30万円のプライスが付いていたと思います。それでも、嫁が店員に8500円のミシンをと言うと、店員が待ってましたと言わないばかりに言いました。「このミシンは壊れやすいんですよね。今も修理にお客様が持って来られたばかりなんですよ」なるほど、ちょうどテーブルの上には修理のため分解されているミシンが何故か目立つように置かれていました。そうして、たたみかけるように僕が抱いている子どもを見ながら言いました。「お子様も小さいですし、これからミシンが必要なんじゃないですか。でしたら、こちらのミシンがお薦めですよ」と、8万円くらいのミシンの説明にはいりました。困った嫁はミシンの用途はレースのカーテンを縫うことだと説明すると、店員が8500円のミシンじゃ縫えないとのこと。そして子どもが小学生くらいになるとミシンがあったほうが、どれだけ便利なのかの説明が始まりました。ここで、説明を聞いている嫁の購買意欲がどんどん下がっていくのが分かりました。「たぶん、使わないと思うので・・・」と、一言。僕も良い経験させてもらいました。安売りミシンにはご注意を(笑)